ネバドデルルイス火山
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ネバド・デル・ルイス火山 | |
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標高 | 5389 m |
位置 | |
所在地 | コロンビア |
山系 | アンデス山脈 |
種類 | 火山 |
初登頂 | 1936年 M.Rappら |
ネバド・デル・ルイス火山(Nevado del Ruiz)は、コロンビアにある活火山である。コロンビアの火山の中で最も高く、最も北に位置している。
1985年11月13日の噴火では、火砕流により山頂の雪や氷と雲が溶け、大量の火山泥流(ラハール)が発生した。ラハールの厚さは最大で50mに及び、100km以上の距離を流下して麓のアルメロの町を直撃した。その被害は甚大で、人口28700人の約4分の3にあたる21000人が死亡した。これを含め噴火による被害は死者23000人、負傷者5000人、家屋の損壊5000棟となり、20世紀の火山噴火では2番目の被害となった。
生還を果たした人たちには、再度の噴火の可能性等の警告が行われたが、以前から偽情報が多く流れていたため、あまり聞き入れられなかった。
2001年ごろまで、町は60cm以上の灰や残骸に覆われていた。村人たちは、石や骨などを拾い集め神殿に点置した。間に合わせのフェンスで動物の侵入を防ぐことによって、現在では小さな木が育ち始めている。
この噴火の復旧には、その年のコロンビアの国民総生産の約20%にあたる77億ドルが費やされた。
また、ネバド・デル・ルイス火山は近隣の住人から「眠れる獅子」と呼ばれるようになった。