小野寺義道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』
小野寺 義道（おのでら よしみち、1566年8月19日（永禄9年8月5日） － 1646年1月8日（正保2年11月22日））は、戦国時代から江戸時代前期における武将（大名）。小野寺景道(輝道？)の次男。
兄であり嫡男であった光道が戦死していたため、父から家督を譲られる。武勇には優れていたが猪突猛進型の猛将で知略に乏しく、1581年には、支配下にあった鮭延秀綱が離反。同じく影響下にあった由利十二頭の人質の一部が自害した事などから領内に一揆を招いたり、楯岡満茂の謀略によって家臣を誅殺するなど、次第にその勢力を減退させ、最上義光や戸沢盛安との戦いで雄勝郡・平鹿郡などの所領を失った。1590年には小田原征伐に参陣して豊臣秀吉に謁見して所領を安堵されたのも束の間、その後の太閤検地において幾つもの不手際を重ねたことを咎められ、所領の3分の1を没収された。1592年、文禄の役においては肥前国名護屋に参陣し、その功績から叙位・任官した。
1600年、関ヶ原の戦いでは最初は東軍に与したが、後に上杉景勝と通じて西軍に寝返ったため、戦後の1601年に徳川家康の命を受けて改易され、弟・康道とともに石見国津和野に追放された。そして1645年、同地で80歳で死去している。
武勇に優れていたが、政治感覚に疎い戦国武将であったと言われている。その一方で自分を幽閉していた津和野藩主坂崎直盛が謀叛の疑いで自害すると、秘かにその墓を建立したと言われている。
