ミッキー・カクレーン

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ミッキー・カクレーン(Gordon Stanley "Mickey" Cochrane, 1903年4月6日 - 1962年6月28日) は、1920～1930年代に活躍したアメリカ・メジャーリーグの選手。ポジションは捕手。マサチューセッツ州生まれ。右投げ左打ち。雰囲気が暗くすぐ機嫌を損ねることから、"Black Mike"（ブラック・マイク）という愛称が付けられた。所属したアスレチックスを3度、タイガースを2度のワールドシリーズに導いた。

目次 1 経歴 2 所属球団 3 通算成績 3.1 年度別打撃成績 3.2 獲得タイトル・記録 3.3 監督としての戦績 4 特筆・エピソード 5 出典・外部リンク

[編集] 経歴

ボストン大学に在籍後、1924年に、パシフィックコーストリーグのポートランド球団とのトレードで、フィラデルフィア・アスレチックスに所属。翌年からアスレチックスの正捕手を勤め、打つ方でも.331と高い打率をマークした。アスレチックス在籍時は主に3番を打っていたが、打率や出塁率の高さから、捕手に関わらず時折1番を打つこともあった。当時アスレチックスにはジミー・フォックスやアル・シモンズといった強打者がいたため、監督のコニー・マックは、カクレーンに対して彼らへの『つなぎ役』としての出塁を主に求めていたという。以後カクレーンは持ち前の強い闘争心でチームを牽引し、1928年はリーグ制覇を逃したもののその年のMVPを獲得、翌1929年からはアスレチックスをリーグ3連覇に導いた。

1934年、アスレチックスは財政的な理由から、カクレーンをデトロイト・タイガースに放出。タイガースで監督兼任となったこの年は、1年目からチームをリーグ制覇に導き、ワールドシリーズも制覇する。また自身も2度目のMVPに輝いた。タイガースでは翌1935年とリーグ2連覇を果たしている。

彼の現役生活は、1937年5月25日のヤンキース戦で突然終わる。この試合でカクレーンは頭部に死球を受け、7日間入院する怪我を負う。医師に再びプレーすることを止められたカクレーンは、そのまま現役を引退。翌1938年を最後にタイガースの監督も退いた。その後第二次世界大戦中は、ビル・ディッキーらと同じように海軍に従軍していた。

1947年、記者投票によりアメリカ野球殿堂入り選手に選出された。1962年、リンパ腺癌のためイリノイ州で死去。

[編集] 所属球団

• フィラデルフィア・アスレチックス (1925-1933年)
• デトロイト・タイガース (1934-1937年) ※監督兼任

[編集] 通算成績

[編集] 年度別打撃成績

年 度	チ 丨 ム	試 合	打 数	得 点	安 打	二 塁 打	三 塁 打	本 塁 打	打 点	盗 塁	盗 塁 死	四 球	三 振	打 率	出 塁 率	長 打 率	塁 打	犠 打	犠 飛	敬 遠	死 球	併 殺 打	O P S
1925	PHA	134	420	69	139	21	5	6	55	7	4	44	19	.331	.397	.448	188	8	-	-	2	-	0.845
1926	PHA	120	370	50	101	8	9	8	47	5	2	56	15	.273	.369	.408	151	26	-	-	0	-	0.777
1927	PHA	126	432	80	146	20	6	12	80	9	6	50	7	.338	.409	.495	214	23	-	-	2	-	0.904
1928	PHA	131	468	92	137	26	12	10	57	7	7	76	25	.293	.395	.464	217	21	-	-	3	-	0.859
1929	PHA	135	514	113	170	37	8	7	95	7	6	69	8	.331	.412	.475	244	21	-	-	2	-	0.887
1930	PHA	130	487	110	174	42	5	10	85	5	0	55	18	.357	.424	.526	256	18	-	-	1	-	0.950
1931	PHA	122	459	87	160	31	6	17	89	2	3	56	21	.349	.423	.553	254	3	-	-	3	-	0.976
1932	PHA	139	518	118	152	35	4	23	112	0	1	100	22	.293	.412	.510	264	3	-	-	4	-	0.922
1933	PHA	130	429	104	138	30	4	15	60	8	6	106	22	.322	.459	.515	221	4	-	-	3	-	0.974
1934	DET	129	437	74	140	32	1	2	76	8	4	78	26	.320	.428	.412	180	5	-	-	4	-	0.840
1935	DET	115	411	93	131	33	3	5	47	5	5	96	15	.319	.452	.450	185	11	-	-	4	-	0.902
1936	DET	44	126	24	34	8	0	2	17	1	1	46	15	.270	.465	.381	48	6	-	-	0	-	0.846
1937	DET	27	98	27	30	10	1	2	12	0	1	25	4	.306	.452	.490	48	2	-	-	1	-	0.942
通算	13年	1482	5169	1041	1652	333	64	119	832	64	46	857	217	.320	.419	.478	2470	151	0	0	29	0	0.897

