東洋英和女学院中学部・高等部
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東洋英和女学院中学部・高等部 | |
国公私立の別 | 私立学校 |
設置者 | 学校法人東洋英和女学院 |
理事長・院長 | 池田守男 |
標語 | 「敬神奉仕」 |
共学・別学 | 男女別学(女子校) |
課程 | 全日制の課程 |
所在地・連絡先 | |
所在地 | 〒106-8507 |
東京都港区六本木5-14-40 北緯35度39分33.1秒東経139度44分6.7秒 |
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電話番号 | 03-3583-0696 |
FAX番号 | 03-3587-0597 |
外部リンク | 東洋英和女学院中学部・高等部 |
東洋英和女学院中学部・高等部(とうようえいわじょがくいんちゅうがくぶ・こうとうぶ)は、東京都港区にある中高一貫のキリスト教プロテスタント系の私立女子校である。高校からの募集はしていない。
目次 |
[編集] 概要
カナダ・メソジスト教会(現在のカナダ合同教会)婦人伝道会社から派遣された宣教師 ミス・カートメルにより1884年(明治17年)、麻布鳥居坂に開設された。進学校として知られ、中学部入学志願者は2005年度から年々増加傾向にある。
[編集] 沿革
- 1884年(明治17年) 「東洋英和女学校」として設立。
- 1888年(明治21年)幼稚科(小学部の前身)設置。
- 1905年(明治38年)短大保育科前身を開設。
- 1914年(大正3年)「東洋英和女学校付属幼稚園」設立。
- 1919年(大正8年)「東洋英和女学校付属保姆養成所」開設。
- 1927年(昭和2年)校章、制服を制定。
- 1928年(昭和3年) 標語「敬神奉仕」及び校旗を制定。
- 1933年(昭和8年) ヴォーリズ設計による新校舎竣工。
- 1934年(昭和9年) 財団法人東洋英和女学校の設立認可。校歌制定。
- 1946年(昭和21年)戦時中使用の名称「東洋永和」を「東洋英和」 に複す。
- 1947年(昭和22年)東洋英和女学院中学部・高等部と名称変更。
- 1950年(昭和25年)保育専攻部を改組し、短期大学保育科を開設。
- 1954年(昭和29年)短期大学に英文科を増設。
- 1959年(昭和34年)校外施設、軽井沢追分寮完成。
- 1970年(昭和45年)校外施設、野尻キャンプサイト完成。
- 1973年(昭和48年)短期大学付属「かえで幼稚園」を開設。
- 1986年(昭和61年)短期大学を横浜校地に移転。国際教養科を増設。
- 1989年(平成元年)大学を横浜校地に開設。人文学部を設置。教養科を増設。
- 1993年(平成5年) 夜間大学院を六本木校地に開設。
- 1995年(平成7年) 大学を改組し、人間科学部と社会科学部の2学部とする。
- 1996年(平成8年) 中高部新校舎竣工。
- 1997年(平成9年) 大学人間科学部に人間福祉学科を増設。生涯学習センターを開設。
- 1998年(平成10年)短期大学部を廃止。
[編集] 教育方針
「敬神奉仕」の標語を基にしたキリスト教教育を行っている。
「敬神」とは 神から愛されている、かけがいのない自分に気づき、神を愛し、敬う事であり
「奉仕」とは 神から愛されている隣人(他者)を愛し、隣人に仕えることである。
- 聖句
「心を尽くし、精神を尽くし、思いを尽くし、力を尽くして、あなたの神である主を愛しなさい。」(マルコによる福音書 第12章30節)
「隣人を自分のように愛しなさい」(マルコによる福音書 第12章31節)
[編集] 校歌
「東洋英和女学院校歌」1934年制定 北原白秋作詞 山田耕筰作曲
風にそよぐ うつくしきもの
楓よ楓の園 仰げよこの蒼空
雲よりも遥けき時
楓よ楓の鳥居坂 我が学び舎
椎よ樫よ共に 日かげ織るこの窓 東洋英和 東洋英和
神を思ふ 清らけきもの
楓よ楓の園 幸あれこの敬信(うやまい)
露満ちてしづけき朝
楓よ光と新たなる我が学び舎
椎よ樫よ共に 日かげ織るこの壁 東洋英和 東洋英和
人につかふ 虔(つつ)ましきもの
楓よ楓の園 にほへよこの良き土
玉よりも響かふ愛
楓よ東の道(ことば)ある我が学び舎
椎よ樫よ共に 日かげ織るこの庭 東洋英和 東洋英和
[編集] 学校生活
中高部での6年間は、伝統ある女子教育と聖書に基づくキリスト教教育の環境の中で、定評の高い英語教育をはじめ、習熟度別授業等が行われている。又、学校行事、クラブ活動や野外教育、音楽活動も盛んである。
<年間行事>(自由参加を含む)
- 4月 入学式、歓迎礼拝
- 5月 高3修養会、高2修学旅行、中1オリエンテーション
