メトロクロス
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ジャンル | アクションゲーム |
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対応機種 | アーケードゲーム[AC] ファミリーコンピュータ[FC] |
開発元 | ナムコ(現・バンダイナムコゲームス) |
発売元 | ナムコ(現・バンダイナムコゲームス) |
人数 | 1人(2人交互プレイ可能) |
メディア | FC:512kbitカセット |
発売日 | AC:1985年5月 FC:1986年12月16日 |
価格 | FC:3900円(税抜) |
『メトロクロス』(METRO CROSS)は、ナムコ(現・バンダイナムコゲームス)が1985年5月に発表したアーケードゲーム。
1986年12月16日にはファミリーコンピュータに移植されたほか、1997年2月28日発売のプレイステーション版『ナムコミュージアム Vol.5』に収録されている。
目次 |
[編集] ゲーム内容
傷だらけのランナー(プレイヤー、通称「オレ」)を操作し、謎の地下通路(東京メトロの大手町駅がモチーフとも言われる)に仕掛けられた様々なトラップ、障害物を乗り越えて全32ラウンド(8ステージ)を時間内に走破するのが目的。
1ステージは4ラウンドで構成され、1ラウンド毎にクリアまでの制限時間があり、その時間内にクリア(走破)することが要求される。ステージ内の1~3ラウンドまでの残り時間は4ラウンド(ステージ内の最後のラウンド)にすべて加算される。プレイヤーの途中行く手を阻む障害物や有利になるアイテムが存在するもののタイムオーバー以外にゲームオーバーとなることは無い。全32ラウンドの障害物やアイテムの配置は常に同じなので、このマップ(配置)を記憶することがオールクリアの基本。
[編集] 操作方法
8方向レバーでプレイヤーを操作しボタンを使用してジャンプする。またネズミに捕まった時にレバーを左右に振ると振り払うことができる、なおネズミは同一方向への連続入力でも離れる。
半強制横スクロール画面で、レバーを右に入れると一定の速度まで加速するが、レバーの左での減速は既にスクロールした前(スタート方向)に戻ることはできない。
[編集] 登場キャラクター
- プレイヤー
- 通称「オレ」このゲームでは正式名称は設定されていない。このゲームの主人公。なおこのキャラクターは、本ゲームのデザイナーである岡本達郎がモデルとなっており、特徴のあるアゴ周りなどに同氏の風貌が反映されている。
- 女性(ファミコン版のみ)
- 加算タイムを使わずにラウンドクリアするとキスで祝福してくれる。無論何者であるかも、「オレ」との関係も一切不明。
[編集] 障害物
- ハードル
- 通路上に不動で存在する障害物。飛び越えたりして避ける、空中で当たった場合は少しのロスだが走って当たるとロスが長くなる。
- スリップゾーン
- 緑色の床障害。この上をプレイヤーが走ると遅くなる。ラウンドの基本を形成するための障害物。ライン合わせの場合、上のコースにある場合には素通りするが下のコースにある場合には遅くなる。
- キューブ
- 通路上を画面に対して上下に移動する障害物。ジャンプしてもかわすことは難しい。接触すると潰されてしまい、さらにそこで往復されるとロスが長くなる。
- ジャンボ缶
- 通路上を画面に対して左右に移動する障害物。ジャンプしてかわすことができるが失敗すると躓いたり潰される。後半になるとフェイントをかける缶も出てくる。
- 落とし穴
- 床障害。通過するとプレイヤーが穴に落ちる、避ければ大体は交わせる、この上に蹴ったアルミ缶が着地した場合、ライン合わせの1ドットずらしで蹴れば良い。
- 壁(ウォール)
- 通路上に不動で存在する障害物なので避ければ大体は交わせるが上下に伸縮する。通路から出ていない状態まで縮んでいる場合はそのまま通過でき、ある程度の高さまではジャンプで飛び越えることはできるが伸びているとぶつかって進行を止められたり上に弾かれる。
- ジャンプ台
