スターバックス
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種類 | 株式会社 | ||||
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市場情報 |
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略称 | Starbucks | ||||
本社所在地 | アメリカ合衆国ワシントン州シアトル 2401 Utah Avenue South Seattle, WA 98134, USA |
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設立 | 1971年 | ||||
業種 | 飲食業 | ||||
事業内容 | コーヒーストアの経営、コーヒー及び関連商品の販売 | ||||
代表者 | 会長兼社長兼最高経営責任者 ハワード・シュルツ 最高執行責任者 マーティン・コールス |
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売上高 | 77.86億米ドル(2006年) | ||||
従業員数 | 147,436人 | ||||
主要子会社 | Starbucks Coffee International, Inc. SBI Nevada, Inc. Tazo Tea Company Ethos Water Hear Music Seattle's Best Coffee LLC |
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外部リンク | http://www.starbucks.com/ | ||||
スターバックス (Starbucks) は、1971年にアメリカ合衆国ワシントン州シアトルで開業した、世界規模で展開するコーヒーのチェーン店である。1986年に、エスプレッソをメイン商品としてテイクアウトと歩き飲みが可能なスタイル(シアトルスタイル)でのドリンク販売を始め、後に北米地区全土に広がったシアトルスタイルカフェ・ブームの火付け役となった。
2005年現在、世界30カ国に展開しており、日本には1996年8月2日に第1号店を出店。ミルク入りコーヒーにもエスプレッソを使用する新鮮な味わい、近代的でおしゃれな雰囲気の店舗や、店内禁煙制の導入、オープンテラスの併設などから人気を集め、日本でカフェブームが起こるきっかけとなった。日本法人はスターバックスコーヒージャパン株式会社(株式会社サザビーリーグとの合弁)。
目次 |
[編集] 概要
種類 | 株式会社 | ||
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市場情報 |
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略称 | スタバ、スターバックス | ||
本社所在地 | 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前二丁目22番16号 |
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電話番号 | 03-5412-7031(代表) | ||
設立 | 1995年10月26日 | ||
業種 | 飲食業 | ||
事業内容 | コーヒーストアの経営、コーヒー及び関連商品の販売 | ||
代表者 | 代表取締役最高経営責任者(CEO)兼最高執行責任者(COO)マリア・メルセデス・エム・コラーレス | ||
資本金 | 83億5,600万円(2008年3月31日現在) | ||
売上高 | 907億4,100万円(2008年3月期) | ||
従業員数 | 1754人(2007年6月27日現在) パート・アルバイト1万2274人 |
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決算期 | 毎年3月 | ||
主要株主 | サザビーリーグ 40.1% エスビーアイ・ネバダ・インク(米国本社の子会社) 40.1% |
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関係する人物 | ハワード・シュルツ | ||
