クイーンズ区
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クイーンズ区 (Queens) は、ニューヨーク市に置かれた行政上の5つの区(ブロンクス区、ブルックリン区、マンハッタン区、クイーンズ区、スタテンアイランド区)の1つ。5つの中で、最も大きな行政区である。数多くの移民の居住地となっており、JFK国際空港とラガーディア空港も、この行政区にある。
クイーンズ区は、クイーンズ郡とまったく同じ地域を指しており、クイーンズ郡も、アメリカで最も多様な人々の住む場所であると言える。2005年の調査によれば、居住者の47.6%は移民であり、2010年までには、外国で生まれた人々が多数派を占めるようになると見られている。5つの区の中では、人口が2番目に多く、郡としての人口も10番目に多い。
クイーンズは、ニューヨークに置かれた最初の12郡の1つであり、1683年にイギリス国王であるチャールズ2世の后、キャサリン・オブ・ブラガンザ王妃にちなんで「クイーン」という名で誕生した。クイーンズ区は、5つの区の中でも、比較的、垢抜けない地域であると見なされることが多い。クイーンズ東部地区は、ナッソー郡東部のような風景や雰囲気である。しかしながら、クイーンズ西部/中部地区は、都会的地区が多く、ビジネス街となっている場所もある。クイーン区最西端にある沿岸地区のロング・アイランド・シティには、シティーコープビルが建っており、これはマンハッタン区を除けば、ニューヨーク市で最も高いビルである。ラガーディア空港近くのRikers Islandにはニューヨーク州では大規模な刑務所が存在する(ビデオゲームDRIVER PARALLEL LINESに登場する)。1939年ニューヨーク万国博覧会と1964年ニューヨーク万国博覧会の二度の万博が行われたフラッシング・メドウズ・コロナ・パークもクイーンズにある。
[編集] 地区
アメリカ合衆国郵便公社は、ニューヨーク市が5つの区に分割される以前に存在していた「町」を元に、クイーンズ区を5の郵便区に区分している。ロング・アイランド・シティ郵便区、ジャマイカ、フラッシング郵便区、ファーロック・ウェイ郵便区、フローラル・パーク郵便区の5つのである。これらの郵便区は、実際の地区名や境界線と整合性が取れているわけではない。クイーンズを構成する地区の間の境界線は、明確に引かれているわけではない。例えば、フローレスト・ヒル地区とレゴー・パーク地区は、一部重複している。
クイーンズの住人たちは、クイーンズ区民やニューヨーク市民といった形ではなく、居住する地区への帰属意識が強い。そのため郵便には、区や市ではなく、郵便番号、州の名前と共に、地区名が記載される。区はそれぞれ独自の地区の寄せ集めであり、全ての地区に独自性が存在している。
- ハーワード地区やミドル・ビレッジ地区にはイタリア系が、ロックウェイ・ビーチ地区にはアイルランド系の住民が多い。
- 北西部のアストリア地区は、ギリシア国外で最もギリシア系人口の多い場所の1つである。またアストリア地区には、マンハッタン区から多くの若手ビジネスマンが移って来ている。
- マスペス地区には、ドイツ系をはじめとしてポーランド系チェコ系スロヴァキア系の人々など東欧からの移住が多く、また、中南米からのヒスパニック系の移住者も多い。
- ロング・アイランド・シティ地区は、商業中心地区であり、クイーンズブリッジ団地がある場所でもある。
- ジャクソン・ハイツ地区、エルムハースト地区、コロナ地区は、巨大なヒスパニック系やアジア系集住地区となっている。
- 南部のリッチモンド・ヒル地区には、インドを除くと、世界最大のシク教徒居住地区である。
- 中部のフォレスト・ヒル地区やキュー・ガーデン地区は、イスラエル、イラン、旧ソ連からのユダヤ系移民が、ジャマイカ地区には、アフリカ系アメリカ人やカリブ系移民が、それぞれ多数居住している。
- 東部/南東部のセントオールバンズ地区、カンブリア・ハイツ地区、クイーンズ・ビレッジ地区、スプリングフィールド・ビレッジ地区、ローズデール地区には、中流階級のアフリカ系アメリカ人、フィリピン系、ヒスパニック系、カリブ系の住民が住んでいる。
クイーンズには、経済的に恵まれない地区も存在する。例えば、ラッパーの50セントの故郷として知られているサウス・ジャマイカ地区などである。オゾン・パーク地区、ベイサイド地区、マスペス地区、キー・ガーデン地区、ウッドサイド地区などは、多種多様な人種・民族が入り混じった地域を形作っている。このような地区が、アメリカで最も多様な郡を構成しているのである。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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