クラッシュ (2004年の映画)
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クラッシュ Crash |
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監督 | ポール・ハギス |
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製作総指揮 | アンドリュー・ライマー トム・ヌナン ジャン・コベルリン マリーナ・グラシック |
製作 | ポール・ハギス ドン・チードル ボビー・モレスコ キャシー・シュルマン ボブ・ヤーリ |
脚本 | ポール・ハギス ボビー・モレスコ |
出演者 | サンドラ・ブロック ドン・チードル マット・ディロン ジェニファー・エスポジート ウィリアム・フィクトナー ブレンダン・フレイザー テレンス・ハワード リュダクリス タンディ・ニュートン ライアン・フィリップ |
音楽 | マーク・アイシャム |
撮影 | J・マイケル・ミューロー |
編集 | ヒューズ・ウィンボーン |
配給 | ライオンズゲート ムービーアイ |
公開 | 2005年5月6日 2006年2月11日 |
上映時間 | 112分 (劇場公開版) 114分 (ディレクターズ・カット) |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
制作費 | 650万$ |
興行収入 | 5485万$ 米国外:4382万$ 全世界:9841万$ |
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IMDb | |
『クラッシュ』(Crash)は、2005年公開のアメリカ映画。配給会社はライオンゲートで、監督はポール・ハギス。1991年にハギス自身が愛車のポルシェをカージャックされた事件を原案にしてハギスとボビー・モレスコが脚本を書き映画化。本命と称されていた『ブロークバック・マウンテン』を押さえ、第78回アカデミー賞作品賞受賞作品。
クリスマスを間近に控えたロサンゼルスで発生した1つの交通事故を起点に、多民族国家であるアメリカで暮らす様々な人々を取り巻く差別、偏見、憎悪、そして繋がりを描いた映画。日本の公式ホームページのイントロダクションで、交通事故発生後の出来事を描いた映画であると思わせる表現があるが、実際は事故当日とその36時間前からの出来事を描いたものである。
[編集] キャラクター
- グラハム(ドン・チードル):ロサンゼルス警察の黒人刑事。白人刑事が黒人刑事を射殺した事件で難しい決定を迫られる。年老いた母親との繋がりは薄い。弟がいる。
- リア(ジェニファー・エスポジート):グラハムのパートナー、恋人。ヒスパニック系。
- ライアン(マット・ディロン):勤続17年の白人巡査。職務に忠実だが人種差別主義者であり、黒人に対する嫌がらせをする。また、具合の悪い父親を一人で面倒を見ている。彼の父親は自分で事業を興し、黒人を雇って白人と同等の賃金を与えてきたが、積極的差別是正措置のあおりを受けてすべてを失ってしまった。
- ハンセン(ライアン・フィリップ):ライアンの相棒。赤髪で警官なので、アイリッシュ系白人だろう。ライアンの差別的な態度に嫌気が差し、配置換えを望んでいる。
- リック(ブレンダン・フレイザー):白人のロサンゼルスの地方検事。アンソニーとピーターに車を奪われる。差別意識はあまりないように見えるが、役職上有権者の目を常に気にしている。
- ジーン(サンドラ・ブロック):リックの妻。白人。黒人によるカージャックに遭ってからマイノリティに対する偏見を募らせるが、階段から落ちた時、ヒスパニック系のメイドに助けられる。
- フラナガン(ウィリアム・フィクトナー):リックの側近。グラハムに取引を持ちかける。
- アンソニー(クリス・“リュダクリス”・ブリッジス):自動車強盗。黒人。世の中は黒人に対する偏見に満ち溢れていると信じているが、彼の場合は妄想に近い(バスの窓が大きいのは乗っている黒人を見て笑うため…等)。リックの車を奪い、その車で中国人を轢いてしまう。同じ車種を狙ってキャメロンの車を奪おうとして反撃を受ける。
- ピーター(ラレンズ・テイト):アンソニーの友人,グラハムの弟。一緒に車を盗んでいる。聖クリストファーの像がお守り。黒人。
- キャメロン(テレンス・ハワード):黒人のテレビディレクター。これまでは周りに合わせて「いい人」として生きてきたが、目の前で妻が白人の巡査にセクハラされても何も出来ずに自尊心を傷つけられる。アンソニーとピーターに車を奪われそうになった時、怒りを爆発させて猛烈な反撃に出る。
- クリスティン(タンディ・ニュートン):キャメロンの妻。黒人。ライアンにセクハラされるが、それに対して夫が何もせず、ただ警官に従ったことに怒りを爆発させる。後日、交通事故に遭ってライアンに助けられる。
- ダニエル(マイケル・ペーニャ):メキシコ系の錠前屋。刺青とスキンヘッドのため、ジーンに「ギャングのよう」と言われたが、実際には真面目に働く献身的な父親。幼い娘のために安全な地域に引っ越してきたが、逆恨みしたファハドに襲われる。
- ファハド(ショーン・トーブ):ベルシャ系の小売店主。人々が自分達をアラブ系と勘違いし偏見を持っていると、銃を手に入れる。裏口の錠の修理をダニエルに依頼するが、ドアを換えなければダメだと言われて怒りを募らせる。その後、閉まらない裏口のせいで店を荒らされ、逆恨みして銃を持ってダニエルの元に向かう。
- ドリ(バハー・スーメク):ペルシャ系の検死官、ファハドの娘。
[編集] 外部リンク
2001: ビューティフル・マインド | 2002: シカゴ | 2003: ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還 | |