香櫨園遊園地

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香櫨園遊園地（こうろえんゆうえんち）は、かつて兵庫県西宮市に存在した遊園地である。

[編集] 概要

1907年、大阪の商人である香野蔵治と櫨山慶次郎の手によってオープン。「香櫨園」とは、ふたりの姓、香野と櫨山の1文字づつを取って名付けられたものである。

香櫨園遊園地があった場所は阪神電気鉄道香櫨園駅の傍らではなく、同駅から北側へ徒歩10分程度、遊園地閉園後の1920年に開通した阪神急行電鉄夙川駅の西側である。

現在は、阪急電鉄沿線の高級住宅地として知られる羽衣町、霞町、松園町、相生町、雲井町、殿山町の一帯になる。

開園当初から阪神電気鉄道も経営に参加しており、約8万坪という広大な敷地には、ウォーターシュート、メリーゴーランド、博物館、動物園、音楽堂など当時としては珍しい施設が多数設けられて関西では最大の遊園地として親しまれた。さらに、1910年には日本国内では初開催となる日米野球に供するために野球用のグラウンドも急造された。^[1]

開園当初は、活況を呈していたものの、次第に来園者が減少して遊園地は衰退することとなる。加えて地主が代わるなど処々の事情から、開園からわずか6年後の1913年 9月で閉鎖された。

[編集] 作品における描写

『阪神電車唱歌』（1908年、作詞：大和田建樹・作曲：田村虎蔵）

9.廣田官幣大社をも　拝して立ちよる香櫨園　四季の眺めは備はりて　新たに開けし遊園地

[編集] 影響

1910年に開業した京阪電気鉄道は本園にならって香里遊園地を開設した（「香里園」ではないことに注意）。「香里」の名前も本園にあやかって「郡（こおり）」という地名を読み替えたものであった。（後に、枚方市に移転して現在のひらかたパークとなる。）

[編集] 参照

^ 香櫨園グラウンド

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