ラット (バンド)
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ラット(Ratt)はアメリカのヘヴィメタルのバンド。1980年代に隆盛したLAメタルの代表的存在で、モトリー・クルーと双璧をなす人気を誇った。
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[編集] 略歴
1978年にスティーブン・パーシー、ジェイク・E・リー(ギター)と代表曲の大半を作曲する事になるロビン・クロスビー(ギター)を中心にサンディエゴでミッキー・ラットとして結成。 その後ロサンゼルスへ移るが、ジェイクがオジー・オズボーンのバンドに参加するため脱退。後任のギタリストは何人かを経てウォーレン・デ・マルティーニに決定。 その後ドラムにボビー・ブロッツァー、ベースにフォアン・クルーシェが参加し、バンド名をラットと改名した。
1983年に自主制作盤「RATT」でデビュー。 派手なファッションと化粧、明るく開放的な音楽性はラット・ン・ロール(RATT N' ROLL)と呼ばれて人気を博し、モトリー・クルーとともにLAメタルのブームを牽引した。
LAメタルの独特のスタイルを築いた経緯はベーシストのフォアン・クルーシェがドッケンの元メンバーであった事実以上に、このバンドの作曲面での中心人物であったロビン・クロスビーとモトリー・クルーの中心人物であるニッキー・シックスがそもそものルームメイト同士であった由縁が強いとされる。二人は極貧生活も共に力を合わせて生き延びただけでなく、相当な時間をセッションに費やした結果、双方のバンドに相当なシナジー効果をもたらしたものであると観測される。
1984年にメジャー・デビューアルバム「OUT OF THE CELLAR」(全米チャート7位)をリリースし、シングル「ラウンド・アンド・ラウンド」がヒットした。
1985年に2ndアルバム「INVASION OF YOUR PRIVACY」リリース(全米チャート7位)。シングル「レイ・イット・ダウン」がヒット。 イギリス・ドニントンでのモンスターズ・オブ・ロックに出演。
1986年に3rdアルバム「DANCING UNDERCOVER」リリース。 収録曲「ボディ・トーク」がエディ・マーフィー主演の映画ゴールデン・チャイルドで流れた。
1988年に4thアルバム「REACH FOR THE SKY」リリース。 ラットらしからぬ「ウェイ・クール・Jr.」が話題になった。
1990年に5thアルバム「DETONATOR]リリース。 この後ロビンが脱退。
1991年にベストアルバム「RATT & ROLL 8191」リリース。
1992年に解散。 1997年に再結成後、現在もギタリストのウォーレン・デ・マルティーニを中心としたメンバーで活動を続けているが、オリジナル時のメイン・ソングライターが完全に抜けている状態のこのバンドをRATTと呼ぶ事に抵抗を持つファンも多い。(2007年オリジナル・シンガーのパーシー復帰)
[編集] バンドメンバー
[編集] 全盛期のメンバー
[編集] 現在のメンバー
- スティーヴン・パーシー (ボーカル)
- ウォーレン・デ・マルティーニ (ギター)
- ジョン・コラビ (ギター、元モトリー・クルー)
- ロビー・クライン (ベース)
- ボビー・ブロッツァー (ドラム)
[編集] ディスコグラフィー
- 7位 3Xプラチナム(US)
- 1985年 インヴェイジョン・オブ・ユア・プライヴァシー - Invasion Of Your Privacy -
- 7位 2Xプラチナム(US)
- 1986年 ダンシング・アンダーカヴァー - Dancing Undercover -
- プラチナム(US)
- 1988年 リーチ・フォー・ザ・スカイ - Reach For The Sky -
- 17位 プラチナム(US)
- 1990年 ディトネイター - Detonator -
- 23位(US)
- 1997年 コラージュ - Collage -
- 49位(US)
- 1999年 ラット - Ratt -