問答法
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問答法(もんどうほう、dialogos、ギリシャ語:διαλεκτική、dialektike)または対話法(たいわほう)は、古代ギリシアの哲学者ソクラテスが用いた真理探究もしくは教育の手法。
[編集] 真理探究の方法
彼は、体操場への行き帰りの青年たちをつかまえては、対話(duologue、これから後年、対話的な議論の中でダイナミックに思想の歩みが展開していく仕方を弁証法、dialecticと呼ぶことになる)による哲学的な思考の教育を行った。我々が、ごく自明のものと考えている「正義」「道徳的な正しさ」などその言葉の使用に際して、我々が理解していることの内実をよくよく問いただされてみると、我々が意外に生半可に理解しただけでその言葉を使用していることに気づかされる、そしてそこから、その言葉は本当はどんな意味で理解されるものなのか、そしてそれが我々に要請する道徳的な行為とは何かということに思いを至らしめることになる。
[編集] 産婆術
ソクラテスは、それを当然生まれてくるべき知的な関心であり、それがしかるべく生まれてくるべく、その誕生の手助けをするということで、たまたま彼の母親が産婆の仕事をしていたことから、それを魂の産婆術、助産術とも呼んだ。