世界でいちばんNGな恋
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世界でいちばんNGな恋 | |
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対応機種 | Windows2000Pro/XP/Vista |
発売元 | HERMIT |
発売日 | 2007年11月22日 |
ジャンル | 年の差カップルホームコメディAVG |
レイティング | 18禁 |
キャラクター名設定 | 不可 |
エンディング数 | 4 |
セーブファイル数 | 100(オートセーブ、クイックセーブ含む)
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画面サイズ | 800x600 |
BGMフォーマット | PCM |
キャラクターボイス | フルボイス(主人公の一部音声以外) |
CGモード | あり |
音楽モード | あり |
回想モード | あり |
メッセージスキップ | あり |
オートモード | あり |
世界でいちばんNGな恋(せかいでいちばんだめなこい)とは、2007年11月22日にHERMIT(ハーミット)から発売されたアダルトゲーム。企画、シナリオは丸戸史明。
目次 |
[編集] 概要
HERMITの前作『ままらぶ』に続く、年の差カップルを中心に描いたホームコメディ。『ままらぶ』とは逆に主人公が年上、メインヒロインが年下である。メインヒロインとのストーリーを事実上の共通ルートとし、途中で選択に応じて残るヒロインへと分岐するスタイルをとる。そのため、ヒロインごとに総話数が大きく変わってくる。
古びたアパート、住人と管理人の恋、変わり者の住人たちなどの設定や場面描写などで『めぞん一刻』との類似点を指摘されることがある。この点について丸戸は「あの作品は旧約聖書という位置づけ(新約聖書として本作品に挑戦)」と暗に認めている。
[編集] あらすじ
雪の降りしきるある日、芳村理は街の中で死にかけていた。会社ぐるみの不正の責任を一人でかぶらされて尻尾切りとなり、やけ酒の末に無一文になってしまったためであった。もはや死のうと思っていた時、陽坂穂香と出会い、暖かい缶コーヒーを貰った。
彼女に運命を感じた理は、3ヶ月間もの肉体労働で得た金で指輪と花束を買い、告白しようと彼女の家へとやって来た。だが、出迎えたのは穂香の娘、陽坂美都子であった。穂香は、事もあろうに娘の美都子を残して、駆け落ちしてしまっていたのだ。
理は美都子を不憫に思い、何とか彼女の幸せのために奔走するのだが……
[編集] 登場人物
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- 芳村理(よしむら おさむ 声:先割れ丼)
- 主人公でテラスハウス陽の坂四号室の住人。年齢は物語開始時点で28歳と11カ月で、189cmの長身。名門八橋大学卒で一流商社に入社したエリートで、仕事振りも非常に優秀。しかし生来のお人好しで、弱気・弱腰・弱運も手伝い、すぐに騙されたり利用されたりする。どれだけ酷い目にあっても困っている人を見過ごせず、相手に対してつねに最善を尽す。岐阜県出身。アパートにおいては、リストラ、若旦那と呼ばれる。米が大の苦手で洋食しか受け付けない。アダルトゲームには珍しく、主人公でありながら音声付きだが、Hシーンのみ音声がない。
- 陽坂美都子(ひのさか みとこ 声:夏野こおり)
- テラスハウス陽の坂の大家代理で、身長144cmの小柄な少女。住人からは「若大家」、友達からは「トコ」「トコちゃん」と呼ばれる。たった一人の肉親である母親が男と駆け落ちしてしまい、『テラスハウス陽の坂』の大家を任されることになる。不幸さでは理と良い勝負である。家事は万能、運動神経も良く、勉強も出来る気だての良い娘。気が強く、弱さを見せようとしない。テラスハウス陽の坂で母親を待とうと決心しているが、一寸先は闇とも言える現実に、内心弱り切っている。
