Tバールーフ
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Tバールーフ(T-BarRoof)は、オープンカーの形態の一つである。1970年代にアメリカ合衆国の安全基準が厳しくなり、フルオープンのコンバーチブルが事実上生産できなくなり[要出典]、代替措置としてゼネラルモーターズがシボレー・カマロやポンティアック・トランザムに設定されたのが始まりだといわれている。
「2シーター」あるいは「2+2」の4シーターのいわゆるスポーツカータイプの車種に設定されており、ルーフパネルの中央を細く残して、左右上部のみが開く構造のオープンカーである。取り外し可能な部分はガラスで出来ているものもある。
ボディの高い位置の中央にモノコック構造の一部を残す事で、フルオープンカーやタルガトップ車よりもボディ剛性を高める事ができ、フロントガラスを支える為のAピラーも細くする事ができるので、車体斜前部の視認性も向上する。
フルオープン車ほどではないが、運転者の真上が開けているので開放感を感じる事ができる。
また、ボディを含めた殆どが専用設計のフルオープンカーに対し、Tバールーフの車はノーマルルーフ車の設計、デザインを踏襲することができるので、あまりコストが掛からずTバールーフ仕様にすることができる。
車検証記載の「車体の形状」欄は、フルオープン車の「幌型」に対し、セダンやクーペと同様、「箱型」となる。
しかし、オープンカーの一種である故、ウエザーストリップと呼ばれるTバーガラス周辺の防水パッキン類の経年劣化による雨漏りが起こりやすく、車齢を重ねる事によるボディ剛性の低下は標準車のそれより激しいものとなる。
さほど激しい走りや大きな事故が起きない限り、モノコックシャシに大きな問題が発生することはないので、消耗部品を取り替えればTバールーフ車は長く乗り続けることができる。
[編集] 国産採用車種
- トヨタ・MR2(AW系・SW系)
- 日産・フェアレディZ(S130~Z32系)
- 日産・エクサ(EXA)(N13型)
- 日産・NXクーペ(100NX)(B13型)
- スズキ・X-90