- 通過時にジャンプボタンを押す(押し続けていればOK)と長距離ジャンプができるがジャンプボタン押していないと上に弾かれロスする、なおジャンプ台ジャンプではゲート越えはできない。
- クラッカー
- 床障害。通過するとクラッカーが爆発し上に弾れた上、レバー制御の利かない状態で強制的に前方に転ぶために長いロスとなる上に、そこに5000点のアルミ缶がある場合には、その地点を過ぎてしまい5000点のアルミ缶が蹴れなくなってしまう。
- ネズミ
- 前方から走って噛み付いて来る。噛み付かれると遅くなる。複数のネズミに噛み付かれると、その匹数分さらに遅くなり動けなくなることもある。ネズミに当たらないコースをあらかじめ走っていれば良い。
- タイヤ
- 前方から飛び跳ねて来る。空中で当たるとロスが長くなる、下をくぐることも可能。
- ナイト・キング
- 通路上をチェスのナイト・キングと同じ動きで跳ねて来る、キングは遅いので容易に避けれる、なおゴール後は当たり判定が無くなる、ナイトは動きが速く、走って通り過ぎてもバックアタックしてくることがある、通常の障害物と違いジャンプして空中で当たるほうがロスが長くなるため走って避ける必要がある。
[編集] アイテム
- アルミ缶
- 通路に置いてある青い缶。これを踏むと2秒間制限時間が停止する。
- これを蹴る(体当たりする)と得点が入る、同じのを蹴って行くと100→500→1000→2000→5000と得点が上がっていき5000を蹴った後は画面下へ消えるが、その途中で画面下へ消えることも多いためスコアは運に左右される。蹴ったアルミ缶が次に着地するコースは起動から0コンマ何秒かの時間により抽選される(同じコースへ連続には着地しない)、このため重なった缶を蹴ると同じコースに飛ぶし、重なっていなくても接近している2個の缶を斜めから同タイミングで蹴ると同じ所に飛んで行くことが多い、なおクラッカージャンプ着地時にアルミ缶をちょうど蹴ると飛び過ぎて左から出てきて蹴れなくなる。
- スペシャルドリンク缶
- 通路に置いてある黄色い缶。これを飲む(通過する)とプレイヤーが5秒間スピードアップする(終盤の面では2秒間)しかしスリップゾーンやネズミに捕まると効果がほとんど無い、これも踏むと2秒間制限時間が停止する。
- スケボー
- 通路に置いてあるスケートボード。これに乗るとスリップゾーンでもスピードが落ちなくなる。
- 障害物にぶつかったり、ジャンプすると手放してしまうため、障害物をレバー操作のみでかわすことになってしまい、アルミ缶を踏んで制限時間をとめることもできなくなるが、スペシャルドリンク缶のスピードアップは可能。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] テクニック
[編集] 隠しボーナス
このゲームには、通常の得点以外に以下の様な隠しボーナスが存在する。
- スケボーゴール
- 通路上にあるスケボーに乗ったままゴールゲートを通過すると10000点のボーナスが入る。
- ゲート越え
- ゴールゲートをクラッカーを使って飛び越えてゴールすると5000点のボーナスが入る。
- スケボー乗り換え
- スケボーが2か所以上配置されているステージで有効。スケボーに乗ったまま、さらに現れたスケボーに乗り換えると2000点のボーナスが入る。
[編集] クラッカージャンプ
クラッカーを使った長距離ジャンプでジャンプ台ジャンプよりも速く高く距離も長い、アーケード版ではジャンプボタンを押しながらクラッカーの後ろのほうに飛び乗るだけなので簡単にできるが、ファミコン版ではクラッカーの中心に着地した瞬間にタイミングよくジャンプボタンを押さなければ成功しない
[編集] ライン合わせ
プレイヤーを通路パネルの上下の境界に位置を合わせることで、ジャンボ缶やハードル、ウォール等、横からの障害物に全く当たらなくなるという裏技。しかしキューブなど上下に移動する障害物には当たる
スケボーに乗った状態でも可能で、その場合はスリップゾーンに乗ってもスピードが落ちず、さらにこのテクニックを利用することでスケボーゴールボーナスが取り易くなる。
[編集] ゴール前ジャンプ
空中では死なないことを利用する、ゴール前でタイムが0になる寸前、ジャンプしてゴールインすると助かる。