間欠泉
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間欠泉/間歇泉(かんけつせん、geyser)とは、一定周期で水蒸気や熱湯を噴出する温泉のこと。
アイスランド、アメリカ合衆国のイエローストーンの間欠泉が世界的に有名。
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[編集] 間欠泉の仕組み
間欠泉の仕組みには「空洞説」「垂直管説」などがある。以下で、各説の詳細を記す。
[編集] 空洞説
空洞説は、地下にある空洞に溜まった地下水が地熱により温められる。水蒸気となって地表に噴出するという説である。空洞説を最初に提唱したのは、1811年でアイスランドで研究と調査を行ったJ・マッケンシーである。日本では、本多光太郎、寺田寅彦らによって研究された。本多、寺田は、熱海温泉にあった大湯間欠泉をモデルとして理論構築を行った。
空洞説概要図より空洞説を説明する。図の通り、地下に空洞Aが存在し、噴出管aを通じて地上と繋がっている。空洞内の水が地熱により加熱されると、空洞A内の水蒸気圧が上昇すると、噴出管aに溜まった水を押し出す。ある程度の量が噴出されると、噴出管a内の水蒸気圧が低下し、噴出が停止する。導管cから地下水が供給され、再び空洞Aの水蒸気圧が上昇すると、噴出が再び起こる。何度か噴出・休止を繰り返すうちに、導管bおよび導管cから空洞Aに低温の地下水が供給されて空洞Aの水蒸気圧が大幅に低下して、長期の休止期間にはいるというものである。
空洞説は、大量の温泉を長時間噴出する大規模な間欠泉は説明できる。しかし、地下空洞の認められない小規模な間欠泉の原理を説明することは難しかった。
[編集] 垂直管説
垂直管説は、ドイツ人のR・プンゼンにより1846年に提唱された。垂直管説は、地面に対して比較的垂直に噴出管aがあり、噴出管a内に地下水が溜まる。溜まった地下水は、地熱により加熱され、沸騰する。沸騰した水蒸気圧が噴出管a内の水を地表に押し出すほどまで達したとき、地表で温泉が噴出する。しばらく噴出が続くと、水蒸気圧が低下して、噴出管aにつながっている導管bから地下水が流入する。すると噴出管a内の温度が下がり、休止期間に入る。
日本の野口喜三雄は、間欠泉内の塩素イオンなどの変化量から、垂直管説を支持した論文を1939年に発表している。
一般に、一回の噴出量が少なく、噴出周期が数分から数十分の間欠泉の説明には適していると言われている。
[編集] 世界の主な間欠泉
[編集] アメリカ
- イエローストーン(アメリカ合衆国)
- 大小200以上の間欠泉が存在する。その中でも最大のジャイアント間欠泉は、7日から12日の周期を持つ。また一回の噴出時間は1時間以上、高さは最大で75mに達する。
[編集] ヨーロッパ
- ゲイシール(アイスランド)
- ストロックール間欠泉(アイスランド)
[編集] オセアニア
- ロトルア間欠泉(ニュージーランド)
- ワイマング間欠泉(ニュージーランド)
- 噴出した高さが450mに達した記録を持つ。
[編集] 日本の主な間欠泉
- 羅臼温泉の間欠泉(北海道)
- 鹿部温泉の間欠泉(北海道)
- 登別温泉の間欠泉(北海道)
- 鬼首温泉の鬼首間欠泉(宮城県)
- 噴出孔は2か所。
- 広河原温泉の湯ノ沢間欠泉(山形県)
- 川俣温泉の間欠泉(栃木県)
- 上諏訪温泉の間欠泉(長野県)
- 諏訪湖の湖畔にある。日本では一番高く吹き上げる。その高さは、約50mである。
- 熱海温泉の大湯間欠泉(静岡県)
- 草間の間歇冷泉(岡山県)
- 温泉ではなく冷泉であるのが珍しく、国の天然記念物に指定されている。
- 別府温泉の「竜巻地獄」(大分県)
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク