代将 (イギリス海軍)
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イギリス海軍の代将(だいしょう、英:Commodore)は海軍大佐の上、、海軍少将の下の階級。NATOランキングコードではOF-6に当たる。イギリス陸軍・イギリス海兵隊の准将(Brigadier)、イギリス空軍准将(Air Commodore)と同じく、将官でなく佐官の最上級の階級である。
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[編集] 歴史
代将の任命が最初に行われたのは17世紀中頃、ウィリアム3世の時代である。士官が戦隊(数隻からなる小艦隊)を指揮する必要が生じていたが、それを少将に任ずることは、(少将は勅任艦長が年功順に昇進するものだったので)好ましくないと考えられた。そこで戦隊の指揮を命じられた艦長には代将(コモドー)の称号が与えられることになったが、これは実態のある階級ではなく、代将に任じられた士官は艦長名簿に載せられたままだった。代将として任に当たっている艦長が陸軍の准将と同等であると認められたのは1748年になってからである。
代将はその任務が終われば艦長に戻されることがあった。また、艦長は少将に昇進するのに代将を経由する必要はなかった。
イギリス海軍の代将はやがて2つのクラスに分裂した。代将(ファーストクラス)は、旗艦に艦長をおいて自らは戦隊を指揮し、また戦隊の全艦が獲得する拿捕賞金の8分の1を割り当てられた。代将(セカンドクラス)は、艦長として自らの艦の指揮を取りつつ戦隊を指揮した。1783年、代将(ファーストクラス)には少将に準じた制服の着用が許された。少将の制服との微妙な差異は、1958年に代将の2つのランクが固定的なものとなるまで微妙に変化している。
20世紀には、代将の任命は海上部隊の指揮官に限定されなくなっていた(例えば、デヴォンポートやポーツマス、チャタムといった主要基地の海軍施設の指揮官はみな代将であった)。また、兵科将校と同様に特技士官も代将に任じられるようになった。
代将がイギリス海軍の実体的な階級となったのは1996年のことである。
[編集] 徽章
代将(ファーストクラス)は少将と同じ袖章を着用したが、肩章およびエポレットは金モール地に王冠・2つの星章・1つの錨をあしらったものであった(代将(セカンドクラス)も正装のエポレットは同様である)[1]。彼らは燕尾のセント・ジョージ旗(白地に赤十字)を掲げたが、セカンドクラスの代将旗に見られる赤い丸は除かれていた。
代将(セカンドクラス)は1.75インチ幅の大金線1本と、直径1.75インチの金の円環(通常「カール」と呼ばれるもの)を両袖につけ、また同じ意匠の肩章を着用した。それ以外は大佐の制服と同じだった。現在の代将は以前の代将(セカンドクラス)の徽章を着用している。
[編集] 連邦諸国海軍の同等階級
イギリス連邦に属する国のいくつかは、代将を、佐官でなく同等な将官と置き換えた。その場合の袖の階級章は1.75インチ幅の金線1本と、その上の直径2インチの金線のカールであり、肩章は金モール地に王冠(または共和国の紋章)および交差する剣とバトンをあしらったものである。しかし、星章に関する連邦内の意見の相違から若干のバリエーションがある。その場合、制服の階級章以外の部分は少将と同一である。
[編集] 注記
- ^ 当時の少将の肩章およびエポレットの徽章は「王冠・交差する剣とバトン・1つの大きな星章」である。