• 太字はリーグ1位。
• PHA＝フィラデルフィア・アスレティックス

[編集] 獲得タイトル・記録

• 最高出塁率：1回 (1933年)
• アメリカンリーグMVP：2回 (1928,1934年)
• ワールドシリーズ出場：5回 (1929,1930,1931,1934,1935年)
• オールスターゲーム出場：2回 (1934,1935年)
• MLBオールセンチュリー・チームにノミネート (1999年)

[編集] 監督としての戦績

• 所属：デトロイト・タイガース (1934-1938年)
• 戦績：348勝250敗、勝率.582
• リーグ優勝：2回 (1934,1935年)、ワールドシリーズ優勝：1934年

[編集] 特筆・エピソード

• タイ・カッブとは親交があつく、カッブが晩年カクレーンにいろいろ財政的な援助をしていた時期があった。カクレーンは、カッブの葬儀に出席した『数少ない』野球選手のうちの一人である。
• 後の殿堂入り選手であるミッキー・マントルの「ミッキー」は、カクレーンのファンだった父が、彼の愛称からとって付けた名前である。

[編集] 出典・外部リンク

• baseballhalloffame.org（英語）– アメリカ野球殿堂（National Baseball Hall of Fame）による紹介
• 選手の通算成績と情報 Baseball-Reference

先代： ルー・ゲーリッグ ジミー・フォックス

ア・リーグMVP 1928年 1934年

次代： レフティ・グローブ ハンク・グリーンバーグ

表・話・編・歴 フィラデルフィア・アスレチックス 1929年のワールドシリーズ ロースター
マックス・ビショップ / ジョー・ボレイ / ジョージ・バーンズ / ミッキー・カクレーン / ジミー・ダイクス / ジョージ・アーンショウ / ハワード・エームケ / ジミー・フォックス / ウォルター・フレンチ / レフティ・グローブ / ミュール・ハス / ビン・ミラー / ジャック・クイン / エディー・ロンメル / アル・シモンズ / ホーマー・サムマ / ルーブ・ウォルバーグ 監督 コニー・マック

表・話・編・歴 フィラデルフィア・アスレチックス 1930年のワールドシリーズ ロースター
マックス・ビショップ / ジョー・ボレイ / ミッキー・カクレーン / ジミー・ダイクス / ジョージ・アーンショウ / ジミー・フォックス / レフティ・グローブ / ミュール・ハス / エリック・マクネア / ビン・ミラー / ジミー・ムーア / ジャック・クイン / ビル・ショアーズ / アル・シモンズ / ルーブ・ウォルバーグ 監督 コニー・マック

表・話・編・歴 デトロイト・タイガース 1935年のワールドシリーズ ロースター
2 チャーリー・ゲーリンジャー / 3 ミッキー・カクレーン / 4 グース・ゴスリン / 5 ハンク・グリーンバーグ / 6 ジー・ウォーカー / 7 ビリー・ロゲル / 8 マーブ・オーウェン / 9 ピート・フォックス / 10 トミー・ブリッジス / 13 エルデン・オウカー / 14 スクールボーイ・ロウ / 16 アルビン・クローダー / 17 チーフ・ホッグセット / 18 ビック・ソレル / 19 ジョー・サリバン / 23 レイ・ヘイワース / 24 フリー・クリフトン / 25 ジョジョ・ホワイト 監督 ミッキー・カクレーン