外部リンク | http://www.starbucks.co.jp/ | ||
1971年にシアトルで開業。当時は、ありふれたコーヒー焙煎の会社にすぎなかった。1982年にハワード・シュルツが入社。シュルツは、コーヒー豆のみならず、エスプレッソを主体としたドリンク類の販売を社に提案するが受け入れられなかった。
シュルツは、1985年にスターバックスを退社して、1986年にイル・ジョルナーレ社を設立、エスプレッソを主体としたテイクアウトメニューの店頭販売を開始した。これが、シアトルの学生やキャリアウーマンの間で大人気となり、瞬く間に流行した。シュルツは1987年にスターバックスの店舗と商標を購入。
イル・ジョルナーレ社をスターバックス・コーポレーションに社名変更し、スターバックスのブランドでコーヒー店チェーンを拡大した。同業他社もこれに倣い、同様のスタイルのコーヒー店が急増した。
当時のアメリカではイタリア流のファッションや食事が流行しつつあり、イタリア式のコーヒーである、エスプレッソを主体とするこれらの「シアトル系コーヒー店」はブームに乗ってすぐに北米全土に広がり、シアトルスタイルというコーヒーおよびコーヒー店のスタイルとして定着した。
[編集] 店名の由来
店名の由来は、シアトル近くのレーニア山にあったスターボ (Starbo) 採掘場と、ハーマン・メルビルの小説『白鯨』に登場する一等航海士スターバック (Starbuck) の名から。日本ではスタバとも略称される[1]。
企業ロゴには、船乗りとの縁が深いサイレン(ギリシャ神話に出てくる人魚)が用いられている。なお、シアトルにある第1号店のPike Place店は、開店来の色調(茶色)とデザインを採用しており、他のチェーン店とは異なる。"Back to Basics"キャンペーンの一環として、北米の一部の店舗ではオリジナルデザインを一部改変した新しいロゴ(茶色)が入ったカップが使用されている(英語版を参照)。サンディエゴのキリスト教系グループは、新ロゴに「売春婦のように脚を広げた裸の女性」が描かれているとして、スターバックスのボイコットを呼びかけている。[2][3]
[編集] 店舗の特徴
- ソファ、落ち着いた照明など長居したくなるようなインテリア
- 通りに面したオープンテラス
- 店内全面禁煙(テラスは喫煙可、但し店舗によっては不可の場合もある)
- フレンドリーな接客
なども積極的に取り入れられた。これらの方針は、欧米ではスターバックス以前にも比較的広く見られたものだが、日本進出のときにも、提携したサザビー (SAZABY) によってほぼそのまま導入された。いずれも、その当時の日本の喫茶店と一線を画した目新しいものであったため、日本ではスターバックスの特徴として挙げられることがある。
なお上記の特徴の中には、タリーズコーヒーやシアトルズベストコーヒーなど他のシアトル系コーヒー店や、世界各国で後続した類似のコーヒー店にも共通して見られるものがある。
インターネット配信番組「イグザンプラー」のコーナー"日本地域査定"においては都会度をはかる基準として、その地域内にスターバックスコーヒーの店舗が何軒あるかを示した"スタバ数"というものが用いられた。沖縄県北谷町には3店舗が出店し、市部以外での複数店舗は珍しい(同町には米軍関係施設やアメリカンビレッジがあるため)。なお、2007年7月13日末現在、日本国内では青森県・山形県・鳥取県・島根県・徳島県以外の42都道府県に出店している。
スターバックスのソファは人気で、どこで売っているのか店に問い合わせる人も多い。
米国アップル社と音楽配信サービスで提携しており、米国の店舗にiPhoneやiPod touchを持ち込むと、自動的にWi-Fiネットワークに接続して、iTunes Wi-Fi Music Storeを無料で利用できる。また、店内で流れている楽曲のチェックや購入ができる“Now Playing”サービスを展開している。
[編集] 労働環境
アメリカでは、パートタイマー・アルバイトを含む週20時間以上働く全ての従業員に対して、医療保険や確定拠出年金 (401k) への加入などの福利厚生を提供している。
世界産業労働組合 (IWW) に加盟するスターバックス労働組合がある。
カリフォルニア州のサンディエゴ郡裁判所は、バリスタに支払われたチップの一部がシフト・スーパーバイザー(交代勤務監督)にも渡っているのは違法だとして、スターバックスに対して約1億ドルを10万人のバリスタに返還するよう命じている[4]。同様の訴訟は他の州でも起こされている。
