道志川
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道志川 | |
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両国橋より下流方面を望む |
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水系 | 一級水系 相模川 |
種別 | 一級河川 |
延長 | 21.7 km |
水源の標高 | -- m |
平均流量 | -- m³/s |
流域面積 | 147.14 km² |
水源 | 道志山塊・西丹沢 (山梨県南都留郡道志村) |
河口(合流先) | 相模川右岸(神奈川県相模原市) |
流域 | 山梨県、神奈川県 |
道志川(どうしがわ)は、山梨県南都留郡道志村から神奈川県相模原市津久井町までを流れる相模川水系の一級河川である。
目次 |
[編集] 地理
山梨県南都留郡道志村長又の山伏峠(山中湖村との境)付近に端を発し、道志山塊・丹沢北西部の山地に広がる森林が貯えた水を集めて道志村を横断し、神奈川県に入ると右岸が相模原市津久井町、左岸が相模原市藤野町・相模湖町の境を概ね東方向へ流れ、相模原市津久井町三ヶ木の津久井湖最上流部で相模川に合流する。
水源の標高は約 1,120m、相模川合流地点は約 120m。 ほぼ全域で両岸は山地になっており、その狭間を縫うように蛇行しながら流れ、途中で多くの支流・沢を合流し、渓谷を形成する。
流域の旧町村境が分水嶺に位置していることから、道志村および旧津久井町青根・青野原地区の全域が流域面積に含まれる。
[編集] 流域の自治体
[編集] 支流
- 鳥屋沢
- 掛水沢
- 三ヶ瀬川
- 道坂川
- 室久保川
- 椿沢
- 大群沢
- 神之川
- 小屋戸沢
- 唐沢
- 西沢
- 寺入沢
[編集] 河川施設
- 道志ダム・奥相模湖(相模原市津久井町青根・藤野町牧野字長又)
- 神奈川県企業庁が経営する発電および水道取水用ダムで、1955(昭和30)年に造られた。また、増水時に貯水量に余裕のある宮ヶ瀬ダムへ放水する水量調整用の道志導水路が後に整備された。
- 横浜市水道局 青山取水口・青山水源事務所(相模原市津久井町青山)
- 1897(明治30)年に設けられた、横浜市水道の取水口。かつての取水口は約 4km 下流の同町三井にあったが、自然流入により取水できる同地に移された。現在も稼働しており、取水口・沈殿池および水源事務所が併設されている。
[編集] 横浜市水道水源
当初は近隣の多摩川水系二ヶ領用水から取水を始めた日本最初の水道・横浜水道が、水質汚染や水源枯渇・水量不足等によりその水源を道志川に求めたことをきっかけとして、大正時代以降、沿川の水源林の大部分が横浜市の森林計画により保全されており、そのため各地で森林崩壊が懸念されている現在でも、道志川沿いには比較的手入れの行き届いた水源林が広がっている。
その森林が涵養する水質は中性の軟水で日本人の嗜好に合致しており、またかつては「赤道を超えても腐らない水」として船乗り達にも称賛されたと言われている。
横浜水道の取水開始以降、水源涵養をきっかけに生まれた横浜市と道志村との友好関係は今も続いており(道志村#歴史も参照)、道志村の面積の約 36% を水源涵養林として横浜市が取得・保全し、ボランティアを募っての水源涵養林の手入れや、道志川支流の大群沢(道志村大渡、大室山中腹)で取水してペットボトルに詰めた水を「はまっ子どうし」と名付けて販売、その収益金を水源保全活動に充てるなどの取り組みがされている。
[編集] 生態系
上流の道志村内では、前述のとおり横浜市の水源涵養林として森林が保全されていることもあって今も水質は良く、綺麗な渓流にしか住めないヤマメやアユなどをはじめとする様々な水棲生物の生活を支えている。
一方、神奈川県内の下流部では、昭和30年に造られた道志ダム・奥相模湖からの土砂流失や、後に進められた大規模な河川工事等による水質汚濁が見られるようになり、また沿川キャンプ場などからの排水による汚染も懸念されている。 絶滅危惧II類に指定されているスナヤツメの神奈川県下最大の生息域になっているなど、清流でなければ住めない生物の生命を支えているものの、その生態系への影響が懸念されており、他の水域と同様の、ダムや護岸改修など人為的開発による環境破壊の問題をやはり抱えている。
[編集] 周辺
- 丹沢、道志山塊
- 道志渓谷
- 国道413号(津久井街道、道志みち) - 道志川に沿って道が付けられており、道志村および津久井町青根・青野原地区の幹線道路になっている。道志村内では左岸を、相模原市内では右岸を通っている。
- 両国橋 - 道志村・津久井町の境で国道413号が道志川を渡る橋。山梨県(旧甲斐国)・神奈川県(旧相模国)の境に架かるためこの名が付いた。