音楽隊 (航空自衛隊)
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音楽隊(おんがくたい)とは軍楽隊の一種であり、音楽演奏を主な任務とする航空自衛隊の部隊である。
隊員の採用に関しては、航空中央音楽隊及び各航空方面隊・南西航空混成団直轄の音楽隊で実質オーディションである職場説明会を実施し、この説明会時のオーディションに合格すると入隊後に音楽要員として採用されることが概ね約束される。但し、自衛官採用試験は別に受ける必要がある。音楽隊員になることが出来る自衛官採用試験の区分は2等空士及び一般曹候補生の採用試験であり、採用別に自衛官としての前期教育等の基礎教育を一般隊員とともに受ける必要がある。その後、音楽要員としての専門教育を受けた後、各音楽隊へ配属される。
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[編集] 航空中央音楽隊
防衛大臣直轄部隊である航空中央音楽隊は現在、東京都立川市の立川分屯基地に駐屯している。
- 沿革
- 1958年(昭和33年)1月:浜松基地にて18名編成で発足。
- 1958年(昭和33年)7月:中央への進出が認められ、立川分屯基地に移駐。
- 1959年(昭和34年):編成が28名に増員。松本秀喜が初代隊長を拝命。
- 1961年(昭和36年)2月1日:航空自衛隊における防衛庁長官(当時)直属の音楽隊として、定員45名の航空音楽隊が誕生。
- 1982年(昭和57年)4月6日 :現隊名。隊長以下70名編成となる。
- 1992年(平成4年):優秀な軍楽隊に対して贈られる「スーザ賞(ジョージ・S・ハワード大佐優秀音楽顕彰)」を、日本の吹奏楽団として初めて受賞。
- 1999年(平成11年):自衛隊音楽隊として初めて、カナダ・ハリファックス市で催された、世界の軍楽隊の祭典「第20回ノバスコシア国際タットゥー」へ参加。また、アメリカ合衆国ワシントンD.C.においてアメリカ空軍軍楽隊との共演も果たす。
- 2006年(平成18年):韓国・江原道原州市で催された「2006ウォンジュ・国際タットゥー」に参加。
代 | 氏名 | 在任期間 | 出身校・期 | 前職 | 後職 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 松本秀喜 | 1959.2 - 1966.1 | 第3代警視庁音楽隊長 | |||
2 | 渡辺一 | 1966.1 - | ||||
3 | 塚原国男 | - 1972.6.30 | ||||
4 | 斉藤高順 | 1972.7.1 - 1976.3.31 | 東京芸術大学 | 作曲家 | 第4代警視庁音楽隊長 | ・民間人初の自衛隊音楽隊長 ・就任時、1等空佐に任官 |
5 | 長野浩二 | |||||
6 | 目良與市 | |||||
7 | 印南智之 | 1979.10.? - | ||||
8 | 進藤潤 | 1987.7 - 2000.1 | 国立音楽大学 | 西部航空音楽隊長 | 退職 | |
9 | 高木義勝 | 2000.1.4 - 2005.3.31 | 国立音楽大学 | |||
10 | 大坪修 | 2005.4.1 - 2008.3.31 | 防大30期 | 西部航空方面隊司令部勤務 | 帯広地方協力本部募集課長 | |
11 | 松山洋伸 | 2008.4.1 - |
[編集] 航空中央音楽隊以外の音楽隊
各航空方面隊及び南西航空混成団(隊長の階級は3等空佐または1等空尉)にそれぞれ直轄の音楽隊がある。
- 北部航空音楽隊(青森県三沢市:三沢基地)
- 中部航空音楽隊(静岡県浜松市:浜松基地)
- 西部航空音楽隊(福岡県春日市:春日基地)
- 南西航空音楽隊(沖縄県那覇市:那覇基地)-自衛隊唯一のビックバンド編成の音楽隊。