芒種
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芒種(ぼうしゅ)は、二十四節気の1つ。6月6日ごろ。および、この日から夏至までの期間。
太陽黄経が75度のときで、芒(のぎ : イネ科植物の果実を包む穎(えい)すなわち稲でいう籾殻にあるとげのような突起)を持った植物の種をまく頃。五月節。暦便覧には「芒(のぎ)ある穀類、稼種する時なり」と記されている。実際には、現在の種まきはこれよりも早い。
ちなみに黄河文明における主食はアワであり、二十四節気が作られた当時の中国黄河中・下流域では夏にアワを植えて冬にコムギを植える輪作が行われていたようである(『呂氏春秋』任地篇)。
西日本では梅雨入りのころとなる。
[編集] 七十二候
芒種の期間の七十二候は以下の通り。
- 初候
- 螳螂生(とうろう しょうず) : 螳螂が生まれ出る(日本・中国)
- 次候
- 腐草為蛍(ふそう ほたると なる) : 腐った草が蒸れ蛍になる(日本)
- 鵙始鳴(もず はじめて なく) : 鵙が鳴き始める(中国)
- 末候
- 梅子黄(うめのみ き なり) : 梅の実が黄ばんで熟す(日本)
- 反舌無声(はんぜつ こえ なし) : 鶯が鳴かなくなる(中国)