豚汁
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豚汁(とんじる、ぶたじる)とは、豚肉と野菜を煮込んで味噌で調味した日本の料理。具が多く豚肉が入っている味噌汁状の汁物料理である。
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[編集] 概要
日本各地でよく食べられる。地域によって具材が異なるなど、地域色が強い料理である。
あくの強い素材、豚肉の脂や味噌の香りが特徴である。この調和は日本国外でも人気があり、他の汁物には見られない特徴のある料理である。加えて、入れる具材の多さから比較的栄養のバランスが取れている。蒟蒻(こんにゃく)、牛蒡(ごぼう)などの具材を多く入れる為、単に汁としてでは無く単品で副食にもなり得る。
[編集] 発祥
諸説あるが、豚肉を具材として使用する特徴から、明治時代以降に発達した料理とみられている。
具の多い味噌汁の一種で、豚肉を入れたもの、という説。 けんちん汁に肉を入れたという説、ぼたん鍋を参考にした説。 旧日本海軍においてカレー粉の代わりに味噌を入れて作ったことから始まったという説[要出典]。
[編集] 名称
NHKのアンケート[1]によると、全国的には「とんじる」が54%、「ぶたじる」が46%で、地域でわけると次のようになる。
石川県では方言でめった汁と呼ばれる。スキー汁と呼ぶ地方もある。
[編集] 材料
豚汁に用いる材料には、地域差・家庭差があるが、ここでは一般的と思われるものを挙げる。
[編集] 作り方
調理方法も、地域や家庭などで様々である。
作り方1
- 豚肉・野菜を食べやすい大きさに切る。
- だし汁を加えて煮込む。
- 煮だったら、こんにゃくをいれる。
- 材料が柔らかくなったら、味噌で味付けをする。
作り方2
- 煮える時間が同じくなるように野菜を切り湯通しする。肉も表面が変化し霜降りになる程度に湯通しする。
- 水に野菜を入れ強火で煮る事で素材の味を十分に出し切る。それらが完全に柔らかくなる前に半分の味噌を加えて再度煮る。
- 湯通しによって旨みを閉じ込めた豚肉を加える。豚脂の香りをなくさない為に長く煮ないようにする。
- 再度味を見ながら味噌を加えて、刻み長ネギを入れ火を止める。