洛南高等学校・附属中学校
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過去の名称 | 東寺高等学校 |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人真言宗京都学園 |
設立年月日 | |
共学・別学 | 男女共学 |
中高一貫教育 | 中高一貫教育を実施 |
課程 | 全日制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
所在地 | 〒601-8478 |
京都市南区壬生通八条下ル東寺町559番地 | |
電話番号 | (高校)075-681-6511 (中学校)075-672-2661 |
FAX番号 | (高校)075-671-2317 (中学校)075-672-8596 |
外部リンク | 公式サイト |
洛南高等学校・附属中学校(らくなんこうとうがっこう・ふぞくちゅうがっこう)は、京都市南区にある私立中学校・高等学校である。
目次 |
[編集] 概要
設置者は、古義真言宗系14本山(仁和寺、宝山寺、朝護孫子寺、勧修寺、大覚寺、醍醐寺、中山寺、西大寺、教王護国寺 (東寺)、清澄寺、泉涌寺、善通寺、須磨寺及び随心院)が経営に参画し、真言宗智山派、真言宗豊山派及び新義真言宗の3派が教育振興に協力する学校法人真言宗京都学園。学校は東寺の境内にある。
正式名称は「洛南高等学校」および「洛南高等学校附属中学校」。同じ学校法人が経営する大学として種智院大学がある。種々の学校改革を断行し、1980年代より急激に大学進学実績を伸長させた。また、バスケットボールやバレーボール、体操、陸上競技、吹奏楽などの部活動も盛んである。長らく男子校であったが、平成18年から男女共学になった。将来は附属小学校も設置する計画がある。III類(内部進学)、III類(高校入学)、I類一般、I類推薦(スポーツ・吹奏楽等)などで別々のクラスとなる。近年、III類(内部進学)には高校受験で若干の編入がある。
[編集] 校章
毘沙門亀甲
[編集] 校訓
- 自己を尊重せよ
- 真理を探究せよ
- 社会に献身せよ
[編集] 沿革
[編集] 歴史
洛南高等学校[1]は、空海が平安時代の828年(天長5年)に庶民教育のために設立した綜芸種智院に端を発するとしているが、綜芸種智院は空海の死後、廃れ、廃された。現在の洛南高校の源流は、1881年(明治14年)、明治の真言僧である釈雲照が真言宗の教育機関として設立した総黌である。総黌は幾多の変遷を経て、戦前の高等教育機関の真言宗京都専門学校及び中等教育機関の東寺中等学校の両学となった。戦後、新学制の下、真言宗京都学園が設立した東寺高等学校が直接の前身である。
1960年代(昭和30年代後半)、底辺校として不良の溜まり場になっていた東寺高校に対して、当時の副校長三浦俊良らが中心になって学校内の改革を決断。校名を洛南高等学校と改称するだけでなく、校則を厳しくし不良生徒を退学などの処分を含めて大幅に取り締まり、また特別進学コースを設置して優秀な生徒を集めた。改革後の洛南高等学校は、風紀は堅く守られ、又、学問、スポーツともに成績全国トップクラスの進学校として生まれ変わった。21世紀になって緩くなったとはいえ、洛南高校は校則が厳しいことで知られる。同様に底辺校から急成長した例として東大寺学園とよく比較される。現在では京都一の受験難易度と認知されている学校へと変わっている。
[編集] 歴代学校長
- 木村澄覚(教王護国寺長者)
- 森諦円(真言宗御室派総本山仁和寺門跡)
- 三浦俊良(東寺真言宗別格本山宝菩提院住職)
- 生姜塚慶悟(真宗大谷派僧籍)
- 田中純應(真言宗御室派宗務総長)
- 後藤善猛(真言宗大覚寺派大本山大覚寺教学研究室審議委員、徳島県立城南高校元校長)
- 柴垣弘巌(高野山真言宗延福寺住職)
[編集] 年表
- 1881年(明治14年) - 総黌創立
- 1902年(明治35年) - 私立古義真言宗聯合高等中学校に改称
- 1917年(大正6年) - 真言宗京都大学(後の種智院大学)・真言宗京都中学に分離改称
- 1926年(大正15年) - 真言宗京都中学は東寺中学校に改称
- 1948年(昭和23年) - 東寺高等学校に改称
- 1962年(昭和37年)6月 - 洛南高等学校に改称
- 1975年(昭和40年)4月 - 自動車コース、特別進学コース創設
- 1978年(昭和53年)4月 - 準特別進学コース創設
- 1982年(昭和57年)4月 - コース呼称変更:普通科→I類、普通科(自動車コース)→II類、普通科(特別進学コース・準特別進学コース)→III類(特別進学コース→III類A、準特別進学コース→III類B)
- 1985年(昭和60年)4月 - 洛南高等学校附属中学校開校(2クラス)
- 1993年(平成5年)4月 - II類(自動車コース)募集停止
- 1996年(平成8年)4月 - 洛南高等学校附属中学校2クラス増設
- 2001年(平成13年)4月 - 体育着(夏)がランニングシャツから半袖シャツへの移行が始ま
- 2002年(平成14年)4月 - 洛南高等学校附属中学校5クラスに(1クラス増設)
- 2003年(平成15年)4月 - 皮膚の弱い生徒に配慮し詰襟学生服が廃止され、ブレザーの制服(ネクタイは学年ごとに色が違う)への移行が始まる
- 2005年(平成17年)4月 - 制服がブレザーに完全移行
- 2006年(平成18年)4月 - 共学化
[編集] 実績
[編集] 大学合格実績
1991年から2008年まで、京都大学合格者数は18年連続全国第1位である。
[編集] その他実績
バスケットボール部はインターハイでここ30年以上京都代表に選出され続け、日本の高校ではトップクラスの1校となっている(ウィンターカップで2年連続、全国制覇)。体操部も大阪の清風高校と実績を二分する。また、国際物理オリンピックの京都初の代表もここの出身である。
- ^ 現在の京都府立鳥羽高等学校の前身が第二次大戦後の学制改革時の学校再編時まで京都府立洛南高等学校(旧:府立京都二中)であったが両者の間には全く関係はない
[編集] アクセス
[編集] 著名な卒業生
[編集] 政治・行政
- 山井和則 - 衆議院議員(民主党・京都6区)
- 尾形賢 - 京都府議会議員(自由民主党・京田辺市、綴喜郡)
- 富喜久夫 - 京都市議会議員(自由民主党・山科区)
- 吉井章 - 京都市議会議員(自由民主党・山科区)
- 巌博 - 八幡市議会議員(日本共産党)
- 嶋野浩一朗 - 摂津市議会議員(無所属・改革クラブ)
- 西田剛 - 草津市議会議員(無所属・新政会)
[編集] 宗教
[編集] 芸術
[編集] 芸能
- 森脇健児 - タレント
- 佐々木蔵之介 - 俳優
- 菊本和昭 - トランペット奏者、京都市交響楽団所属、日本音楽コンクール第1位
- 鏑木蓮 - 作家(第52回江戸川乱歩賞、第一回立教・池袋ふくろう文芸賞受賞)
- 長瀬弘樹 - 作詞/作曲家、アレンジャー。中島美嘉「見えない星」、ANNA inspi'NANA「黒い涙」、島谷ひとみ「深紅」、KinKi Kids「ノー・チューンド」、NEWS「code」などを手がける。
[編集] スポーツ
[編集] バスケットボール
- 福島雅人 - 京都産業大学、富山グラウジーズコーチ
- 富永啓之 - 日本大学、三菱電機引退
- 岡村憲司 - 日本大学、千葉ピアスアローバジャーズ所属
- 永山誠 - 日本大学、パナソニックトライアンズ所属
- 辻内伸也 - 慶應義塾大学、栃木ブレックス、退団
- 小川伸也 - 法政大学、滋賀レイクスターズ所属
- 竹内公輔 - 慶應義塾大学、アイシンシーホース所属
- 竹内譲次 - 東海大学、日立サンロッカーズ所属
[編集] 体操
- 冨田洋之 - 順天堂大学、セントラルスポーツ所属(2004年アテネオリンピック男子団体体操金メダリスト 2006年 体操世界選手権銀メダリスト)
- 中野大輔 - 九州共立大学、福岡教育大学大学院(2004年アテネオリンピック男子団体体操金メダリスト)
[編集] 陸上
- 高岡寿成 - 龍谷大学、カネボウ所属、マラソン選手 2004年度東京国際マラソン第一位
- 幸田高明 - 明治大学競走部
- 山口有希 - 東海大学、大阪ガス所属、陸上競技(400メートル日本ジュニア記録保持者・アテネオリンピック代表)
- 難波祐樹 - 順天堂大学、JALグランドサービス所属
- 松岡佑起 - 順天堂大学、大塚製薬所属
[編集] サッカー
- 草木克洋 - 元Jリーグガンバ大阪、関西国際大学監督
- 久保田陽 - 元Jリーグガンバ大阪、ノートルダムVIRTUS代表
- 西島健介 - 元Jリーグガンバ大阪、MIOびわこ草津JRユースチームコーチ