西武20000系電車
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西武20000系電車 | |
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西武20000系20108編成(10両編成車) (2007年11月10日、西所沢~小手指間にて撮影) |
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編成 | 8両、10両 |
起動加速度 | 3.0km/h/s |
営業最高速度 | 105km/h |
設計最高速度 | 120km/h |
減速度 | 3.5km/h/s(常用最大) 4.5km/h/s(非常) |
編成定員 | 1,430(座席516)人(10両) 1,140(座席408)人(8両) |
車両定員 | 先頭車135(座席45)人 中間車145(座席54または51)人 |
全長 | 先頭車20,270mm 中間車20,000mm |
全幅 | 2,845mm |
全高 | 4,060mm |
編成重量 | 287.8(10両)・230.5(8両) |
車両重量 | 23.6~33.6t |
軌間 | 1,067mm |
電気方式 | 直流1,500V(架空電車線方式) |
主電動機 | かご形三相誘導電動機 135kW×4 |
歯車比 | 101:16(6.31) |
駆動装置 | WN平行カルダン駆動方式 |
台車 | モノリンク式ボルスタレス台車 SS-150A・SS-050A |
制御装置 | IGBT-VVVFインバータ制御 |
ブレーキ方式 | 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ・全電気ブレーキ |
保安装置 | 西武形ATS |
製造メーカー | 日立製作所 |
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西武20000系電車(せいぶ20000けいでんしゃ)は、2000年(平成12年)2月20日に営業運転を開始した西武鉄道の通勤形電車。
目次 |
[編集] 概要
本系列は、101系低運転台車の老朽化に伴う車両取り替えを目的に登場した。テーマは「環境と人に優しい」。
車両製造は日立製作所が担当し、頑丈かつ低コストのダブルスキン構造を採用したA-trainシリーズである。
従来の車両に比べて車内・外の騒音や振動が低減されている。
東京地下鉄(東京メトロ)有楽町線・副都心線への乗り入れを考慮しない地上線用車として製造されたため、先頭車の前面は非貫通構造である。
車体は6000系50番台車に続いてアルミ合金製となったが、側面は摩擦攪拌溶接(FSW)工法が用いられ、無塗装車体とした。前面は普通鋼製の前頭部をボルトで車体と固定する方法である。外観には同系列と同じコーポレートカラーのブルーのラインを巻く。
冷房装置は集中式の48.9kW(42000kcal/h)を搭載している。車内には冷房用ダクトに加えてラインデリアが各車7台設けられている。
[編集] 搭載機器
制御装置も同系列に続いて日立製のVVVFインバータ制御方式が採用されたが、半導体素子にIGBT(3レベルPWM)を採用することにより同系列と比較して低騒音化が図られた。制御方式は1C4M1群/2群制御であり、トルク制御にはベクトル制御方式を採用し、高い粘着性能が確保されている[1]。主電動機の出力は135kWである。
補助電源装置には三菱電機製のIGBT素子使用の静止形インバータ(SIV)を採用した。10両編成では180kVA出力、8両編成では140kVA出力品をそれぞれ編成で2つ搭載している。
集電装置はシングルアーム式を採用している。また、台車は6050系後期車とほぼ同じモノリンク式ボルスタレス台車を使用している。基礎ブレーキには片押し式のユニットブレーキが採用されている。
[編集] 乗務員室
運転台のマスター・コントローラーはワンハンドル式を採用したが、新交通システムである山口線(レオライナー)用の8500系で採用された両手操作のT型とは異なる左手操作形となった[2][3]。速度20km/h以上では定速運転ができるようにしてある。
乗務員室内・運転台計器盤は灰色の配色とされた。また、運転台右側にはモニター画面が設置してある。これは乗務員支援や機器監視・自動検査を行う高機能車両情報装置「ATI」が採用された。力行・ブレーキ・放送や案内表示などの制御指令もこの装置を用いるため、大幅な配線削減が図られている。
乗務員室の仕切りは、客室から見て左から小窓・大窓(仕切り扉)・大窓の仕切り窓が3枚並んでいる。すべての窓に遮光幕が設置してある。
[編集] 客室内装
車内はダブルスキン構体の一部であるマウンティングレールに モジュール化した内装材をボルトで固定する方法を採用している。化粧板は白色系であり、床材はグレーを基調としている。天井にはフェノール発泡体を芯材にアルミ板と化粧板で挟んだパネル材を使用し、従来の天井骨組みを省略することで軽量化を図っている。
座席は1人分の掛け幅が460mmの片持ち式のロングシートであり、モケットは青色のバケットシートを採用。シルバーシート(現・優先席)のモケットは灰色で同じくバケットシートである。車椅子スペースは先頭車とその隣の中間車の編成で4か所とした。なお、西武の電車で優先席に灰色モケットを採用したのは2008年時点では本系列が最後であり、後に登場した30000系ではオレンジ色のモケットが採用されている。
6000系、9000系に続いて自動放送装置(同じ女性声優)とドアチャイム、LED式の案内表示器を客用ドア上部に設置した。前面と側面の種別・行先表示器はいずれもLED式の一体型のタイプを使用する。また、優等列車に運用される際に走行中側面LED表示を消灯するようになっている量産先行車と2次車の各2編成については窓ガラスに韓国・ハンファ化学製のものが使用されているが、その後製造された車両に関しては日本製のガラスを使用している。