- 年齢に関する明確な記述はないが、進路に関する描写、理が美都子との仲を穂香に認めさせるためにとった行動などから、物語開始時点で14歳(中学3年生)であることをうかがわせる。ソフ倫の規定により18歳未満の性描写は描けないため、年齢の記述がないほかに美都子の話題の際は「18歳未満の登場人物はいない」などのセリフが多々見られるなど、随所に予防線が張られている。ちなみに声を担当した夏野こおりは収録後に「…これ、犯罪ですよね?」というコメントを残したと、丸戸史明がスタッフ日記で語っている。誕生日は理と同じ5月31日。
- 香野麻実(こうの あさみ 声:一色ヒカル)
- 美都子の担任の先生で理の2歳年下。学生時代に理と出会い、卒業後に彼と結婚するが2年前に離婚し、教師として再出発する。美人で性格も良く、頼りになるため男女を問わず生徒に人気があり、職場での評判も高い。美都子も彼女の事を信頼しているが、現在自分が置かれている事情をが学校側に知られるととんでもない事になるため避けようとしている。
- 「子供のいる幸せな家庭を理に教える」という宣言をして理と結婚したが、後に自身が不妊症でそれを果たせないことを知り、その事実を理に隠して彼女から離婚を切り出して身を引いた。そのため、理に対しての愛情は別れてからもまったく変わっていない。
- 天城夏夜(あまぎ かや 声:風音)
- 理の再就職先の同僚で社長の姪。21歳。仕事も人並み以上にこなせるが、24時間低血圧かのようにテンションが低めで投げやりな言動が多い。理の馬鹿とも言える人の良さと思いやりを間近で見る内に惚れてしまい、テラスハウス陽の坂五号室に転がり込む事になる。そういった経緯から、住人たちからは「二号ちゃん」と呼ばれている。部屋ではワイシャツとショーツのみで過ごし、かなり酒に強い。
- 澤嶋姫緒(さわしま ひめお 声:芝原のぞみ)
- 国内有数の不動産会社である澤嶋不動産の令嬢で大学生。その出自と名前から、住人たちからは「姫様」と呼ばれる。愛らしさと華やかさを持ち、強面の面々が揃う一族の男性陣に可愛がられている。ボランティア精神に富み、たびたび匿名で多額の寄付をしている。テラスハウス陽の坂の隣に住み、美都子に対しては非常に親切で気さくな一方、その他のアパートの住人にはかなり冷淡な態度を取る。名古屋出身らしく(澤嶋不動産も本社は名古屋)、隣の岐阜出身の理とはご当地ネタで微妙なやりとりを繰り広げる。酒の匂いで悪酔いするほどアルコールに弱い。
- 生活が苦しく、苦労を重ねる美都子を見かね、当初は住人を買収して追い出して孤独になった美都子を引き取ろうと画策する。父親の順平が悪徳不動産王として有名なため、わざとあくどい手口に見せかけている。順平も強面ではあるが、実際は姫緒と似た性格の持ち主であり、彼女のさらに上を行く手口を使おうとしていた。
- 陽坂穂香(ひのさか ほのか 声:まきいづみ)
- 美都子の母親で本来の大家。夫は美都子が生まれる半年前に亡くなっている。お人よしで情にもろく、特に男の涙に弱い。そういった思わせぶりな態度でなおかつ美人であることから、好意と勘違いした住人とのトラブルが何度もあり、そのたびに美都子が住人を説得して退去させていた。家計のために水商売をしていたが、交際中の男のために娘を置いて駆け落ち同然に家を出てしまう。
- 天性の男運の悪さを持ち、家を出て早々に駆け落ち相手に逃げられたうえ、収入を得ようと行き着いた先々でも男に関するトラブルを引き起こす。1年後に婚約者を得てようやく戻ってくるが、その相手すらも結婚詐欺師であった。
- 佐々木(ささき 声:先割れスプーン)
