太平洋奇跡の作戦 キスカ
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太平洋奇跡の作戦 キスカ | |
監督 | 丸山誠治 |
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製作 | 田中友幸 田実泰良 |
脚本 | 須崎勝彌 |
出演者 | 三船敏郎 山村聡 中丸忠雄 |
音楽 | 團伊玖磨 |
撮影 | 西垣六郎 富岡素敬 |
編集 | 藤井良平 |
配給 | 東宝 |
公開 | 1965年6月19日 1973年8月24日 |
上映時間 | 95分 |
製作国 | 日本 |
言語 | 日本語 |
allcinema | |
Variety Japan | |
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IMDb | |
『太平洋奇跡の作戦 キスカ』(たいへいようきせきのさくせん キスカ)は、日本海軍によって行われたキスカ島撤退作戦を題材にした日本の戦争映画である。1965年公開。
実際の第一水雷戦隊の指揮官は木村昌福であるが、三船敏郎演じる役名は大村正太郎となっている。また、第五艦隊司令長官などその他の登場人物の名もほぼ変更されている。 円谷英二による霧の中を進む艦隊のリアルかつ緊張感を漂わせる特撮や、團伊玖磨による劇中音楽の完成度の高さなどが特によく語られる作品である。それに加えて日本の戦争映画としては極めて珍しいハッピーエンドであることも相まってか、今なお映画ファンからの評価が高い作品である。 出演俳優は東宝男優総出演の趣であり豪華な顔ぶれとなっているが、女性がまったく出てこないことも特徴である。
目次 |
[編集] あらすじ
昭和18年(1943年)、アリューシャン列島のアッツ島守備隊が玉砕し、同列島のキスカ島も玉砕の危機に襲われた。大本営はキスカ島守備隊五千名の救出を決意する。北方担当の第五艦隊司令長官川島中将は、作戦実行部隊である第一水雷戦隊司令官に同期の大村少将を指名した。キスカ島守備隊5千余名の運命は、海軍兵学校を「ドンケツ」で出たという大村少将の手腕に託されることになる。
[編集] スタッフ
- 製作 - 田中友幸、田実泰良
- 監督 - 丸山誠治
- 脚本 - 須崎勝彌
- 原作 - 千早正隆
- 撮影 - 西垣六郎、富岡素敬
- 美術 - 北猛夫、渡辺明
- 編集 - 藤井良平
- 特撮監督 - 円谷英二
- 特技撮影 - 有川貞昌
- 音楽 - 團伊玖磨
[編集] 出演
[編集] エピソード
- キスカ湾内で、天野少佐の潜水艦が英軍機に空襲される稚拙なカットは、59年制作の「潜水艦イ―57降伏せず」の使い回し。当然アリューシャン列島に英軍機は配備されてなく、本作品唯一の画竜点睛を欠くシーンとなってしまった。
- 主役の大村司令官のモデルである木村少将は、大きなカイゼル髭を生やしていた事で有名であるが、本作中の大村は髭を生やしていない。その代わりか、作中に「司令官」のあだ名を持つカイゼル髭を生やした水兵が登場する。
- 史実では2回目の出撃の折に、第五艦隊司令長官・河瀬四郎中将が督戦のために軽巡洋艦多摩で同行していたが、本作では大村を信頼する描写を色濃くしている為、このエピソードは語られていない。