[編集] 他事業種への展開
アメリカ最大級のインディペンデント・レーベル、コンコード・ミュージック・グループとポップ/ロック・レーベル、ヒア・ミュージック(Hear Music)を共同設立。第一弾ミュージシャンとしてポール・マッカートニーが迎えられた[5]。
[編集] メニュー
[編集] メニューの特徴
スターバックスのメニューの特徴としては
- エスプレッソコーヒー(アラビカ種)がメイン商品
- ホットドリンク、アイスドリンクともにテイクアウトが可能。立ち飲みや歩き飲みしてもこぼれないよう、蓋やストローがついた容器を採用。
- フラペチーノ
- 飲み物のカスタマイズが細かく出来る(豆乳をスターバックスで最初に始めたのは日本である)
- セルフサービス
などが上げられる。
[編集] メニュー・サイズの名称
また、スターバックスでのサイズやドリンクメニューの名称は、それまでのコーヒー店と違って、イタリア語あるいは英語・イタリア語の混成語が多用されている。ドリンクサイズは、日本のファーストフード店のS(アメリカなどのファーストフード店ではチャイルドサイズ)に相当する「Short/ショート」 (236 ml) (アメリカなどではショートは販売されているがメニューにはない)、Mに相当する「Tall/トール」 (354 ml)、Lに相当する「Grande/グランデ」 (473 ml) と呼ばれる。更にその上にはLLサイズに相当する「Venti/ベンティ」 (591 ml) も存在する。また、カフェラテやカフェモカなどのメニューの名称は、スターバックスをはじめとするシアトル系コーヒー店が使用したことで市民権を得た。
主力商品であるカプチーノやカフェラテに入っているエスプレッソの量は、ショートサイズもトールサイズも1ショットである。グランデサイズになるとエスプレッソのショット数が2ショットとなる。トールサイズでコーヒー感の強いドリンクが欲しい場合は、別料金(+50円)でエスプレッソを1ショット追加することも出来る。
[編集] 主なドリンクメニュー
- コーヒー
- 本日のコーヒー
- 国によっては「ホット・ブルード・コーヒー」とメニューに記載されていることもある。
- 30分毎にドリップ式のコーヒーマシーンでタンクまたはポットに抽出される。作り置きのコーヒーがカップに淹れて供される。
- ディカフェ(カフェインレス)にもできる。
- また2007年からは「今週のコーヒー」と「本日のコーヒー」の2種提供を一部店舗で開始。(2008年6月現在アイスコーヒー2種提供店舗あり)
- コールド・ブルード・コーヒー(アイスコーヒー)
- カフェミスト
- 本日のコーヒーにスチームミルクとフォームミルクを加えたもの。豆乳に変更も可。
- プレスサービス
- エスプレッソビバレッジ
- スターバックスラテ
- ホットの場合、フォームなし(エスプレッソにスチームミルク加えただけのラテ)にもできる。
また、逆にフォーム多め(フォーミー)にもできる。
- カフェモカ
- ホワイトチョコレートモカ
- キャラメルマキアート
- カフェアメリカーノ
- トールサイズ以上では、他のエスプレッソビバレッジよりもエスプレッソの量が1ショット分多くなっている。
- カプチーノ
- フォームミルクを多めにするドライやスチームミルクを多めにするウェットといったカスタマイズができる。アイスはない。
- エスプレッソ
- エスプレッソコンパナ
- エスプレッソマキアート
- 紅茶・その他
- タゾ ティー(アイスの場合、日替わり以外は5分程時間がかかる)
- チャイティーラテ
- ホットはお湯とミルクが半々だが、ミルクのみも可
- キャラメルスチーマー
- 抹茶ティーラテ(ホットのみ)
- お湯とミルクが半々だが、ミルクのみも可
- ホワイトホット/アイスホワイトチョコレート
- プレミアムホットチョコレート(ホットのみ)
- 原材料に乳成分が入っているので、ミルクを豆乳に変更してもアレルギーに注意
- スチーム/アイスミルク
- ココア
- フラペチーノ
- コーヒーフラペチーノ
- モカフラペチーノ
- キャラメルフラペチーノ
- ジャバチップフラペチーノ
- バニラクリームフラペチーノ
- 抹茶クリームフラペチーノ
- エスプレッソフラペチーノ
- ホワイトモカフラペチーノ
- チョコレートクリームフラペチーノ
- チョコレートクリームチップフラペチーノ
(フラペチーノライトは販売終了)
- be juicy!(ビー・ジューシー)
