コンテストパーク
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コンテストパークは、アスキー(後にエンターブレイン)が運営しているアマチュアデジタル作品コンテストの名称である。コンパクはこれの略称。
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[編集] 略歴
- 1994年、ログイン ソフコン誌で連載。
- 1997年、 エンターブレインのweb上に移る。
- 2002年6月、テックウィン誌に移る。
- 現在(2006年3月以降)では、テックウィンが休刊となっているので、テックウィンの公式ウェブサイト上でコンテストが行われている。
主な受賞作
- 1996年第2回Aコン最優秀賞 コープスパーティー
- 1998年8月プラチナ賞 囚人へのペル・エム・フル
- 1999年4月銅賞 ときめきメロディー
- 1999年6月金賞 KNight-Blade -The Survivor of Hell Hound-(ナイトブレード 最後の猟犬)
- 1999年10月金賞 Moon Whistle
- 2000年第4回Aコングランプリ パレット
- 2000年10月銅賞 へっぽこ二人組みの何でも屋セロリー
- 2001年第5回Aコン佳作 海賊高校生
- 2001年5月金賞 盗人講座
- 2002年2月金賞 旋風仮面
- 2002年4月金賞 今の風を感じて
- 2003年6月金賞 ツクラーの野望
- 2003年12月銀賞 クミとクマ
- 2004年5月銅賞 黒魔剣士アースPLUS
- 2005年1月プラチナ賞 SPY
- 2005年4月金賞 シルフェイド幻想譚
- 2005年7月金賞 Lost Maria 〜名もなき花〜
- 2006年秋金賞 魔壊屋姉妹。
[編集] ログインソフトウェアコンテスト(ソフコン)
『ログイン ソフコン』という雑誌に連載されていた。後のアスキー、エンターブレインのコンテストに影響を与える。
[編集] インターネットコンテストパーク
1997年に『ログイン ソフコン』が休刊となり、運営の場をインターネットに移す事になる。基本的な方針はソフコンと変わっていない。
応募可能な作品は、デジタルであればジャンルを問われないとされる。つまり、楽曲やCGでも良い。とは言え、実際は受賞作品のほとんどはゲームであった。
また、受賞者がRPGツクール2000・2003・XPのサンプルゲームを担当するなど、後にも影響を与えた。
初期は賞金はその作品によって違っていたが、1998年7月以降、賞が追加され以下のような体系になった。
- プラチナ賞(150,000円)(囚人へのぺル・エム・フルが唯一の受賞作である)
- 金賞(50,000円)
- 銀賞(30,000円)
- 銅賞(10,000円)
- 努力賞(5,000円↓~)
もう一歩賞、ちょっと注目作品などという名前になったこともある。
[編集] テックウィンコンテストパーク
インターネットコンテストパークは好評を博し、受賞作品も増えていった。しかし、一作品あたりの審査にかけられる時間が減ってしまい、2002年6月度をもって終了してしまう。このまま終わってしまうのかと思われたが、エンターブレインが発行しているパソコン雑誌テックウィン誌上に引き継がれる事になった。
当初は、賞は金賞と銀賞と銅賞の3つで、金額はインターネットコンテストパーク時代と同じだった。 しかし、2004年7月のテックウィンの季刊化に伴い、投稿作品数の増加が予想される事などから、以下のような方式に変更され、最大受賞作品数も30に設定された(後には、これ以上の作品が受賞した事もある)。
- プラチナ賞(50,000円)
- 金賞(30,000円)
- 銀賞(10,000円)
- 銅賞(5,000円)
- 敢闘賞(1,000円)
また、インターネットコンテストパーク時代より、CGや音楽などの作品の割合が増加している。
[編集] コンテストパークweb
テックウィン誌も2006年1月号をもって休刊となり、コンテストパークはテックウィンの公式ウェブサイト上で継続されることになった。
賞や賞金などは、誌上で行われていたテックウィンコンテストパークでのものと同じである。
テックウィンコンテストパーク時代からの主な相異点として、毎回必ず金賞受賞作を出した(1回平均で2作品ほど)ことが挙げられる。
第10回(2008年6月8日に結果発表)をもって終了、後継のコンテストがあるのかどうかはまだ発表されていない。
[編集] 受賞作のダウンロード
コンテストパーク受賞作は、大会公式サイトよりダウンロード可能であり、テックウィン刊行時には付属DVDに収録されていたこともある。
現在では以下のサイトに、受賞作がまとめてアップロードされている。
[編集] コンテストパーク 名誉の殿堂
テックウィンコンテストパーク時代以降の金賞以上受賞作は、順次、「コンテストパーク 名誉の殿堂」というエンターブレインの運営するサイト内に、受賞当時の紹介・レビュー文ともどもアップロードされて、半永久的にダウンロード可能になる。
なお、アップロードされているゲームファイルも応募当時のものであり、バグが残っているものもある(修正はされない方針)。そのため、利用時には併せて、作者サイトから修正用差分ファイルを入手し使用するなどの対処を行うのが望ましい。
[編集] ファミ通.com 無料ゲーム
2007年4月25日から、 インターネットコンテストパーク時代以降のコンテストパーク受賞作品が、公開の準備が整い次第順次「ファミ通.com」内の一コーナー「無料ゲーム」に移転されることになった(Windowsで動作不安定な作品は除く)。
なおここでは、「コンテストパーク 名誉の殿堂」とは異なり、プラチナ賞・金賞に達しなかった作品もダウンロード可能になっている。ただし銅賞までとされている。
さらに、受賞者のコンテストパーク未応募作品(の一部)や、「ツクール for mobile」で制作された作品もダウンロード可能である。
[編集] 評価と批判
このコンテストは、インターネットがそれほど一般的でない時代から開かれ、今日でも有名なフリーゲームなどの制作者を世に知らしめるのに一定の効果があった。実際、受賞作が「コンテストパーク受賞」と大きく掲げて配布されることはよくあること(なお現行の規定上では原則として、コンパク受賞作品には公開時にその旨を明記しなければならない)であり、それを遊んで触発された新人の制作者が現れまた良作を生み出す、といった好循環がしばしば見られる。そして今日でも、依然としてトップクラスを目指す制作者の登竜門と見なされ続けている。
しかし、元々がツクールシリーズの販売促進を目的に始められたと考えられているためか、こうした形でゲーム作品を公開する事に関し、無償で公開している作品をビジネスとして利用することに対しては一部から批判がある。(もっともこれは、企業のフリーソフト配布サイト全てに当てはまる批判である。)