光の伝説
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『光の伝説(hikari no densetsu)』(ひかりのでんせつ)は麻生いずみ作で「マーガレット」(集英社)で連載された新体操漫画及びテレビアニメである。 コミックは全16巻。
目次 |
[編集] 漫画
1985年から1988年にかけて掲載された。主人公の上条光が、新体操の魅力を知り、日本のトッププレイヤーとしてソウルオリンピックに出場するまでを描く。物語当初は男子体操界のホープである大石(大石もソウルオリンピックに出場する)にあこがれていたが、音楽家で演技の伴奏をする夏川と恋愛をするようになり、ソウルでの演技で、二人の呼吸がぴったりとあったすばらしい演技(ただし、彼のボーカルがはいったので、規定に違反したというクレームがつく)をするところで作品は完結した。
[編集] テレビアニメ
1986年5月3日から9月20日まで朝日放送制作・テレビ朝日系列にて毎週土曜19時から19時30分に放送された。タツノコプロの共同制作によるテレビアニメである。望月智充の初監督作品。
この番組終了を機に朝日放送制作枠は木曜夜7時30分枠へ移行し、それと入れ替わる形で土曜19時枠はテレビ朝日制作のアニメとなり、同年10月から『聖闘士星矢』がスタートした。
[編集] ストーリー
愛香学園中等部二年生で新体操部員の上条光(かみじょうひかり)がライバルである椎名葉月とともに天性の才能を伸ばし世界を舞台に活躍する。新体操が作品の主軸であるが、光を取り巻く男子生徒たちとの恋愛模様も描かれている。
[編集] 登場人物(及び動物)
※キャラクター等の設定についてアニメ版と漫画版で異なる箇所がある。ここでは原作版の設定も同時に記述する。
- 上条 光(かみじょう ひかり)
- 神奈川県にある愛香学園中等部2年生。新体操部員。かなりの実力を持っており、第一話では先輩である椎名葉月の演技上のミスを指摘したことで葉月から一目置かれる。なお、原作では葉月ではなく新体操競技会世界大会にてブルガリアの新体操女王、ディアナ・グロイチュワに対して演技上のミスを指摘する。
- 大石 誉昭(おおいし たかあき)
- 愛香学園中等部。体操部のホープ。全日本代表に抜擢されるほどの実力を持つ。父親に反抗しているがジェームズ・ディーンを気取っているわけではないらしい。のちに椎名葉月と婚約。文庫版巻末に収録されているおまけ漫画には警察官の制服姿の大石が描かれている。アニメ版最終回では「宇宙飛行士にでもなろうかな」と意味深げな言葉を残す。
- 椎名 葉月(しいな はづき)
- 愛香学園中等部。中学生ながら女王と呼ばれる新体操の実力者で第二の山崎浩子と評される。実家はブティックを経営しており裕福でメイドを雇っている。原作では再生不良性貧血という重病を患っているがアニメ版ではそのことに触れられていない。ただし、葉月が入院した際に葉月の母親が病院の中庭で涙を流すという、原作の設定を踏まえていると伺わせるシーンがある。「いろいろあって」新体操から遠ざかる。原作ではのちに大石と婚約する。
- 夏川 真生(なつかわ まお)
- 愛香学園中等部。ひかりのお隣さんで幼馴染であるが、原作ではこの設定ではない。軽音楽部主将でプレハブの部室で他の部員たちと演奏の練習をしている。その不良っぽい外見から「魔王」と呼ばれ恐れられている。プロからスカウトされるほどの音楽的実力の持ち主。 アニメ版ではサングラスを着用する場面が多く描かれている。なお、愛用メーカーは特徴的なグリーングレイレンズとクラシックメタル風の外見から『レイバン』と推測される。最終回ではレコーディングでロンドンへ。外国人の大男と掴み合いする場面では「トラブル・イズ・マイ・ビジネスってところだ」などと意味不明なセリフを残す。
- 石崎監督(いしざきかんとく)
- 愛香学園新体操部の監督。
- 三田 恵(みた めぐみ)
- 実力はあるが、性格は悪どく口も悪く同学年の他部員からも距離を置かれていた。物語の中、後半にかけて光の実力には勝てないことを自覚し、さらには光の優しさに心を動かされ光に声援を贈るようになった。原作では先輩。
- 山崎 里見(やまざきさとみ)
- 愛香学園中等部2年生。新体操部。ひかりの友人
- 土井 由希子(どいゆきこ)
- 愛香学園中等部2年生。新体操部、ひかりの友人。
- 上条 武
- 光の父。テレビを見るときも食事中でも常に顔を隠すように新聞を読んでいる。そのため劇中では一度も顔を見せていないが原作では他の登場人物と同じように顔を出しておりさらには夏川真生を殴ったことさえある。「アイツ(光)は俺に似て運動神経が良いからな」と言ったとき妻のひとみから「私に似たんです」と否定されている。