- スウィート キャロット & ジンジャージュース
- グレープ & ラズベリージュース
- マンゴー & オレンジジュース
- ストロベリー&バナナジュース(4月16日でメニューからなくなる。現在店舗在庫のみ。)
- キッズメニュー(12歳以下)
- ミルク(ホット/アイス両方可)
- ジュース(オレンジ/アップル)
- ココア(ホット/アイス両方可)
- 期間限定ビバレッジ(2008年6月4日現在)
- ダークモカフラペチーノ
- アズキクリームフラペチーノ
- マンゴーパッションフラペチーノ
- シェイクンレモンパッションティー
- コーヒージェリーフラペチーノ(販売延長)
また、期間限定のドリンクメニューがある。最近では以下のメニューがある。(注:現在販売されていないもの)
- 現在販売していない期間限定フラペチーノ
- ラズベリーカシスフラペチーノ
- アズキフラペチーノ
- バナナクリームフラペチーノ
- バナナココナッツフラペチーノ
- バナナジャバチップフラペチーノ
- ストロベリークリームフラペチーノ
- マンゴーフラペチーノ
- ブラックベリー抹茶クリームフラペチーノ
- 現在販売していない期間限定ドリンク
- シナモンドルチェラテ/フラペチーノ
- パンプキンスパイスラテ/フラペチーノ
- チョコレートミントモカ/フラペチーノ
- トフィーナッツラテ
- ジンジャーブレッドラテ/フラペチーノ
- ダブルモカマキアート
- マシュマロ モカ
- 現在販売していない夏季限定ドリンク
- シェイクンレモングリーンティー
[編集] 主なカスタマイズ
- 無料でできるもの
- エスプレッソショットのリストレット(量を少なめに抽出したショット)への変更
- ミルクの変更(無脂肪乳、低脂肪乳、ブラベ)
- 温度の調節(熱々に、ぬるめに)
- ソースの追加(モカソース、キャラメルソース)
- シロップの量の調整(基本量の2倍まで)
- パウダーの量の調整
- ホイップクリームの量の調整
- フォームミルクの量の調整
- コンディメント(ココア・シナモン・バニラパウダー、ミルク(無脂肪/無調整/コーヒー用クリーム)、はちみつ、ガムシロップ等)
- Non Ice(ノンアイス)氷無し
- アズキソースの量の調整(期間限定)
- マンゴーパッションフラペチーノのティー無し(期間限定)
- 有料のカスタマイズ
- エスプレッソショットの追加
- シロップの変更・追加(Be Jucy!以外のすべてのドリンク)
- ミルクを豆乳に変更
- ホイップクリームの追加
- チョコレートチップの追加
- アズキソースの追加(フラペチーノのみ。)
- コーヒージェリーの追加(フラペチーノのみ。)
- シュースティックの追加(2008年7月31日迄)
[編集] サイズ
- Short(ショート) - 236 ml (8 fl. oz.)
- Tall(トール) - 354 ml (12 fl. oz.)
- Grande(グランデ) - 473 ml (16 fl. oz.)
- Venti(ベンティ) - 591 ml (20 fl. oz.)
- Iced Venti(アイスド・ベンティ) - 710 ml (24 fl. oz.)
[編集] 日本のフードメニュー
- 2002年より日本国内のスターバックスのパン・デニッシュ類はアンデルセングループのタカキベーカリーが冷凍生地を供給している。また、アンデルセングループとはメニュー開発等で提携しておりベーカリーの「アンデルセン」と隣接した店舗がある他、2005年には東京都町田市金森にフードメニューを充実させた郊外型店舗を開店している。
- DOUGHNUT PLANT(一部)やカゴメとも提携をしている。
[編集] 世界展開
[編集] 日本
1996年8月2日、東京・銀座に、北米地区以外では初めてとなる、日本第一号店を出店(1994年ごろに成田空港内に実験的に出店されたことがある)。チェーン店ながらも洗練された店内・おしゃれなメニュー品目・欧風のオープンテラスの併設などから大きな人気を呼んだ。 日本に開店した1996年当時の喫茶店としては珍しく、店内を全面禁煙にしていたことも特徴(ただしオープン当初は一時期喫煙席が存在した)。喫煙したい客のために屋外のオープンテラスは喫煙可としている。特に女性層を中心に好評を呼び、日本のカフェブームが進むきっかけとなった。
ホイチョイ・プロダクションズの「気まぐれコンセプトクロニクル」(小学館、2007年)によると、六本木ヒルズにあるゴールドマン・サックスの日本法人には、ゴールドマン・サックスの社員専用の店舗が設置されているという (pp.890)。
