フラッシュハイダー
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フラッシュハイダー(英:flash hider)は、銃器の先端に装着する円すい形の部品で、細長くラッパ状に広がった形をしている。主に、古いタイプの銃に装備される。
同様に銃身先端に装着し、発射炎の制御を行うものにフラッシュサプレッサーやマズルブレーキがあるが、形状と効果が違うので注意が必要である。
[編集] 概要
銃身長の長い武器の場合、発射火薬が炸裂し、弾丸が銃口から飛び出すまでに発射火薬はほぼ完全に燃焼し、銃口からはおおよそ発射煙のみ排出される。この時、大型の火薬量の多い武器や銃身長の短い武器の場合では、燃焼状態の発射炎が銃口より大きく噴出する。フラッシュハイダーを装着していない場合には発射炎が輪状に吹き出して広がるため、連続発射による光の刺激で射手の視界が妨げられ、射撃・照準能力の低下を招く。同様に、銃口からの発射音も広範囲に拡散するため、射手への負担が大きい。
フラッシュハイダーは、そういった不備を防止するために考案された。この部品を銃身先端に装着または加工すると、発射炎が銃先端に達した際、フラッシュハイダーの前方のみに拡散しつつ噴出させ、発射炎による射手への幻惑を軽減し良好な視界を確保することができる。 また、メガホンと同じように発射音の拡散を前方に限定し、射手の耳への負担を減らす働きもある。