アース製薬
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種類 | 株式会社 | ||
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市場情報 |
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本社所在地 |
101-0048 |
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電話番号 | 03-5207-7451 | ||
設立 | 1925年8月26日 (創業 1892年4月1日) |
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業種 | 化学 | ||
代表者 | 代表取締役社長 大塚達也 | ||
資本金 | 32億09百万円 | ||
売上高 | 単体705億円、連結893億円 (2007年12月期) |
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従業員数 | 941名(2007年6月現在) | ||
決算期 | 12月31日 | ||
外部リンク | www.earth-chem.co.jp | ||
アース製薬株式会社(アースせいやく)は、東京都千代田区に本社を置く、殺虫剤など衛生薬品の製造・販売を行っている日本の日用品製造メーカーである。
大日本除虫菊(金鳥)、フマキラー、エステー、小林製薬と共に日本を代表する日用品メーカーの一つである。
目次 |
[編集] 概要
1892年(明治25年)4月1日、木村秀蔵が大阪市で創業。1929年(昭和4年)に発売された殺虫剤「アース」から名を取って、後に現社名に変名する。その後も色々な製品を売り出したが、1969年(昭和44年)に自主再建を断念、会社更生法適用を申請して倒産。以後は大塚グループの資本下のもとで、大ヒット商品となる「ごきぶりホイホイ」を発売し、その後も液体式電気蚊取りとして有名な「アースノーマット」などを発売してゆく。
大塚グループの企業としては初めて、2005年11月30日に株式上場を果たした。
なお、アース製薬は大阪市で創業したが、現在は東京都千代田区に本社がある(これは大塚グループに属する企業が足並みを揃えるためのものと見て良い)。工場・研究所は1910年(明治43年)以来兵庫県赤穂市坂越にあり、実質的な本社として機能しているとともに、国内随一の生産拠点となっている(その他、赤穂市西浜北町と和歌山県有田市、静岡県掛川市にも工場がある)。
なお、創業地である大阪支社は、今も同社の国際部ならびに営業本部があり、生産拠点の赤穂市とも近いことから、坂越工場同様、実質的な本社ともいえる。
日本で初めて炭酸マグネシウムを製造した企業としても知られている。
[編集] 沿革
- 1892年 木村秀蔵が大阪市で創業。
- 1910年 兵庫県赤穂市に工場を建設。
- 1925年 「株式会社木村製薬所」を設立。
- 1929年 家庭用殺虫剤「アース」発売。
- 1940年 「アース渦巻香」発売。
- 1964年 「アース製薬株式会社」に社名変更。
- 1969年 会社更生法の適用を申請。
- 1970年 大塚製薬が資本参加、大塚グループの一員となる。
- 1973年 「ごきぶりホイホイ」発売。
- 1978年 「アースレッド」発売。
- 1984年 液体式電気蚊取り器「アースノーマット」発売。
- 1991年 本社を東京都に移転。
- 2005年 東京証券取引所市場第2部に上場。
- 2006年 東京証券取引所市場第1部に指定替え。
- 2007年 英国・ロンドンに本社をおくレキットベンキーザーplcと業務提携。
- 2008年1月18日 同業のフマキラー株を純投資目的で取得していたことが判明。創業家の大下高明氏を僅かに上回り筆頭株主に躍り出る(8.7%前後)。
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- 大塚達也社長は、2008年2月14日、2007年12月期決算発表の席で「フマキラーに持ち株会社構想を打診した」などと述べ、株の持ち合いを通じた経営統合も視野に入っていることを表明している。今後は、敵対的買収は否定しながらも、フマキラー株取得を進める方針であると説明している。
[編集] 主な商品
[編集] 殺虫剤・虫除け
- ごきぶりホイホイ - 1973年発売
- アースノーマット
- アース渦巻香
- アースレッドシリーズ
- アースレッドW
- ゴキアースレッド
- ダニアースレッド
- アースジェット(「ハイアース」⇒「アースエアゾール」⇒「ハエ・カ アース」を改良された)
- ゴキジェット(「ごきぶりアース」を改良された)
- ブラックキャップ
- アースホウ酸ダンゴコンクゴキンジャム
- バポナ
- かつてはシェル化学(現:シェルジャパン)が販売していた。