東京都新宿区市ヶ谷の防衛省内厚生棟にも店舗がある(店舗検索には掲載されていない)。官庁内の店舗なので定価より少しだけ割引きされる。
2003年4月に茨城県守谷市のショッピングセンター「西友楽市」にドライブスルーを併設した日本国内初の店舗を開設。(米国では1994年頃から出店している)郊外店舗を中心にその数を増やしており、2008年3月現在で53店舗。
2008年3月に筑波大学中央図書館エントランスホールに店舗を開設。日本の大学の附属図書館に専門店が設置されるのは初である。
[編集] 日本以外
イギリスやアジア各地にも店舗を展開し2005年現在30カ国に上る。また中国・北京では紫禁城(故宮)内部に2000年に出店していたが2007年7月4日に撤退した。2007年1月に中国中央電視台のキャスターが自身のブログで故宮にあるスターバックスの撤退を要求する内容の論評を発表し中国国内で議論が起きていた。
全世界的な展開から、欧州などではマクドナルドと並びアメリカ的資本主義の象徴として反グローバリズムの標的の一つとされ、批判されることも多い。
イギリスの経済誌『エコノミスト』は、各国の購買力を測るための指数として、ビッグマック指数に加え、スターバックスのトールサイズのラテ価格を比較したトール・ラテ指数を発表している。
ユナイテッド航空の全路線・全クラスでは、スターバックスのコーヒーが提供されている。コーヒーの紙コップにスターバックスとユナイテッド航空のロゴが印刷されている。
また、韓国ソウル市にある仁寺洞店は、世界で唯一英字で看板が作られていない。
[編集] ロゴマークと訴訟
スターバックスが使用する『緑の二重円』のロゴマークについては、世界各国で類似の商標が登場しており、訴訟に発展しているものも少なくない。
日本ではドトールコーヒー系の「エクセルシオール カフェ」が、1999年の誕生当初にスターバックスによく似たロゴマークを使用していたため、2000年にスターバックス側が不正競争防止法に基づきロゴマークの使用差し止めを求める仮処分申請を申し立てた。結局同年8月に両社の間で和解が成立し、エクセルシオールカフェ側がロゴマークの外側の円の色を青に変更している。
韓国では地元コーヒーチェーン企業であるエルプレヤが2003年8月に商標登録した「スタープレヤ」のロゴに対して、スターバックス側が商標侵害だとして、特許裁判所に類似商標訴訟を起こしたが、裁判所は2006年10月11日、「侵害の事実は認められない」として訴えを退けた。スターバックス側は判決を不服とし最高裁(大法院)に上告したが、最高裁は2007年1月にスターバックス側敗訴の確定判決を下した[6]。
同様の裁判は上海でも行われている。スターバックスは同社の中国語名「星巴克」やロゴなどを真似たとして、上海でコーヒー店を展開していた地元業者を商標権の侵害で告訴した。スターバックスは2005年に下級審で勝訴したものの、地元業者はこれを不服とし日本での最高裁に当たる上海市高級人民法院に上訴。高級人民法院は商標権侵害を認め、スターバックス側の勝訴が確定した[7]。
[編集] スターバックス カード
日本国内のスターバックス全店で使えるプリペイドカードである。1000円以上の入金で発行でき、繰り返しチャージが可能である。プレミアムなどは付かないが小銭が不要であるなどの利便性がある。残高は店頭、スターバックスカードサポートセンター、インターネット等で確認が可能で、同時に利用期限が更新される。絵柄は年々変更されていて、期間限定タイプや、懸賞で当たるタイプなどもある。こういった限定の絵柄はオークションでも高価に取引されている。また、贈呈用としてカードを納める封筒もある。前途のとおり、カードは絵柄がいっしょでも、日本国外のカードでは使えない。カードのタイプはデニーズと同じタイプである。
[編集] 関連商品
[編集] スターバックスディスカバリーズ
2005年9月27日より、サントリー(製造はタカナシ乳業)と共同開発した「スターバックス ディスカバリーズ」(チルドタイプ)を東京・神奈川・埼玉・千葉のコンビニエンスストアで発売した。
商品は、以下の5種類。
- ミルクをたっぷりと使用してクリーミーな「Seattle(ラテ)」
- 甘さを抑えた力強い「Milano(エスプレッソ)」
- キャラメルの香り高い「Qandi(キャラメル)」(販売終了)
- 砂糖を使わない本格的なカフェオレ風味の「Paris(パリ)」
