ロレアル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
種類 | 株式会社 |
---|---|
本社所在地 | フランス クリシー |
設立 | 1909年 |
業種 | 化学 |
事業内容 | 化粧品 |
従業員数 | 52,080名 |
関係する人物 | Eugène Schueller, François Dalle, Graham Hedworth, Lindsay Owen-Jones |
外部リンク | www.loreal.com |
ロレアルは、フランスのクリシーに本部を置く世界最大の化粧品会社である。特に化粧品、ヘアカラー、ヘアケア、スキンケア、日焼け防止、香水の分野を中心に発展した。また皮膚病学や調剤の分野の活動も盛んである。またアメリカでは、ナノテク分野の最大規模の特許権者でもある。
目次 |
[編集] 沿革
1907年、フランス人の化学者ウージェンヌ・シュエレールが画期的なヘアダイの開発に成功した。パリジェンヌの間にあって、頭髪のカラーリングはすでにファッションの一つと見なされていたが、それまでのものは強い薬品を使用し、危険でありなおかつ仕上がりも不安定だった。彼がAuréoleと名付けた新製品は安全性が高く、これを当時のヘアサロンに売り歩いたのがロレアルの歴史の始まりであったといえる。
1909年、シュエレールは後のロレアルの原型となる「フランス無害染毛株式会社(Société Française de Teintures Inoffensives pour Cheveux)」を設立、当時より会社の基本理念は「研究開発と美しさのための革新(research and innovation in the interest of beauty)」であった。
20世紀初期、シュエレールはLa Cagouleと呼ばれる暴力的な反共ファシスト集団に金銭的な援助を行ったり、このグループの会議にロレアル本部を提供したりしていた。第二次大戦後にはこのグループのメンバーを役員として雇用もしている。
1920年時点で、小さな会社でありながらすでに3人の化学者が従業員として勤務していたが、1950年までには研究チームは100強にのぼり、1984年までにはその数は1000に達し、現在は2000近くの研究チームがある。
ロレアルはヘアカラー分野からその事業を始めたが、すぐに美容の他の分野にも進出した。現在ロレアルからは50以上のブランドが市販されており、ヘアカラーのほかにパーマ、スタイリング、ボディケア、スキンケア、洗顔、香水など美容のあらゆる分野においてたくさんの製品を世に出している。またロレアル製品はあらゆる流通経路を通して販売されており、ヘアサロン、香水売り場から、スーパーマーケット、ドラッグストア、薬局、通信販売と様々である。
ロレアルは世界各所に5つ研究開発センターを構えている。所在地は以下の通り。
上海のセンターは2005年に設立した。
1973年には製薬事業への参入を見据えてSynthélabo社を買収。Synthélabo社は1999年にSanofi社と合併、Sanofi-Synthélabo社となった。さらに2004年にはアベンティス社と合併、サノフィ・アベンティス社となった。
2006年3月17日には、両社の合意によって、倫理的な企業理念を掲げて美容関連事業を行っているザ・ボディショップの株式公開買い付けを6億5200万ポンドで行った。
[編集] 日本ロレアルの沿革
- 1963年 ロレアル社と株式会社小林コーセー(現(株)コーセー)が提携。日仏合弁事業としてサロン向け製品の開発をスタート(“ロレコス”設立)。
- 1976年 個人消費者向け製品を日本に導入。
- 1978年 ラグジュアリ・プロダクツ部門が日本に進出。ランコムの販売を開始。
- 1983年 東京に研究開発施設を開設。ヘレナ・ルビンスタインがラグジュアリ・プロダクツ部門に加入。御殿場工場設立。
- 1990年 川崎市のかながわサイエンスパークにヘアケアに関する研究開発施設を開設。
- 1995年 つくば市に、本国フランス以外では初めての基礎研究所を設立。
- 1996年 7月1日に日本ロレアル株式会社設立。
- 1997年 7月1日に別法人となっていた事業を統合。
- 1999年 10月にメイベリンが日本ロレアルに加入。
- 2000年 株式会社シュウウエムラ化粧品に資本参加を行い、提携を締結。
[編集] 経営
[編集] 企業統治
[編集] 取締役会
現在ロレアル社の取締役会はFrancisco Basco, Werner Bauer, Liliane Bettencourt, Peter Brabeck-Letmathe, Jean-Louis Dumas, Xavier Fontanet, Bernard Kasriel, Marc Lacharrière, Françoise Meyers, Jean-Pierre Meyers, Lindsay Owen-Jones, Franck Riboud, Louis Schweitzerで構成されている。
[編集] 経営委員会
- 最高経営責任者:Jean-Paul Agon
- 取締役会長:Sir Lindsay Owen-Jones
- 戦略的事業開発部門上級副社長:Béatrice Dautresme
- 研究開発部門上級副社長:Jean-François Grollier
- 生産部門上級副社長:Marcel Lafforgue
- 経営部門副社長:Christian Mulliez
- プロフェッショナル用製品部門社長:Jean-Jacques Lebel
- 個人消費者用製品部門社長:Patrick Rabain
- 人事部門上級副社長:Geoff Skingsley
- ラグジュアリー・プロダクツ部門社長:Marc Menesguen
[編集] 株主
[編集] ブランド
ロレアルはいくつものブランドをもっており、ロレアルの名を前面に出さず、各ブランド名で勝負する戦略を取っている。ブランドは大きく分けて、プロフェッショナル向け、高級志向、コンシューマ向け、アクティブコスメティクスに分けられている。
ロレアルグループのブランド | |||
---|---|---|---|
プロフェッショナル向け (Professional Product Division) |
高級志向 (Luxury Products Division) |
コンシューマ向け (Consumer Product Division) |
アクティブコスメティクス (Active Cosmetics Division) |
|
|
|
|
英字は日本未展開ブランド