- 姫緒の身の回りの世話や運転手を務めている男性。姫緒の趣味により、つねに黒服にサングラスを掛けている。外見と事務的な口調のせいで人に威圧感を与えるが、本人は至って礼儀正しく常識人。姫緒からの信頼は厚く、クレジットカードの管理さえ任されている。また、姫緒の過ちにもしっかり意見が出来る人物である。同性愛者なので姫緒に対して恋愛感情はない。何故かテラスハウス陽の坂の住人からは番頭さんと呼ばれる。
- 上坂喜兵衛(うえさか きへえ 声:事務台車)
- テラスハウス陽の坂一号室の住人である老人で、「ご隠居」と呼ばれている。住人の中ではある程度の良識を持ち、ときに人生の先輩らしい言葉を残すことも。元は有名大学の法学部教授で長崎で暮らしていたらしい他、結婚もしていた。落語研究会の顧問をしていた影響で落語好きで、語り口も軽妙。現在は日がな一日落語の研究をしているとか。
- 熊崎吉則(くまざき よしのり 声:胸肩腎)
- テラスハウス陽の坂二号室の住人。25歳。服装はオタクそのものだが、身体を鍛えるのが趣味らしく、かなりの筋肉を誇る。元は年収1000万円も稼ぐ有能なシステムエンジニアだったらしいが、現在は無職にして引き籠もり。ブログのアフィリエイトなどで何とか糊口を凌いでいるらしい。
- 八須永文太郎(やすなが ぶんたろう 声:先割れチョップスティック)
- テラスハウス陽の坂三号室の住人。大学3年目の1年生だが誰も大学に通う姿を見た事がなく、劇団の主宰としての活動が中心。軽い性格のお調子者で、アパート内での宴会などに率先して立案や参加をする、一番の不良住人。女好きで劇団の女性に手を出しまくっているほか、姫緒や夏夜も口説こうとしていたようである。男性のみならず女性の声さえも完璧に真似られる声帯模写の才能を持つ(ゲーム中では該当のセリフを複数の声優が演じている)。
- 姫緒ルートをクリア後に再び同ルートをプレイすると、一部シーンが文太郎視点に変更され、姫緒ルートの重要部分に声帯模写の才能を使って関与していたことが明かされる。
- 長谷川倫子(はせがわ りんこ 声:如月葵)
- 美都子の親友。さばさばした性格でしっかり者。学生らしからぬ鋭い観察眼の持ち主で、美都子の周りの人間関係を面白がっている事もあるが、美都子の事を真剣に考えている。
- 美都子に理をあきらめさせるために剛志を焚きつけるが、玉砕して美都子を完全にあきらめた剛志に告白されると彼と付き合うようになる。ほとんど受験勉強をせずに剛志が推薦入学するスポーツ校を進路に選んだことから、元々彼に対する恋愛感情を持っていたことがうかがえる。
- 本田真鶴(ほんだ まつる 声:茶谷やすら)
- 美都子の親友。少し内気で噂好き。剛志の事が好きだが彼の眼中にはまったく入っていない。
- 尾関剛志(おぜき つよし 声:城崎彦太)
- サッカー部主将でエースストライカー。根っからの体育会系な熱血漢で、明るくて三枚目。美都子に惚れていて、告白して振られてもなおめげずにアタックし続けている。真鶴以外の多くの女子生徒にも人気だが、あくまでも美都子ひと筋である。
以上で物語・作品に関する核心部分の記述は終わりです。
[編集] スタッフ
- 丸戸史明:企画、シナリオ
- みこしまつり:原画
- OPテーマ : 陽だまりコイゴコロ (作曲・作詞・ヴォーカル… 片霧烈火)
- EDテーマ : いとしさの糸 (作曲・作詞・ヴォーカル… 片霧烈火)
- 神月社:OP・EDムービー
[編集] CD
- 初回特典Disk1 ドラマCD 「陽の坂怪談」
- 初回特典Disk2 サウンドトラック&システムボイス
- ミニドラマ入り主題歌マキシシングル 「世界でいちばんCなD」
- 世界でいちばんNGな恋 Heart-Warming Song Vol.1~4
- 発売日 Vol.1、2 2008年1月25日 Vol.3、4 2月末