- チョコレート風味の「Aztlan(アストラン)」
発売開始当初、予想を上回る売れ行きで商品供給が追いつかなかったため、発売開始わずか4日目でMilanoの販売を中止し、Seattleに限って製造販売を継続した。Milanoは、2006年4月25日に販売再開された。
販売地域は、2006年6月27日に茨城・栃木・群馬を含めた1都6県に拡大。同年11月21日には、静岡・山梨・長野・新潟においても、2007年2月6日・中部3県(愛知・岐阜・三重)、同年2月20日・近畿2府4県(大阪・京都・兵庫・奈良・和歌山・滋賀)、同年7月3日・中国・四国・北陸、同年7月17日・東北、同年7月31日・九州でも販売開始となった。そして、同年8月21日には、北海道でも販売開始となり、これにより全国展開されることとなった。
[編集] タンブラー
スターバックスで販売しているタンブラーは少々特徴的なものとなっている。
一般的にスーパーや雑貨屋などで販売しているタンブラーは、「フタをスライドさせて飲み口を出現させ飲む」という物が多い。しかし、このフタの形状だと、タンブラーを横にしたり倒したりすると、スライドさせるために存在する隙間から必ず飲み物が漏れるという欠点がある(しかし、マグカップや普通のグラスを倒したときと比べると格段に被害が少ない。)。
この点をスターバックスのタンブラーは克服をしている。スターバックスのタンブラーは、「飲み口のフタをタンブラーのフタに引っ掛ける」ような形になっている。この形状だと「カチッ」という音がするまでフタを閉めれば横にしても非常識な使用方法(タンブラーを激しく振る、落下させる等)をしなければ飲み物が漏れることは中々ない(しかし、初期不良品やフタのゴムの劣化状況によっては漏れることもある)。
また、上記した「初期不良」については、タンブラー購入時にもらえるコミューターマグクーポン(タンブラーを性能を試す、初期不良の確認等、購入者自身が満足して使える状態の物かどうかを自分自身で確認してもらうためにあるサービス券)というドリンク1杯無料券がもらえる。これはカスタマイズも全て無料になるので、普段出来ないカスタマイズをする際にもお勧めの券である(コミューターマグクーポンがもらえるのはバーコードに「タンブラー」との商品名表記がされているものだけである。マグカップはもちろん、形がタンブラーに似ていても除外品があるため注意が必要である)。
タンブラーはスターバックスの展示商品の中でも断トツといって良いほどの人気がある。そのため新商品の販売を開始する際、必ずといって良いほど新しい柄のタンブラーを発売する。
ちなみに、毎年春に発売されている日本限定の「SAKURAタンブラー」は年間を通してでも断トツの人気を誇り、全国レベルで品薄になるほどである。また、近年発売されているステンレスタンブラーは従来製品よりも密閉性・保温性を高めたもので同時期に1色しか発売されないため非常に人気となっている(値段は割高)。
そして、タンブラーは地域限定のものも多数存在する。これは、その地域を象徴する柄になっていることが多い(例えば横浜ではみなとみらい21、千葉ではピーナッツ等)。
現在では新都市圏(県)に出店しても必ずしもご当地タンブラーと呼ばれる「地域名+タンブラー」が発売されるとは限らない。また、多くのご当地タンブラーはTallサイズのみの販売である。なお、広域圏の主要空港内店舗では所在地以外の(例:伊丹、関西などでは大阪・京都・神戸タンブラー)タンブラーが販売されている場合がある。
地域別タンブラー(日本国内 販売終了分含)
- 地域名(主な意匠)
- 札幌(札幌時計台、雪の結晶など)
- 仙台(七夕祭り)
- 新潟(稲穂と日本海)
- 長野(日本アルプス、白樺林など)
- 茨城(偕楽園の梅)
- 埼玉(さいたまスーパーアリーナ)
- 東京(大都市)
- 六本木ヒルズ(高層ビル群)
- 千葉(犬吠崎灯台、のこぎり山など)
- 横浜(みなとみらい)
- 静岡(富士山)
- 金沢(兼六園、加賀友禅)
- 名古屋(シャチホコ)
- 京都(金閣寺、枯山水)
- 大阪(天保山ハーバービレッジ)
- 神戸(ポートタワー、海洋博物館)
- 広島(厳島神社大鳥居)
- 高松(瀬戸内海の島々、源平合戦)
- 福岡(博多どんたく)
- 大分(山々と温泉かぼすなど)
- 宮崎(シーガイア)
- 鹿児島(桜島)
- 沖縄(シーサー、デイゴ、ハイビスカス)
[編集] その他
- 店内BGM使用曲を中心としたオリジナルCDの販売も行っており、米国ではボブ・ディランのライブ盤などがスターバックス限定で販売された。
