アパーチャーグリル
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アパーチャーグリル(アパーチャグリルとも)はCRTディスプレイの技術の一つで、電子ビームをRGBすなわち赤、緑、青の各色をすだれ状に表示するものを指す。他のCRTディスプレイの技術にシャドーマスクがある。
[編集] 概要
アパーチャグリルは金属の薄い板に走査線移動方向に対してほぼ直角(大抵は垂直)にすだれ状の穴があけられている。画面表面のガラスのすぐ裏側に置かれる。シャドーマスクのように穴が無数に開いた物よりも、遮断される電子ビームが少なく透過量が多いため、より高輝度の画面となるほか、マスクピッチ(マスクに開いた穴の間隔)をより細かく出来る事から、にじみの少ない映像出力を特徴とする。
ソニーによって開発されたトリニトロンで使用され、後に三菱電機が同様の構造でダイヤモンドトロン管に採用、後に両社は前面が全く平坦なフラットディスプレイ管を開発、今日では一部安価な製品を除いてコンピュータ用のブラウン管モニターの大半が、両社のFD管を採用している。
シャドーマスクと同様電子線を浴び続け、熱を持つため、熱膨張しにくい素材が使用される。一方で、すだれ状の細い構造体が無数に並ぶため、大画面化が難しく、隣り合ったマスク同士が接触して映像が乱れる原因となりやすい。このためテンションワイヤーまたはダンパー線と呼ばれる、ごく細い金属線で支える構造をしており、画面上下の1/4辺りに黒い筋が現れる。このテンションワイヤーの黒い筋は、時折不良品と思われる場合があるが、液晶ディスプレイのドット落ちと同様、アパーチャグリル管の仕様となっている。
[編集] 外部リンク
- モニターの特性を理解しよう - 株式会社ナナオ