愛媛県立松山東高等学校
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国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 | 愛媛県 |
設立年月日 | 1828年(藩校明教館) |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 | 全日制課程 通信制課程 |
単位制・学年制 | 学年制 |
設置学科 | 普通科 |
所在地 | 〒790-8521 |
愛媛県松山市持田町2-2-12 北緯33度50分32.4秒東経132度46分48.1秒 |
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電話番号 | 089-943-0187 |
FAX番号 | 089-934-5766 |
外部リンク | 全日制公式サイト |
愛媛県立松山東高等学校(えひめけんりつまつやまひがしこうとうがっこう)は、愛媛県松山市にある公立高等学校。
目次 |
[編集] 概要
- 旧制松山中学以来の伝統を持つ。2007年5月で創立128年を迎えた。
- 愛媛県尋常中学校時代に夏目漱石が第五高等学校へ赴任するまで1年間教鞭をとっており、この体験を下敷きにして小説『坊っちゃん』が書かれた。
- 現在、愛媛県下の高校としては、数々の受験時における難関大学への進学者数が毎年上位である。
[編集] 沿革
- 1828年(文政11年) - 松山藩藩主松平定通により藩校明教館を設立。
- 1872年(明治5年) - 学制公布。旧明教館に松山県学校を開設。
- 1873年(明治6年) - 英学舎と改称
- 1875年(明治8年) - 愛媛県に移管し、英学所と改称。
- 1876年(明治9年) - 愛媛県変則中学校と改称。
- 1877年(明治10年) - 愛媛県北予変則中学校と改称。
- 1878年(明治11年) - 愛媛県松山中学校と改称。
- 1884年(明治17年) - 愛媛県第一中学校と改称。
- 1887年(明治20年) - 愛媛県第一中学校を廃校。
- 1888年(明治21年) - (私立)伊予尋常中学校を開校。
- 1892年(明治25年) - (私立)伊予尋常中学校を廃校、愛媛県尋常中学校を開校。
- 1896年(明治29年) - 東予分校(現愛媛県立西条高等学校)・南予分校(現愛媛県立宇和島東高等学校)を開校。
- 1899年(明治32年) - 愛媛県立松山中学校と改称。東予分校が愛媛県西条中学校、南予分校が愛媛県宇和島中学校として独立。
- 1901年(明治34年) - 愛媛県立松山中学校と改称。
- 1916年(大正5年) - 現在地に移転。
- 1934年(昭和9年) - 火災により本館・講堂その他焼失。
- 1942年(昭和17年) - 火災により本館その他焼失。
- 1945年(昭和20年) - 戦災により明教館、プールを除く全建物焼失。
- 1948年(昭和23年) - 学制改革により愛媛県立松山第一高等学校となる。通信教育部を設置。
- 1949年(昭和24年) - 愛媛県立松山東高等学校と改称。愛媛県立松山商業高等学校と統合し商業科を設置。
- 1950年(昭和25年) - 通学区制、男女共学を実施。
- 1952年(昭和27年) - 愛媛県立松山商業高等学校が独立し商業科を廃止。
[編集] 設置学科
- 全日制
- 普通科
- 通信制
- 普通科
[編集] 主な施設
- 第一教棟(事務室、保健室、職員室、校長室、3年HR教室)
- 第二教棟(1・2年HR教室)
- 第三教棟(通信制スクーリング用教室、コンピューター室、視聴覚室)
- 特別教棟(美術室、化学講義・実験室、生物講義・実験室、物理講義・実験室、地学講義室、地歴公民講義室)
- 第三教棟は少人数授業や通信制課程の予備教室として使われている。
- 第二・第三教棟は、昼間に太陽が来る南側にのみ廊下を配し、かつ教室の廊下側の窓はすりガラスにすることによって、カーテンレスである。
- 第二教棟の屋上には、松山地方気象台の風向・風速計、日射・日照計が設置されている。これは、松山地方気象台の西側、県知事公舎跡地に高層マンションが建設され、正確なデータが測定できなくなる恐れが出てきたため2006年12月に移転したものである。
- 冷暖房
- 1994年夏に発生した未曾有の「松山大渇水」のとき、図書館の冷房は水冷式であることが災いして使えなかった。
- 2005年度より全教室にエアコンが設置された。このためエアコン使用料が徴収されている。
[編集] 本館新築工事
予算措置が順調に整えば2008年度に本館の新築工事が予定されている。 2008年度早々に本館の解体開始。夏休み期間に新本館の着工予定である。
- 新本館は既存の鉄筋コンクリート造4階建て延べ2,618m²の本館を解体して跡地に建設。計画規模は鉄筋コンクリート造3階建て延べ3,453m²で、3階の一部が体育館(592m²)になる。完成後には既存の西体育館を解体する予定。
[編集] 修学旅行
従来からの立山黒部アルペンルートに加え、北海道、関東、中国行きも設定されている。沖縄行きは2005年度より廃止となった。
[編集] 校歌
