受身 (格闘技)
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受身(うけみ)は、格闘技などにおいて攻撃を受けた際に、身体的ダメージを軽減するための防御の姿勢・動作である。
[編集] 概要
受身とは柔道などの格闘技において攻撃を受けた際に、身体的ダメージを軽減するための防御の姿勢、または動作のことである。頭部などの重要器官を護ることを主眼とし、かつ身体の他の部位にも損傷を被らぬよう、柔らかく衝撃を逃がす動きになっている。
柔道、レスリング等の組み技系格闘技では受身は必須項目である。また、柔道の受身は高所から落馬するケースが多い馬術においてもアレンジされて採用されている。
[編集] 方法
一般的な格闘技においては、以下には多くの格闘技で見られる代表的な受身の方法を挙げられる。流派によってその名称や詳細は異なる。
- 後ろ受身
- 横受身
- 前受身
- 前回り受身
- 前方への転倒の際は顎を引いて思い切り体を丸め、回転することでエネルギーを吸収し衝撃をやわらげる。
- 後ろ回り受身
[編集] プロレスにおける受身
プロレスにおける受身(「バンプ」とも)には、上記の意義のほかに、「魅する格闘技・スポーツ」として成立させるために以下の役割がある。
技をより華やかにみせる
- 派手な技の使い手といえども、相手の受身が拙くては、技を綺麗に繰り出すことはできない。受身はプロレスの基本の一つともいえる。受身が不足すると、技の迫力が伝わらない。しかし、受身が過剰であると、かえって技が嘘臭く見えてしまう。そのため、プロレスの受身は単純なようで非常に奥が深い。
- 投げ技などに対して、投げられる選手は相手の投げ上げの動作を補助し、技を演出する。具体的には、投げる動作にあわせて体を投げの流れに乗せる。リフトアップが必要な技では、(観客に気付かれぬよう)跳び上がる。…などの受身をとる。
- 打撃技に対しては、正面から打撃をあえて受け、打撃と同時に打撃された箇所を後方に退く。打撃にあわせてダウンする。…などの受身が存在する。
試合展開を構築する
- 技を受けたあとどのような体勢にもっていくかは、試合展開にかかわる重要事項である。
- たとえばダウン状態となる技を受けた際、仰向けとうつ伏せのどちらの状態で倒れるかは、相手が次にどの技をかけるかや、自分の反撃をどう行うか、に関係する。ダウンさせられたときに、のたうちまわることで仰向けとうつ伏せの状態をうまく組み立てる必要がある。
- また、コーナーやロープに投げられた際、それらを回避して逃げるか、ぶつかって止まるか、反動で戻ってくるかなども、試合展開に大きく影響するため、重要である。
ダメージを演出する
- ダメージを受けた際、攻撃された箇所をかばうようにのけぞるなどして喘いだり、ダメージの累積でダウンしたりすることも、プロレスの受身に重要な要素である。
以上のようにプロレスの受身には「ショー的要素」が大いに存在するが、他の格闘技と同様に主目的はあくまでも「技をかけられた側の安全を確保すること」である。(たとえば、投げたあと首から落とされる可能性のある技(バックドロップなど)を普通に受けると重傷を負う可能性があるが、派手なバンプであえて背中から落ちて首への衝撃を緩和している。)