- 上条 ひとみ(かみじょう ひとみ)
- ひかりの母。光の修学旅行用のジャージを洗って部屋に持ってきてくれる優しい母親。
- 上条 都(かみじょう みやこ)
- ひかりの姉。
- 大石 敏明(おおいしとしあき)
- 大石誉昭の父。事業家。息子には体操をさせたくない。
- 島田
- 大石の会社の社員。優男風。大石の父が各界著名人パーティを主催し、誉昭にも参加するように言うが誉昭が従わないため、島田が誉昭に「ここはどうか私の顔を立てて……」と懇願して自宅に連れ帰ろうとするが近くにいた夏川真生に「そんな顔が立つかな」と凄まれて退散する。
- チャチャ丸(上条家で飼われている犬)
- 温厚な性格の大型犬。
[編集] 声の出演
- 上条光:伊藤つかさ
- 大石誉昭:飛田展男
- 椎名葉月:富沢美智恵
- 夏川真生:井上ヨシマサ
- 石崎監督:吉田理保子
- 三田 恵:神代智恵
- 山崎里見:伊藤美紀
- 土井由希子:小林優子
- 上条 武:田原アルノ
- 上条ひとみ:太田淑子
- 上条都:鶴ひろみ
- 大石敏明:松岡文男
- 島田:屋良有作
[編集] スタッフ
- 製作:吉田健二
- 企画:嶋村一夫(読広)、井上明、九里一平(タツノコプロ)
- シリーズ構成:園田英樹
- キャラクターデザイン:橋本とよ子
- メカニックデザイン:アンモナイト
- 音楽:川村栄二
- オープニングアニメーション:浜崎博嗣
- 美術監督:多田喜久子
- 撮影監督:橋本和典
- 録音制作:ザックプロモーション
- 録音ディレクター:清水勝則
- 録音スタジオ:新坂スタジオ
- 現像:IMAGICA
- 脚本:園田英樹、渡辺麻実
- 絵コンテ・演出:望月智充、貞光紳也、沢井幸次、小林哲也、茂木知里
- 作画:竜の子アニメ研究所、亜細亜堂、アニメアール、タマプロ
- チーフディレクター:望月智充
- プロデューサー:鍋島進二(朝日放送)、大野実(読広)、由井正俊(タツノコプロ)
- 制作:朝日放送、タツノコプロ
[編集] テーマソング
[編集] サブタイトルリスト
- 追いかけてみたい… 私の新体操
- 切れないでリボン! 恋に…とどけ
- 好きになってもいいですか
- 片想いの季節・ラブソングが歌いたい
- 全中大会開幕! 私をささえていてほしい
- よみがえれ女王! ターゲットはひとり
- あこがれに向かって飛べたら
- 明日へと続く夏色の道
- マリア登場! 誰かをいつも追いかけて
- もっと遠くを見つめたい
- 昨日の笑顔は もうほしくない
- 置き忘れた夢を 取り戻せ
- お風呂でドッキリ!? 胸さわぎの修学旅行
- いつかわかりあえる時まで
- 見る夢も同じ・二人はライバル
- 渡せない! 栄光へのパスポート
- 時間よとまれ・この一瞬にかける!
- ゆれる想いを受けとめて
- 夢みる力をわたしにください
[編集] 関連商品
- 本作の脚本家である園田英樹による「小説版 光の伝説」が集英社コバルト文庫より発売された。
- 「光の伝説」音楽篇(アニメ光の伝説サウンドトラックCD)
レーベル ビクターエンタテインメント 発売日 1986年 7月21日
- 収録曲
- 01 ブライト・パピヨン
- 02 ハートの季節
- 03 思い出のリボン
- 04 青春伝説
- 05 風のシーナリー
- 06 恋をしたら
- 07 メッセージ
- 08 心の岸辺
- 09 落葉と月の物語
- 10 ブルースカイ&ホワイトハート
- 11 舞姫
- 12 片思いのハミング
- 13 悲しみをこえて
- 14 夢みる頃に
[編集] 備考
- 伊藤つかさが歌う主題歌の「ハートの季節」はナタリー・シマールの「五月の手紙」のカバー(歌詞は異なる)である。
- 国外では全話収録されたDVDが正規発売されているが日本国内では2008年現在も発売されていない。
[編集] 日本国外における「光の伝説 18禁版」の噂について
光の伝説英語版Wikipediaによると90年代に「光の伝説 18禁版」があると噂されたという。しかしこれには根拠が無く、このような噂が生まれるに至った原因は同じ時期に、アダルトアニメ『くりいむレモン』シリーズに新体操を扱った『White Shadow』 (ホワイト・シャドウ)という作品が作られており、『White Shadow』のヒロインのキャラデザインが「光の伝説」のヒロイン、上条光と酷似していた上に、夏川と大石に似た名前の男性キャラも出ていた為と言われているという。
テレビ朝日系 土曜19:00枠(ここまで朝日放送制作枠) | ||
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