バンシー級原子力空中空母
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バンシー級原子力空中空母(バンシーきゅうげんしりょくくうちゅうくうぼ)とは、OVA・小説作品『戦闘妖精・雪風』に登場する、架空の兵器である飛行航空母艦。アルファベット表記はBANSHEE。
FAFの航空宇宙防衛軍団所属。全長687m、全幅1,400m、自重は9,650t、搭載機40機に達する巨大航空機であり、16基の原子力推進ターボファンエンジンによって飛行する。実証試験機であるバンシーI、着艦訓練用の地上設置モデルバンシーⅡを経て実用化されたバンシーⅢとバンシーⅣの二隻が任務に就いており、絶対防空圏と呼ばれる防空網外環部の要として運用されていた。バンシーⅢは建造中に電子機器などの変更が行われたため、就役順はバンシーⅣが先となっている。OVA版でのバンシーⅣの形式番号はAAC-04。
原作とOVAでは扱いが異なり、原作でのバンシーIVは謎の敵性体「ジャム」との交戦後、突如制御不能になり乗員が退艦。その後、調査中にアクシデントが発生し、制御系を破壊され墜落し、バンシーⅢはジャム大規模侵攻の際、自爆して空中で崩壊している。OVAでのバンシーIVは原作同様のトラブルに見舞われた後、FAF基地への体当たり攻撃を図ったため、弾道ミサイルの直撃によって撃墜されている。バンシーIIIはバンシーIV喪失の穴を埋めるため大規模な改修を受け、多数のFAF人員を搭載して惑星フェアリィからの脱出に用いられた。
海上航行する実際の航空母艦と同様に、空中で艦載機の発着を行う。巨大なため、地上で建造したエンジンつきの外殻を気球で吊り上げた後に滑空させ、空中で儀装を行うという特異な工法で完成されている。地表へのランディングは考慮されておらず、半永久にフェアリイ星防衛圏外縁を一定の軌道で飛び続けるという設定。原子力推進は、惑星フェアリイが人類にとって墜落した際のリスクが無い環境なので採用された。
バンシー級空中空母の実戦配備数は4隻の予定だったが、建設予算がかかり過ぎることと、二隻でも空域を十分に防衛できることから、バンシーVとバンシーVIの建設は中止された。
船体(機体)は三層に別れている。
トップデッキ:管制区画・対空砲区画・居住区画。
ミドルデッキ:離発着区画・推進区画・格納庫区画。
ロワデッキ:原子炉区画・対空防御区画・格納庫区画・発艦区画。
胴体中央の滑走路は海上の空母と違い、飛行中の戦闘機や輸送機の前輪を拘束装置で捕まえて下ろす。着艦した大型機による重心移動を無くすため、バランスウェイトを移動させて姿勢を保ったり、方向転換に利用する。 内部には各基地からのクルーが勤務するための居住区や医療施設や食堂などもあり、生活水準は比較的高い。
尚、OVAでのバンシーは雲を突き破ったりと巨体らしからぬ無茶が出来たが、本来は遠心力で飛んでいるため下手に動かすと落ちるとのことで、変針角度や傾斜率には 大きな制約がかかっている。無茶な機動を行ったのは、バンシーⅣの制御系がジャムに乗っ取られており、フェアリィ基地に突入しようとしたため。