エトピリカ
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エトピリカ | ||||||||||||||||
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分類 | ||||||||||||||||
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学名 | ||||||||||||||||
Fratercula cirrhata (Pallas, 1769) | ||||||||||||||||
英名 | ||||||||||||||||
Tufted Puffin |
エトピリカ(花魁鳥)Fratercula cirrhata は、チドリ目・ウミスズメ科に分類される海鳥の一種。鮮やかな飾り羽とくちばしが特徴の海鳥である。
ツノメドリ属 Fratercula とする他、独立したエトピリカ属 Lundaとする説もあり、この場合の学名は Lunda cirrhata となる。
目次 |
[編集] 形態
体長40cm・体重750gほどで、ハトよりも大きい。エトピリカとはアイヌ語で「くちばし(etu)が美しい(pirika)」という意味で、名のとおり橙色の大きなくちばしをもつ。くちばしは縦に平たく、縦に数本の溝がある。足は橙色で、顔と足以外の全身は黒い羽毛におおわれる。冬羽は顔が灰色で飾り羽がなく、くちばしの根もとも黒っぽいが、夏羽では顔が白くなり、目の後ろに黄色の飾り羽が垂れ下がり、くちばしの根もとが黄褐色の独特の風貌となる。頭部が鮮やかに彩られる様から「花魁鳥」(おいらんちょう)という別名もある。外見はツノメドリに似るが、腹まで黒いことと夏羽の飾り羽で区別する。
[編集] 分布
北日本からカリフォルニア州までの北太平洋沿岸域に広く分布し、繁殖地も各地に点在する。カナダ・ブリティッシュコロンビア州には2万5千組のつがいが繁殖する大きな繁殖地がある。非繁殖期は沿岸から離れた外洋で過ごす。
[編集] 生態
足と短い翼を使って巧みに潜水し、おもにイカナゴやニシンなどの魚類を捕食するが、イカやオキアミなども食べる。飛ぶときは短い翼をはためかせて海面近くを直線的に飛ぶ。
繁殖は6月から始まり、海に面した断崖の上にコロニー(集団繁殖地)を作る。くちばしと足で地面に巣穴を掘るが、岩の隙間を利用することもある。巣には草や羽毛を敷き、メスは1個だけ産卵する。両親は交代で45日間抱卵し、ヒナが孵化すると餌を運ぶ。孵化から巣立ちまでは40日-55日かかる。
[編集] Status
- LEAST CONCERN(IUCN Red List Ver.3.1(2001))
- 絶滅危惧IA類(CR)(環境省レッドリスト) [1]
- 国内希少野生動植物種(種の保存法) - 1993年
世界的にみると決して少ない鳥ではないが、日本は分布域の西端にあたり、非常に生息数が少ない。繁殖個体群も北海道東部の厚岸町大黒島、浜中町霧多布(キリタップ)小島、根室市ユルリ島、モユルリ島などで計十数つがいが繁殖するのみで、日本に限っては地域絶滅の危険が大きい。
[編集] Sibley分類体系上の位置
シブリー・アールキスト鳥類分類 |
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チドリ亜目 Charadrii
チドリ下目 Charadriides
チドリ小目 Charadriida
カモメ上科 Laroidea
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[編集] 楽曲
- 組曲「海鳥の詩」 - 更科源蔵作詞・廣瀬量平作曲。4曲中2番目に混声四部合唱曲「エトピリカ」がある。夏のオホーツク海で子育てをするエトピリカを速いテンポで歌う。
- 「エトピリカ」 - 葉加瀬太郎作曲、毎日放送制作「情熱大陸」エンディングテーマ。
- 「知床旅情」 - 森繁久彌作詞・作曲、加藤登紀子がカバー。
[編集] 脚注
- ^ Lunda cirrhata (環境省絶滅危惧種情報 by 生物多様性情報システム J-IBIS)
[編集] 外部リンク
- 環境用語集「エトピリカ」 (EICネット)
- Fratercula cirrhata (bird videos by the Internet Bird Collection)