サイモン (猫)
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サイモン(英:Simon 194?年 - 1949年11月28日)は、英国軍艦アミシスト(HMS Amethyst, U16)に乗っていた猫である。 1949年に起きた揚子江事件の時に乗員の士気を上げた功績により、猫としては唯一の従軍記章とディッキンメダルを受賞した。
サイモンは当時17才だったジョージ・ヒッキンボトム(George Hickinbottom)二等兵によって1948年3月に香港の造船所を歩き回っている所を拾われた。 拾われた当時のサイモンは一歳ぐらいだったと推測されている。 栄養失調で具合が悪かったという。 ジョージ・ヒッキンボトム二等兵はこっそりと自分の乗艦にサイモンを連れ込み餌を与えた。 サイモンはネズミを捕らえるのが上手く、すぐに船員たちに気に入られ、英国のスループ艦アミシストの一員となった。 サイモンは死んだネズミのプレゼントを水夫のベッドに残して、艦長の帽子で眠ったという。
アミシストの乗員達はサイモンを幸運なマスコットとして可愛がっていた。 そして、艦長が1948年後半に変わったとき、艦長だったイアン・グリフィススは後続のバーナード・スキナーのためにサイモンを置いていった。 スキナー艦長の最初の任務は南京の揚子江の上流へ警備任務の交代艦として向かうことだった。 そこでアミシストは揚子江事件に巻き込まれた。 中国軍の砲撃を受けスキナー艦長は戦死し、サイモンも砲弾の破片を受けて負傷した。 重傷を負ったサイモンは医務室へ運ばれ手当てを受けた。
揚子江事件の後にサイモンは有名人になった。 英国およびWorldニュースで誉め称えられて、従軍記章とディッキンメダルを授与された。 サイモン宛の手紙が殺到し、返事を書くために専属の兵士が任命されたほどであった。 アミシストが寄港したあらゆる港でサイモンは熱烈な歓迎を受けた。 英国に到着するとサイモンはサリー動物のセンターへ引取られてそこで余生を過ごした。
サリー動物のセンターへ引取られてから暫くして、戦傷に起因するウイルス感染の合併症から1949年11月28日に他界した。 アミシストの全乗員を含む数百人がロンドンで行われた葬式に参列した。 彼の墓石には以下のように刻まれていた。
IN
MEMORY OF
"SIMON"
SERVED IN
H.M.S. AMETHYST
MAY 1948 — SEPTEMBER 1949
AWARDED DICKIN MEDAL
AUGUST 1949
DIED 28TH NOVEMBER 1949.
THROUGHOUT THE YANGTZE INCIDENT
HIS BEHAVIOUR WAS OF THE HIGHEST ORDER