- 米国ではスターバックスコーヒーリキュールといわれるアルコールがある。しかし、スターバックス店内では販売されずスーパーの酒類コーナーや酒屋のみの販売である。販売当初は1種類だけだったが、2006年になり種類が増えた。
[編集] 備考
- 日本のスターバックスでは、銀座の1号店を始めとして、各地でコーヒーセミナーが開かれている。
- 1回2時間程度で、コーヒーの基礎知識から正しい淹れ方、飲み比べなどを通して、より身近にコーヒーと親しむプログラムとなっている。初級、中級、上級とクラス分けがしてあり、すべてのプログラムを受講すると終了証がもらえる。
- 通常、飲みものは紙製やプラスチック製のコップで提供するが、自分で持参したタンブラーやカップ類に入れてもらうことも可能である。なお、タンブラー・カップを持参した場合は資源節約に協力にしてくれたお礼としてすべてのドリンクが20円引きとなる。このとき、持参したタンブラーやコップは1回洗ってから飲み物を入れる。また、持参したタンブラーやカップ類は使用後スタッフに頼むと洗ってもらえる。もちろん、スターバックス以外の店舗で購入したタンブラーやカップ類を持参した場合でも割引が適用され、スタッフに頼めば飲み終わった後のタンブラーやカップ類を洗ってもらえる。
- なお、スターバックス店舗で販売されているタンブラーを購入すると、1杯無料になるサービスを実施している(ただし、タンブラーのみのサービスで、カップの購入の時には同サービスは適用されない)。
- スターバックスコーヒージャパン・本社は、千駄ヶ谷店の一般公道を挟んで向かい側にある。
- 2001年9月11日の世界貿易センタービル崩壊直後、3名の救急隊員が世界貿易センタービルから3ブロック離れた"Battery Park City Starbucks"で飲料水をもらおうとしたところ、ボトル・ウォーター代として130ドルを請求されたため実費で購入した。これが企業風土を示すものだと、スターバックスは全米から批判を浴びて後に謝罪をした[8]。
- 英語のSMSにおけるスラングでは、スターバックスは「*$'s」と省略されている[9]。*がstar、$がbuckを示している。
[編集] 脚注・出典
- ^ 『現代用語の基礎知識2001年版』に若者用語として掲載。現在では日本語版Googleで「スタバ」を検索すると、スターバックスコーヒー・ジャパンの公式サイトが検索結果の最上位になるようになっている。
- ^ Revealing Starbucks logo gets mixed reviews MSNBC
- ^ Christian Group Denounces Starbucks Over New Logo of Naked Mermaid The Resistance
- ^ Judge orders Starbucks to pay more than $100 million in back tips The Canadian Press (2008-03-21), Yahoo! Canada News
- ^ UNIVERSAL MUSIC|プレスリリース|NR-35 ユニバーサル・ミュージック株式会社 2007年4月3日発表
- ^ スターバックス「類似商標」訴訟、国内企業の勝ち
- ^ [1]
- ^ WTCテロの際のスターバックス社の対応
- ^ 携帯メッセージ独特の「言語」を翻訳してくれるウェブサイト(WIRED VISION)
[編集] 参考文献
- 『スターバックス成功物語』ハワード・シュルツ、ドリー・ジョーンズ・ヤング 日経BP、1998年。ISBN 4822241130
- 『スターバックスマニアックス』小石原はるか 小学館<文庫>、2001年。ISBN 4094177213
- 『Starbucks A to Z-スターバックスのことならなんでもわかる総合ガイド』 ぴあ、2002年。ISBN 4835602099
- 『スターバックスコーヒー 豆と、人と、心と』ジョン・シモンズ ソフトバンクパブリッシング、2004年。ISBN 4797330015
- 『スターバックス大解剖』 エイ出版<大型本>、2007年2月。ISBN 4777906930
[編集] 外部リンク
- Starbucks.com (英語)
- My Starbucks Idea (英語) 米スターバックス社のSNSサイト
- スターバックス コーヒー ジャパン (日本語)