- 6月 花の日礼拝 中学部合唱コンクール
- 7月 球技会、野尻キャンプ、カナダ語学研修
- 8月 野尻キャンプ、夏期修養会
- 10月 体育祭、楓祭
- 11月 創立記念式典 球技会
- 12月 クリスマス礼拝 音楽会
- 3月 卒業式 社会科学習旅行(京都、奈良) 聖書科学習旅行(沖縄)アメリカ短期留学
<課外活動>(自由参加を含む)
- ディアコニア:ギリシア語の「奉仕」という意味。ボランティア体験学習活動。
- YWCA:キリスト教精神に基づくボランティア活動。
- 音楽:ピアノ科(1885年設置以来の歴史を持つ)、パイプオルガン科、器楽科
- その他:油絵、茶道、華道
- 野尻キャンプ:学年を超えた仲間と共に、自然の中で責任感、創意工夫、奉仕、忍耐を養い、友情を育む校外学習。
<音楽活動>
パイプオルガンの奏楽で始まる礼拝で賛美歌を歌い、キリスト教教育を通して、歌や音楽に触れる機会が多い。クリスマスには「ハレルヤ」(ヘンデル作曲)等、卒業式には「信仰・希望・愛」(ロッシーニ作曲)を歌うのが長い伝統となっている。又、合唱、ハンドベルの保護者同好会も活動している。
[編集] クラブ活動
クラブ活動には全員参加が義務づけられている。楓祭(文化祭)に積極的に参加する生徒も多い。
[編集] クラブ一覧
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[編集] 制服
- ※ 中高共通。1927年の制定以来、多くの生徒、卒業生、学校関係者に愛され、誇りに思われている。
[編集] 出身者
[編集] 医学
[編集] 政治・社会
- 斎藤春子 斎藤實総理大臣(2・26事件当時内大臣)夫人
- 三枝佐枝子 社会評論家、中央公論社元編集局長、元商品科学研究所所長
- 川崎経子 「いのちの家」主宰
- 安田節子 「食政策センタービジョン」主宰
- 吉田ルイ子 フォトジャーナリスト
- 横矢真理 「子どもの危険回避研究所」主宰
[編集] マスコミ
[編集] 実業
[編集] 学問・教育
- 大江スミ 東京家政学院大学創立者
- 戸板関子 戸板女子短期大学創立者
- 光明照子 元東京女子大学短期大学部学長、東洋英和女学院元院長
- 中里昭子 清泉女学院元校長
- 石井摩耶子 日本YWCA会長、恵泉女学園大学元学長
- 鳥飼玖美子 立教大学教授、日本通訳学会会長
- 美馬のゆり 日本科学未来館元副館長、公立はこだて未来大学教授
[編集] 文学
- 片山廣子(松村みね子)歌人、翻訳家
- 柳原白蓮 歌人
- 村岡花子 翻訳家(『赤毛のアン』『王子と乞食』他)、児童文学者、ラジオ番組の「ラジオのおばさん」としても活躍。
- 遠藤順子 遠藤周作夫人
- 東久邇文子 (北三季)絵本作家
- 阿川佐和子 エッセイスト、タレント
- 猪俣美江子 翻訳家
- 赤坂桃子 ドイツ文学翻訳家 (『人生があなたを待っている-〈夜と霧〉を越えて』他)
- 神津カンナ エッセイスト
[編集] 音楽・美術
- ヒジ・小池 声楽家
- 属澄江 ピアニスト、国立音楽大学元名誉教授
- 世良臣絵 画家、世良美術館開設
- 井上二葉 ピアニスト、エリザベト音楽大学名誉教授
- 長野羊奈子 声楽家、桐朋学園大学名誉教授
- 今井信子 ビオラ奏者、ジュネーヴ国立音楽院、アムステルダム音楽院教授
- 矢吹惠子 北欧絵織物研究所フースフリーデン主宰
- 松岡裕子 画家、アジア・キリスト教美術協会前会長
- 指原いく子 画家
- 今井奈緒子 オルガニスト、東北学院大学教授
- 福島光加 草月流師範会理事
- 近藤聡乃 イラストレーター
[編集] 服飾・美容
- 菅原明美・令子・由美子 カラーコーディネーター
- 与儀みどり ホテルオークラ与儀美容室代表
- ジェニー牛山 ハリウッド美容学校校長
- 芦田多恵 ファッションデザイナー
[編集] 芸能・スポーツ
- 長岡輝子 女優
- 桜町公子 女優(宝塚歌劇団雪組娘役元トップスター)
- 高峰三枝子 女優
- 賀原夏子 女優 劇団NLT創設・元主宰
- 川田正子 童謡歌手、森の木児童合唱団設立
- 大間知靖子 演出家
- ケイコ マクナマラ ジャズボーカリスト
- 八木三枝子 馬場馬術北京オリンピック日本代表、全日本選手権10連覇
- 潘恵子 声優
- 中村光江 中村流家元
- 西川祐子 西川流 常任理事
- 日向薫 女優(宝塚歌劇団星組元トップスター)
- 神津はづき タレント
- 江口ともみ タレント
- 石原江里子 ジャズシンガー
- 石井あみ タレント
- 大和田美帆 女優
[編集] その他
[編集] 関連項目
- 東洋英和女学院大学
- 東洋英和女学院小学部
- 静岡英和女学院中学校・高等学校(姉妹校)
- 東京都高等学校一覧