- ダニアース(以前は「タタミダニアース」を改良された)
- アリの巣コロリ
- サラテクト(以前は「虫よけっこ」を改良された)
- あみ戸に虫こない(ビリーバンバンが出演したCMが流されたこともある。)
- ねずみホイホイ
[編集] ハウスホールド製品
- セボン
- 消臭たまご
- アースエアコン消臭スプレー
- ピレパラアース
- 咲かせて消臭 花咲きポット
- フィニッシュ(食器洗浄機専用洗剤)
[編集] オーラルケア
- モンダミン
- ポリデント※
- ポリグリップ※
- アクアフレッシュ※
- シュミテクト※
※グラクソ・スミスクライン(gsk)が製造。ポリデント、ポリグリップ、シュミテクトなどは小林製薬単独販売の後、ライセンス供給元であったブロックドラッグとの合弁会社・小林ブロックに移管後、1996年7月にブロックドラッグジャパンに変更(詳細は不明だが、ブ社の小林保有分の株式譲渡があったと思われる)となり、その時点でアースが販売権取得。かつてはニソーデント(ポリデントと同様の入れ歯洗浄剤)や2000フラッシュ(トイレに入れるだけの芳香洗浄剤)もあったが、現在は生産終了し、販売されていない。その後、ブロック社をgsk社が買収し現在に至る。アクアフレッシュはかつてサンスターが販売権を所有していた。
[編集] 入浴剤
- バスロマン
- 温泉郷めぐり、薬湯めぐり など
ほか
[編集] 宣伝活動
[編集] キャッチコピー
- 豊かな暮らしへいろいろお手伝い
- 快適な暮らしをご提案する
[編集] テレビCM
アース製薬のテレビCMは、画面右下にその商品が映っているのが特徴である。 (2008年現在)
- 伊東四朗「アースノーマット」
- 井森美幸「モンダミン」
- 岡田ひとみ「バスロマン」
- 柴田理恵「アリアース」
- 志村けん「アースジェット」
- ドン小西・山田花子「ピレパラアース」(山田花子は同商品防虫力シリーズに出演)
- 細川ふみえ「バスロマン」
- 舞の海秀平「バスロマン」
- 眞鍋かをり「アースレッド」
- 村野武範「消臭たまご」
- 山本未来「モンダミン」
- 城之内早苗「アース渦巻香」
- 島崎和歌子「バスロマン」
[編集] 過去の出演者
- ごきぶりホイホイ
- アースノーマット
- アースレッド
- 志村けん - ゴキブリとダニの声で出演
- 森光子
- アースジェット
- ダニアース
- 荒井注
- 志村けん
- 野坂昭如
- バポナ
- セボン
- フランソワーズ・モレシャン
- 笑福亭鶴瓶
- 柴田理恵
- 消臭たまご
- 咲かせて消臭 花咲きポット
- アースエアコン消臭スプレー
- 磯野貴理(当時・磯野貴理子)
- ピレパラアース
- 笑福亭鶴瓶
- 世界漫湯
など。
[編集] ホーロー看板
昭和40年代を中心に、大塚グループでは、民家の塀や商店の外壁を広告契約を結んで借用、ホーロー看板を設置しアピールした。そのインパクトは抜群で、相当の広告効果があったと思われる。現在も山間部などで見ることができ、コレクター垂涎の品となっている。
[編集] 番組提供
[編集] 現在
- 金曜ロードショー
- ザ!鉄腕!DASH!!
- 月曜ゴールデン
- サザエさん
- 土曜プレミアム
- 土曜ワイド劇場
- NSTニュース
- UMKニュース
- MRTイブニングニュース
- MRTニュース
- MRT天気予報
- ブロードキャスター
- 田舎に泊まろう!(テレビ東京制作 秋田テレビ、静岡第一テレビほか)
- ワールドビジネスサテライト(略称:WBS)テレビ東京系
地域別では新潟や福井、宮崎でローカルセールス枠のCMの頻度が非常に多い。
[編集] 過去
[編集] テレビコマーシャルの内容について
1990年代末期から2000年代初頭にかけ、殺虫剤において「CG」によって実物以上にリアルに描かれた害虫をCMに多用したが、このリアルすぎる映像が特に食事時や団らん時に流されるに至り、視聴者から「リアルな映像を出す必要性が分からない」という疑問や「食事時に流すことで食事がしづらくなる」などの苦情や抗議の類が多数寄せられたという。
その後現在では「リアルCG路線」を修正し、表現をかなり抑えたものを放送している。
[編集] その他
- 生産拠点である兵庫県赤穂市にある坂越工場に併設された研究所には、ゴキブリを常時10万匹以上飼育している、通称「ゴキブリルーム」がある。研究所で繁殖させたゴキブリなので、基本的には無菌状態であり人体には無害である。朝日放送のテレビ番組、探偵!ナイトスクープなどに度々登場して視聴者を驚かせている。
[編集] 外部リンク
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主なグループ企業 | 大塚製薬 - アース製薬 - 大塚化学ホールディングス(大塚化学 - 大塚家具製造販売 - 大塚食品) - 大塚製薬工場 - 大塚ベバレジ - 大鵬薬品工業 - 大塚倉庫 |
その他 | ニチバン - 大塚国際美術館 |