予防戦争
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予防戦争(よぼうせんそう)とは、対立国家・勢力による将来の攻撃が予想される状態で、先手を取って行う戦争のことである。自衛戦争に近いが、より攻撃的な概念である。
近代以前は頻繁に行われていたが、第一次世界大戦後のパリ不戦条約により国際法としては禁止された。だが、その後のミサイルの登場・発達などにより、現代では自衛戦争との区別は一層難しくなっている。また対テロの予防戦争自体を認める考えも現れている。
自衛戦争との区別が難しいこと、また何らかの大義名分を伴って開戦されることが多いため、明確にこの戦争が予防戦争であるとは判断しがたいが、歴史上では七年戦争などが例として挙げられる。また日露戦争はシベリア鉄道開通前を狙った予防戦争だと見られることもある。[1] 現代では、イラク戦争が予防戦争ではないかという見方がある。