- 地名が一切入っていない、極めて独特のものである。
- 1953年、作詞を依頼された当時の洲之内徹は芥川賞の候補にもなった新進の小説家であったが、すでにできあがっていた曲に合わせて作詞をしたため苦労したようである。
なお、メロディーと歌詞は公式ページ内[1]で確認できる。
[編集] 野球部
硬式野球部の設立は愛媛県内で最古であり、1950年(昭和25年)に、夏の甲子園で優勝している。しかし、ベンチ入りメンバーの大半が商業科の生徒であったため、優勝回数の記録などは松山商業扱いにされることが多い(記念大会の歴代優勝校の校旗の入場行進時には本校の校旗も連なっている)。
ただし、戦前の松山中学時代の野球部は、愛媛県内では松山商業に次いで強かったとされている(甲子園大会にも2回出場している)[1]。 平成16年の春季四国地区高等学校野球県大会地区予選では優勝を果たした。
[編集] 「がんばっていきまっしょい」
敷村良子の小説「がんばっていきまっしょい」はこの高校が舞台となっている。1998年公開の映画はこの高校で、2005年7月5日より開始したテレビドラマでは松山北高校と本校で撮影された。ただし、映画では「伊予東高校」、ドラマでは「松山第一高校」となっている。(「伊予東高校」、「松山第一高校」は実際には存在しないが、1948年から49年にかけて、「松山第一高等学校」と名乗っていた時期もあった。)
- 石碑
校内(グラウンド東側)に石碑がある。石碑には「がんばっていきましょい」と書かれている。
[編集] 出身者
それぞれ、五十音順に記す。
[編集] 藩校(明教館)時代
[編集] 旧制中学(松山中学等)時代
- 秋山真之 海軍軍人(日露戦争時連合艦隊先任参謀、中退)
- 安倍能成 哲学者、教育者(旧制一高校長)、政治家(文部大臣)
- 石田波郷 俳人
- 伊丹万作 映画監督(伊丹十三の父)
- 伊藤大輔 映画監督
- 今井嘉幸 衆議院議員(社会大衆党顧問(1932-37))、弁護士 / 「普選の神様」
- 上原専禄 歴史学者
- 上松大輔 キックボクサー
- 大石慎三郎 日本史学者
- 大友柳太朗 俳優
- 小川正孝 化学者、教育者(東北帝国大学元総長)
- 片上伸 ロシア文学者
- 川島義之 陸軍軍人、政治家(二・二六事件時の陸軍大臣)
- 河東碧梧桐 俳人、随筆家
- 喜安健次郎 鉄道次官
- 桑山鉄男 逓信次官、貴族院議員
- 佐伯勇 近畿日本鉄道元社長
- 櫻井忠温 陸軍軍人、作家(実戦記録『肉弾』の著者)
- 塩崎潤 政治家(経済企画庁長官、総務庁長官)
- 勝田主計 大蔵官僚、政治家(大蔵大臣、文部大臣)
- 白川義則 陸軍軍人、政治家(陸軍大臣、中退)
- 関谷勝利 元衆議院議員(関谷勝嗣の父)
- 高橋龍太郎 実業家、政治家
- 高浜虚子 俳人・歌人(文化勲章受章)
- 津守豊治 (東芝元社長)
- 内藤鳴雪 俳人
- 中村草田男 俳人
- 早坂暁 小説家、脚本家
- 船田一雄 三菱商事会長(1936-)、三菱本社理事長(43-)
- 前谷重夫 食糧庁・水産庁長官、興亜火災社長
- 正岡子規 俳人、歌人(秋山真之と共に中退し共立学校へ入学)、野球殿堂特別表彰
- 松井茂 - 韓国政府内部次官兼警視総監(扱)、朝鮮統監府警務局長、内務省官僚(広島中学へ転校)
- 松根東洋城 俳人
- 水野廣徳 海軍軍人、軍事評論家(『此一戦』の著者、中退)
- 安井英二 大阪府知事(宇都宮中学を経て入学)
- 柳原極堂 俳人
- 山路一善 海軍軍人
- 山下芳太郎 実業家、外交官
- 山田穣 九州大学元総長
[編集] 新制高校(松山東高校等)時代
- 安部みちこ NHKアナウンサー
- 猪井操子 テレビ大阪アナウンサー(元NHK松山キャスター)
- 井関清 (株)ハウスメイトパートナーズ代表取締役会長
- 井関裕貴 秋田放送アナウンサー(元あいテレビアナウンサー)
- 伊丹十三 映画監督(京都府立山城高等学校より転入 のち松山南に転校)
- 大江健三郎 作家(ノーベル文学賞受賞)
- 荻山恭平(おぎやま きょうへい) NHKアナウンサー
- 忽那憲治(くつな けんじ)神戸大学経営学研究科教授
- 小池達子 現フリーアナウンサー、元テレビ愛媛アナウンサー
- 合田みゆき 元南海放送アナウンサー
- 権名津朗 元愛媛FCゼネラルマネージャー
- 佐伯りさ 南海放送アナウンサー
- 敷村良子 小説家、随筆家(小説『がんばっていきまっしょい』の作者)
- 首藤奈知子 NHKアナウンサー(2007年4月現在『NHKニュースおはよう日本』のメインキャスター)
- 武内陶子 NHKアナウンサー(元『NHKニュースおはよう日本』のメインキャスター)
- 露口茂 俳優(太陽にほえろ!の山村精一(山さん)役)
- 鶴木陽子 中京テレビ放送アナウンサー
- 豊島吉博 Jリーグエンタープライズ取締役副社長、Jリーグフォト取締役副社長
- 永井克典 NHKアナウンサー
- 永江孝子 南海放送アナウンサー
- 能田達規 漫画家
- 橋口裕子 南海放送アナウンサー
- 橋本利恵 テレビ愛媛アナウンサー
- 升田尚宏 TBSアナウンサー
- 柳瀬若菜 愛媛朝日テレビアナウンサー(元NHK松山キャスター、青森朝日放送アナウンサー)
- 山岡三子 テレビキャスター
- 山田修作 気象予報士(元南日本放送アナウンサー)
- らくさぶろう 噺家