スティーヴン・ホール
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スティーヴン・ホール(1947年12月9日- )はアメリカ人の建築家。ワシントン州ブレマートン出身。代表作にフィンランドのヘルシンキ現代美術館(1998年)およびマサチューセッツ工科大学の学生寮、シモンズ・ホール(2003年)などがある。
ホールは1970年にワシントン大学を卒業後、1976年にニューヨーク市に自身の建築事務所を設立した。1981年以来コロンビア大学で教鞭をとっている。
1998年アルヴァ・アアルト・メダルを受賞。2000年にはアメリカ芸術文学アカデミー会員に選出されたほか、2001年にはタイム誌で「アメリカの最高の建築家」として取り上げられるなど評価も高い。
ホールの建築は初期のタイポロジーへの関心から現在の現象学的アプローチへと変化してきた。その変遷には哲学者モーリス・メルロー=ポンティの著作、及び建築理論家ユハニ・パッラスマーの影響がみられる。
ユハニ・パッラスマーとアルベルト・ペレス=ゴメスと共に執筆したエッセイ『知覚の問題:建築の現象学』は建築雑誌A+Uの1994年特別号に掲載された。またこのエッセイは同タイトルの本として2007年に出版された。
[編集] 作品
- Hybrid Building, Seaside - フロリダ州、アメリカ合衆国(1984-88)
- Berlin AGB Library - ベルリン、ドイツ(1988年にコンペティション参加)
- Stretto House - ダラス、テキサス州、アメリカ合衆国(1989-91)
- ネクサスワールド - 福岡(1989-91)
- D.E ショー社エントランス・ロビー(1992)
- ストアフロント美術・建築ギャラリー - ニューヨーク、アメリカ合衆国(1993)
- 幕張ベイタウンパティオス - 千葉市(1996)
- 聖イグナティウス礼拝堂(シアトル大学内) - シアトル、ワシントン州、アメリカ合衆国(1994-97)
- クランブルック科学研究所 - ブルームフィールド・ヒルズ、ミシガン州、アメリカ合衆国(1998)
- ヘルシンキ現代美術館 - ヘルシンキ、フィンランド(1998)
- ホイットニー浄水施設、コネティカット州、ハムデン(1998)
- Y-House - ニューヨーク州、キャッツキル・マウンテン (1999)
- サルファティストラート・オフィス - アムステルダム、オランダ(2000)
- ベルヴュー美術館 - ベルビュー、ワシントン州、アメリカ合衆国(2001)
- マサチューセッツ工科大学学生寮、マサチューセッツ州、ケンブリッジ、(2002)
- プラット・インスティチュート・ヒギンス・ホール・センター・セクション - ブルックリン、ニューヨーク、アメリカ合衆国(2005)
- Planar House (Cottle Residence) - パラダイス・ヴァレー、アリゾナ州、アメリカ合衆国(2005)
- Turbulence House - ニューメキシコ州、アメリカ合衆国(2005)
- Art Building West, University of Iowa - アイオワシティ、アイオワ州、アメリカ合衆国(2006)
- ネルソン・アトキンス美術館増築- カンザスシティ、ミズーリ州、アメリカ合衆国(2007)
- LINKED HYBRID Housing - 北京、中国(2008)
[編集] 外部リンク
- Steven Holl Architect's website
- The Stretto House by Steven Holl (with drawings)