北海道駒ヶ岳
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北海道駒ヶ岳 | |
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北海道駒ヶ岳 (2008年6月、大沼国定公園内より撮影) |
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標高 | 1,131 m |
位置 | 北緯42度03分48秒 東経140度40分38秒 |
所在地 | 北海道森町、鹿部町、七飯町 |
山系 | 独立峰 |
種類 | 成層火山 |
北海道駒ヶ岳(ほっかいどうこまがたけ)は、北海道森町、鹿部町、七飯町にまたがる活火山(成層火山)である。標高1,131m。渡島半島のランドマークとなっている。
蝦夷駒ヶ岳(えぞこまがたけ)、渡島駒ヶ岳(おしまこまがたけ)、あるいは単に駒ヶ岳とも呼ばれる。
地質は安山岩質であるが、軽石などの火山砕屑物を大量に噴出する特徴があり、山体の周辺に厚く堆積している。噴火活動自体は、4~5万年前から断続的に行われてきたと考えれられている。長年の活動の結果、山麓に堰止湖である大沼、小沼などの湖沼や湿地など豊かな自然環境が形成され、一帯が大沼国定公園に指定される。
一方、大噴火を起こした際には、周辺市町村の埋没、対岸への津波の発生など破局的な被害が想定されており、積極的な監視、防災施設の設置が進められている火山でもある。
目次 |
[編集] 噴火
- 1640年(寛永17年) 噴火にさきがけて大規模な山体崩壊が発生。大量の土砂は直下の噴火湾に流れ込み、大津波を発生させた。津波は、対岸の有珠湾湾岸へ押し寄せる。住民約700名が溺死。降灰による凶作は、寛永の大飢饉にも影響。
- 1694年、1856年、1929年 火砕流を伴う噴火。
- 1942年 噴火により、山頂の火口原に割れ目ができる。
- 1998年 小規模な爆発
[編集] 防災対策
脆弱な火山噴出物が降雨毎に流出することから、山麓では砂防工事、治山工事が進められている。また、噴火に備えて監視カメラや観測機器の設置及び観測が進められている。
[編集] 伝説
駒ヶ岳には、アイヌとシャモ(和人)のかかわりを反映した伝説がある。
矢越岬の海神の怒りを鎮めるために、大館(松前)の相原季胤はアイヌの娘20-30人を海に沈め人身御供とした。アイヌは怒って蜂起、季胤は二人の娘を連れて大沼まで逃亡するも逃げ切れず、1513年7月3日ついに二人の娘は入水。季胤は馬と共に湖中の小島に上がり、そこで自害した。自害する際、季胤は愛馬に山上に逃げるよう言い聞かせ、これに従った馬は勢い良く山に上った。そのためこの山を駒ヶ岳と呼び、季胤が外した鞍を掛けた岩を鞍掛岩と呼ぶようになった。以来季胤の命日には駒ヶ岳から馬の鳴き声がするという。
[編集] 画像
八雲町南部から望む。手前は内浦湾(2005年撮影) |
森駅構内から望む |
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
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