四三会
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四三会(しさんかい)は、文部科学省(旧文部省を含む)大臣官房会計課予算班の現役及び出身者で構成される親睦会である。森喜朗元総理大臣が文部大臣在職時にその存在を承知していたほどの省内では大きな位置を占めている親睦会である。なお、類似組織に「文施OB会」、「櫟の会」がある。
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[編集] エピソード
[編集] 国立大学における機器購入をめぐる不祥事件(大阪大学ワープロ汚職事件)
- 1984年6月19日 - 中曽根武大阪大学事務局長(1977年~1981年まで文部省(当時)大臣官房会計課予算班主査)が収賄容疑で逮捕
- 7月13日 - 鳥見野博文部省(当時)大臣官房会計課総括予算班主査が収賄容疑で逮捕
- 7月24日 - 田中潤佑文化庁会計課長(元文部省(当時)大臣官房企画官兼総括予算班主査)が収賄容疑で逮捕
- 大阪大学では、6月5日~9日で会計検査院実地検査が実施され、その後の6月20日に本件が発覚。第101回国会内閣委員会(1984年7月26日)で黒田良一説明員(会計検査院事務総局第二局審議官)は「文部省というようなお役所でこのような汚職があるとは思いもしませんでした」と答弁。
[編集] 名古屋大学新幹線回数券事件
- 名古屋大学附属図書館情報サービス課長(四三会メンバー)が、自分が教員らが出張に使う新幹線回数券を買う立場にあると偽り、2002年4月から11月にかけて旅行社から東京-名古屋間の新幹線回数券(総額6,640万円分)を入手。金券ショップで換金し、一部をギャンブルなどでできた借金の返済に充てていた事件。
- 2002年1月22日に、文部科学省はこの課長を国家公務員法(信用失墜行為の禁止)違反により懲戒免職処分にした。
- 2002年12月11日、名古屋地方裁判所で判決公判があり、この元課長に対して、岩井隆義裁判官は懲役2年6月(求刑同4年)を言い渡した。[1]
[編集] 一橋大学タクシー券不正使用事件
- 2005年4月 - 文部科学省研究振興局学術機関課庶務・研究設備係長から一橋大学学術・図書部研究支援課長として着任。科学研究費補助金の申請業務等を担当していた。文部科学省在職時には、大臣官房会計課第一予算班、第四予算班等にて勤務した経験を有していた。
- 2006年6月ごろ - 学内関係者から研究支援課長を名指しして、「タクシー券の不正使用を行っている」との投書が寄せられた。
- 2006年8月18日 - 一橋大学では、研究支援課長のタクシー券の利用について、調査会が設置されていたことが判明した。
- 2006年9月22日 - 一橋大学は、この研究支援課長(40歳・男性)を停職2カ月の懲戒処分にしたと発表した。
- 一橋大学では、残業で終電がなくなった場合にタクシー券の使用が認められていた。
- この研究支援課長は、2005年4月に着任して2006年5月まで、計122回にわたりタクシー券を不正に使用した。
- この研究支援課長の利用について、午前3時、4時などの時間帯に使っている不自然なものがあった。
- 多くが業務終了後に新宿や中野、荻窪などのファミリーレストランや喫茶店で1、2時間飲食し、横浜市都筑区の自宅に帰宅するために使われていた。
- 一橋大学は、電車で帰宅可能な時間帯にタクシー券を使った「私的使用」が87回(67万9470円相当)、タクシー券を使用する必要があると認められるが利用区間が不適切だった「不適切な使用」が35件(16万810円相当)あったと判断した。この研究支援課長は不正使用を認め、計84万280円を全額返還した。
- この研究支援課長は、「ストレス発散のためレストランなどに立ち寄っていた」と話しているとのことだった。
- 杉山武彦学長は「経費節減に取り組んでいるさなか、このような不祥事が発生したことは誠に遺憾だ。再発防止策を十分に講じていく」とコメントした。
[編集] 文部科学省大臣官房会計課
- 文部科学省組織令第16条により設置されている。
- 所掌事務は次のとおり。(同令第19条より)
- 文部科学省の所掌に係る経費及び収入の予算、決算及び会計並びに会計の監査に関すること。
- 文部科学省所管の国有財産の管理及び処分並びに物品の管理に関すること。
- 文部科学省の職員(文部科学省の所管する独立行政法人の職員を含む。)に貸与する宿舎に関すること。
- 文部科学省所管の建築物(本省の庁舎に限る。)の営繕に関すること。
- 庁内の管理に関すること。
- 財務分析評価企画官一人、予算企画調整官二人並びに政府調達専門官、国有財産調査官及び合同庁舎管理専門官それぞれ一人が置かれている。(文部科学省組織規則第7条)
- 班が設置されている。(文部科学省組織規則第8条)
- 総務班
- 財務企画班
- 総括予算班
- 第一予算班
- 第二予算班
- 第三予算班
- 監査班
- 経理班
- 管理班
- 用度班