日産・ムラーノ
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ムラーノ(MURANO)は日産自動車の生産するクロスオーバーSUV型自動車。
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[編集] 概要
日本市場においてはトヨタ・ハリアーを意識し、本格的クロカン車のサファリと、小型SUVのエクストレイルの中間に設定されたモデル。
北米市場では近年人気の高い高級ラグジュアリーSUVと位置づけられている。 元々は日本での販売予定はなかったとされるが、アメリカ合衆国での高い評価を受け、2004年9月より国内販売が開始された。 北米、日本のみならず、世界各地域においても販売されており、全ての地域において名称は「ムラーノ」に統一されている。
製造は福岡県京都郡苅田町の日産自動車九州工場で製造されている。
かつてのテラノの後継車種であるという見方もあるが、クロスカントリー色の濃いテラノの直接的な後継は、欧州・北米で多く展開されているパスファインダーやエクステラである。
[編集] メカニズム
ティアナなどと同じ、『日産・FF-Lプラットフォーム』を使用する。
エンジンはVQ35DE型V6 3500ccまたはQR25DE型直4 2500cc(2500ccは日本・シンガポール仕様のみ)。
トランスミッションは6速マニュアルモード付きCVT(3500cc)または4速AT(2500cc)になる。駆動方式はFFと3500ccのみ4WDがある。
ムラーノは灰皿とシガーライターが標準装備されておらずディーラーオプションとなっている(マーチなどと同様)。
[編集] 歴史
[編集] 初代 Z50型(2002年 - 2008年)
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- 2002年3月 - 第102回ニューヨーク国際オートショーに出品。
- 2002年11月 - 北米で販売開始。
- 2003年2月 - カナダ・トラック・オブ・ザ・イヤーを受賞。
- 2003年10月 - 第37回東京モーターショーに北米仕様(左ハンドル)を参考出品。
- 2004年9月2日 - 日本で発売。レッドステージ店で販売する。同月、パリサロンに欧州仕様を出展。
- 2004年10月29日 - ブルーステージ店での取り扱いを開始。
- 2005年1月 - 九州工場車両生産累計台数1000万台を記念した期間限定車「カベルネ」を設定。北米向けモデルにのみ採用しているカベルネ色の本革シートをはじめ、装備をした。生産計画台数100台、2005年3月までの期間限定販売。
- 2005年2月 - ヨーロッパで販売開始。
- 2005年6月 - 期間限定車「アルテ・カベルネ」を設定。生産計画台数100台、2005年9月までの期間限定販売。
- 2005年12月27日 - 一部改良。
- 2007年5月 - 特別仕様車「スタイリッシュシルバーレザー アンコール」を発売。2006年5月に発表した「スタイリッシュシルバーレザー」の復刻版。
- 2007年9月 - 期間限定車「アルテ・ビアネロッソ」を設定。生産計画台数100台、2008年3月までの期間限定販売。
- 2007年12月 - 特別仕様車「モードブラウンレザー アンコール」を発売。2006年12月に発表した「モードブラウンレザー」の復刻版。
[編集] 2代目(2008年 -)
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2007年ロサンゼルスモーターショーにて発表。2008年1月より米国で発売を開始している。
エクステリアは先代であるZ50型の特徴を活かしつつもモダンアートを感じさせるデザインとなっている。 大胆なデザインのグリルとヘッドランプ、力強いアーチを描くフェンダー形状と18インチないしは20インチホイールでアグレッシブな踏ん張り感を演出。 リヤには立体感あるリヤディフレクターと存在感を主張するLEDテールランプを採用。
インテリア」には新デザインのフロントシートとステアリング、インパネを採用。さらに、デュアルパネルムーンルーフを採用することによって開放感を演出している。
メカニズムについては4代目アルティマと同じDプラットフォームにVQ35DE(265PS/34.2kgm)とアダプティブシフトコントロールつきエクストロニックCVT(無段変速機)の採用によってスポーティでスムーズな走りを実現。
新型ショックアブソーバー、新型ツインオリフィス車速感応式パワーステアリングを採用することで、滑らかな乗り心地と応答性のよい走りも獲得している。
また、6:4分割の電動可倒式リヤシートやヒーター付きフロント/リヤシートなどの機能装備も採用している。
[編集] キャッチコピー
[編集] 初代
- 「Premium Sports X SUV」(前期型初期)
- 「そのスポーツカーは、SUVである。」(前期型中期)
- シフト_ワードは「SHIFT_design。ムラーノは、(クロスオーバーSUVの)デザインをシフトする。」
[編集] 車名の由来
イタリア・ヴェネツィアのムラーノ島より。同島はヴェネツィアン・ガラス職人たちが国外への技術漏洩防止の為あつめられた歴史があるムラーノガラスの名産地であり、この車が歴史と伝統によって培われた美しいガラス工芸品に似た芸術的で美しいシルエットを持っていることから連想された名前。
日本人の苗字に「村野」さんがいるが、まったく関係がないことが2004年にフジテレビ系の深夜枠で放送された日産・ムラーノ提供ドラマ「ハングリー」でも語られた。
[編集] 関連項目
- NISSAN MURANO CROSSOVER STYLE(Inter FMのラジオ番組)
- NISSAN MURANO TOKYO LABORATORY(J-WAVEのラジオ番組)
- 日産・ティアナ
- インフィニティ・FX
- いすゞ・ビークロス