ナイルに死す
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『ナイルに死す』(Death on the Nile)は、イギリスの女流作家アガサ・クリスティが1937年に発表した推理小説。名探偵エルキュール・ポアロが船上での怪事件に挑む。クローズド・サークルものの傑作の一つ。
目次 |
[編集] あらすじ
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
エジプトに旅行にきたポアロは、ダンスパーティでサイモンと妻で大富豪のリネットを見かける。しかし、夫妻とジャクリーンのやりとりを見たポアロは、ジャクリーンの様子に嫌な予感を感じる。
そして舞台は移り、ナイル河の豪華客船の船上へ。その夜、ジャクリーンがサイモンの膝を撃ち抜き重体に。さらに翌朝、リネットが寝室で頭を撃たれ死亡しているのが見つかる。
パニックを起こしたジャクリーンは、コーネリアに見張られていたためリネットを殺すことは不可能。では誰がやったのか? 船上の殺人事件に、名探偵エルキュール・ポアロと友人のレイス大佐が挑む。
[編集] 登場人物
- エルキュール・ポアロ - 私立探偵。
- リネット・リッジウェイ - 富と美貌を兼ね備えた女性。
- サイモン・ドイル - リネットの夫。ハネムーン中。
- ジャクリーン・ド・ベルフォール - リネットの友人で、サイモンの元婚約者。
- ルイーズ - リネットのメイド。
- レイス大佐 - 英国特務機関員で、ポアロの友人。途中から船に乗り込む。
- ヴァン・スカイラー - 大富豪の貴婦人。
- コーネリア・ロブスン - スカイラーの従妹。
- バヴァーズ - スカイラーの看護婦。
- ジョアナ・サウスウッド - 貴婦人。
- ミセス・アラートン - ジョアナの従妹。リネットの友人でもある。
- ティム・アラートン - アラートンの息子。
- アンドリュー・ペニントン - リネットの財産管理人。
- スターンデイル・ロックフォード - ペニントンの共同営業者。
- ジム・ファンソープ - 弁護士。
- ウィリアム・カーマイケル - ジムの伯父。
- ファーガスン - 社会主義者。
- ギド・リケティ - 考古学者。
- カール・ベスナー - 医者。
- オッタボーン婦人 - 作家。
- ロザリー - オッタボーンの娘。
- フリートウッド - 船の機関士。
[編集] 余談
オッタボーン婦人が執筆している本の題名は「沙漠に降る雪」(つまり、アガサ・クリスティの処女長編作である「沙漠の雪」とほぼ同じような題名)となっており、ユーモアが感じられる。
[編集] 映像化
- 1978年、ピーター・ユスティノフ主演で映画化。
- 2004年、『名探偵ポワロ』シリーズでテレビドラマ化されてもいる。