その後の増備編成では床の高さやつり革を下げたり、手摺りを増設するなどの改良が行われている。また、2005年(平成17年)に増備された最終編成の20108Fと20158Fには前照灯にディスチャージヘッドランプ (HID) を採用していたが、西武鉄道の運転士からHIDランプの評判が悪かったため、通常のハロゲン灯に改造された。
[編集] 運用など
本系列は、1999年(平成11年)10月に最初の編成が落成し、翌2000年2月20日の営業運転まで乗務員の習熟運転が行われた。登場時は新宿線のみの配置であったが、2002年(平成14年)から池袋線にも配置されるようになった。8両固定編成(車両番号の下2桁が50番台)と10両固定編成(車両番号の下2桁が0番台)があり、前者は主に各駅停車、後者は主に優等列車を中心に使用されている。但し、2・4・6両編成がないため、新宿・池袋線からの乗り入れ時以外は多摩湖線・国分寺線・西武園線と池袋線飯能~吾野間および西武秩父線での運用ができない。なお、8両編成についてはイベントのために同線に乗り入れることもある。
[編集] 在籍数
2008年(平成20年)6月現在、10両編成8本(80両)と8両編成8本(64両)の計144両が在籍し、池袋線・豊島線池袋~飯能・豊島園間と新宿線・拝島線で運用されている。これで当初計画で予定していた数が揃ったため増備は終了した。
現在では、6000系の更新工事に伴う池袋線移籍によりそれと入れ替わる格好でほとんどの編成が新宿線へ移籍している。
池袋線運用車
- 10両編成車:20107F・20108F
- 8両編成車:20151F・20158F
新宿線運用車
- 10両編成車:20101~20106F
- 8両編成車:20152~20157F
[編集] 編成の状況(2007年12月7日現在)
編成 | 両数 | 所属線区 | スタンションポール | 折り畳みシート | その他・備考 |
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20101F | 10両 | 新宿線 | - | - | - |
20102F | ○ | - | - | ||
20103F | ○ | - | - | ||
20104F | ○ | - | - | ||
20105F | ◎ | ○ | - | ||
20106F | ◎ | ○ | - | ||
20107F | 池袋線 | ◎ | ○ | - | |
20108F | ◎ | ○ | - | ||
20151F | 8両 | - | - | 連結器カバー装着 | |
20152F | 新宿線 | - | - | - | |
20153F | - | - | - | ||
20154F | - | - | - | ||
20155F | - | - | - | ||
20156F | - | - | - | ||
20157F | ◎ | ○ | - | ||
20158F | 池袋線 | ◎ | ○ | - |
◎はスタンションポールを2つ設置
[編集] その他
- 2000年2月20日に西武球場前駅でデビューイベントが行われ、20101Fを使用して西武新宿~西武球場前間を快速急行として、西武球場前~西所沢間を各停として往復運転した。また、西武球場前駅では車両展示会を実施した他、乗車記念として硬券の記念乗車券も発売された。
- 20102F~20104Fにはスタンションポールが設置されている(7人掛け座席1箇所あたり1本)。
- 10両編成車は20105F以降、8両編成車は20157F以降にそれぞれ先頭車の運転台後部の車椅子スペース部に折り畳みシートの設置やスタンションポールの増設(上記の20102F~20104Fの7人掛け座席1か所あたり1~2本)が施されている。また、袖仕切りの形状も以前の車両とは異なる他、優先席の荷棚とつり革の高さを低くした。
- 20101Fと20151Fは、2002年11月に登場した20102F導入前の同年9月に池袋線に貸し出された。同編成の導入後に20101Fは新宿線に返却されたが、20151Fは12月に池袋線所属となった。
- 20151Fと20101Fは、車内床材の模様が他編成とは異なる。
- 20157Fは2004年7月6日に池袋線で営業開始したが、翌2005年3月13日に新宿線所属となった。
- [新宿線の本系列と6000系が検査入場する際には、池袋線の本系列を代走用編成として借り入れることがある。
- 2005年11月3日には、航空自衛隊入間基地の航空祭開催に伴う観客輸送で20101Fが池袋線を走行した。また、2007年11月3日の航空自衛隊入間基地での航空祭開催時には20102Fが池袋線に貸し出された。
- 2006年度より開始された新宿線所属の6000系(6103F~6107F)の副都心線直通対応化改造および池袋線転属に伴いそれらと交換される形で池袋線所属の本系列の10両編成(20102F~20106F)が新宿線へ転属することとなった。2007年5月までに20105F(⇔6107F)・20103F(⇔6103F)・20106F(⇔6106F)・20102F(⇔6104F)・20104F(⇔6105F)の順に転属した。
- 2000年10月に開催された「西武トレインフェスティバル2000 in 横瀬」では、臨時列車として西武秩父線を初走行した。この時は先頭車の前面下部に「パスネット」の発売開始告知ヘッドマークが装着された。その後も2005年~2007年の「西武トレインフェスティバル」にも本系列が臨時列車に充当されたが、こちらはその年ごとに異なるヘッドマークが装着された。
- 「西武・電車フェスタ in 武蔵丘車両検修場」では、本系列が飯能からの臨時直通電車に充当されている。
- 沿線でのイベントの際にヘッドマークを装着する事がある。中でも、2008年3月1日~17日の「ねりたんアニメプロジェクト in 大泉」では20108F(10日以降は20107F)が、同月15日からの「ガンダムモニュメント」では20154Fがそれぞれヘッドマークを装着している。
[編集] 関連商品
[編集] 脚注
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過去の車両(鉄道線用車両) | |||||||||||||||
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