トミヨ
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トミヨ | ||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||
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種 | ||||||||||||||||
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トミヨ(富魚、止水魚)とは、硬骨魚綱 トゲウオ目 トゲウオ科 トミヨ属に属する魚。
冷帯を中心に分布し、世界で10種程度が知られ、日本にも数種が分布している。一般には、海水、汽水、淡水に生息するが、冷水を好むため、日本では北海道など以外では、水温の低い湧水池やそれに程近い流域などの淡水環境に生息している。このため、水質の変化や渇水の影響を受けやすい。各地で絶滅の危機に瀕している場合があり、保護活動が行われている。
背ビレの前半では、棘の間に膜がなく、ヒレではなく棘か並んでいる状態。棘の数は種によって7~10本。
産卵期になると、オスが水草類を集めて、水中に鳥の巣のような大きさ数cmの巣を作り、メスを誘う。メスが巣の中に産卵すると、オスが受精させ、その後、オスは食べ物を摂らず、卵を守り、巣の中に新鮮な水を送るなどの世話をする。この仲間のオスは、メスよりも短命なのは、この子育てが原因であるという説がある。
目次 |
[編集] 主な種類(日本)
[編集] トミヨ
- 学名 Pungitius sinensis、英名 Amur stickleback。
分布は、カムチャツカ半島アムール川流域、朝鮮半島、日本。淡水、汽水から海水まで生息する。淡水では6.5 cm 程度、汽水、海水では 8-9 cm 程度になる。日本では、本州(福井県、富山県以北の日本海側)と北海道に生息する。キタノトミヨの亜種として取り扱う場合もある。その場合の学名は P. pungitius sinensis
[編集] キタノトミヨ(イバラトミヨ)
- 学名 P. pungitius、英名 Ninespine stickleback。
分布は、ユーラシア大陸(イギリス、フランス、シベリア、朝鮮半島、日本)、北アメリカ大陸。日本では新潟県以北の本州日本海側と北海道。
[編集] エゾトミヨ
- 学名 Pungitius tymensis、英名 Sakhalin stickleback。
分布は、北海道、樺太(サハリン)。淡水性で、水草の茂った小川などに生息。7 cm 程度になる。
[編集] ミナミトミヨ
- 学名 Pungitius kaibarae。
1960年代までに絶滅したと考えられている日本固有種。京都府、兵庫県の瀬戸内海側の流域、特に湧水の付近の小川や水田などから見つかっていた。一生を淡水で過ごすと考えられている。体長 4 cm まで。ミナミトミヨをトミヨの亜種とする説もあった。その場合の学名は P. sinensis kaibarae。
[編集] ムサシトミヨ
- Pungitius sp.。定まった学名がない。関東地方の一部(東京都西部の石神井・井の頭、埼玉県熊谷市・本庄市・川越市、茨城県、千葉県)から見つかっているが、都市化などの影響で生息が確認されている地域が急激に減少していった。20世紀終盤以降、確実に生息が確認されているのは埼玉県熊谷市の元荒川源流域のみである。平成3年に埼玉県の指定天然記念物に指定された。現在は埼玉県の県の魚に指定され、熊谷市ムサシトミヨ保護センターを拠点にして、保護下におかれている。絶滅寸前種として絶滅危惧1Aとなっている。食性はボウフラや水生昆虫、小さな甲殻類を食べている。背に8~9本のトゲがあり、体長3.5~6 cm 程。鱗板は尾の付け根部分にある。体色は緑っぽい暗緑色。婚姻色で産卵期(3月頃から)に少し黒ずむことはある。キタノトミヨの亜種として取り扱う場合もある。その場合の学名は P. pungitius subsp.
[編集] ムサシトミヨが日本で見られる主な水族館
- 品川区立しながわ水族館(東京都)
- 井の頭文化園(東京都)
- 埼玉県立さいたま水族館(埼玉県)
- 丹後魚っ知館(京都府)
- 琵琶湖博物館(滋賀県)