前野隆司
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
前野隆司(まえの たかし、 1962年 - )は、現在 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授で、専門分野はロボティクス。同時にロボットと人間の心に関する著作も多く、心の哲学への関心が強い。ロボットに人間と同等の機能をもたせるようプログラミングする、といういわゆる人工知能の問題を追いかけている途上で、意識に関する仮説「受動意識仮説」を見出す。これをより詳細な理論へと昇華すべく現在も鋭意研究を続けている。出身は山口県。
[編集] 略歴
1962年 山口県で誕生
1974年 鳥取市立稲葉山小学校卒業
1974年 鳥取大学附属中学校入学
1977年 4月 広島市立庚午中学校に転入
1977年 広島市立庚午中学校卒業
1980年 私立修道高等学校卒業
1984年 東京工業大学工学部機械工学科卒業
1986年 東京工業大学理工学研究科機械工学専攻修士課程修了
1986年 キヤノン株式会社入社 生産技術研究所勤務
1990年 7月 カリフォルニア大学バークレー校機械工学科訪問研究員(1992年6月まで)
1993年 12月 博士(工学)学位取得(東京工業大学)
1995年 慶應義塾大学理工学部機械工学科専任講師
1999年 慶應義塾大学理工学部機械工学科助教授
2001年 ハーヴァード大学応用科学・工学部門訪問教授(2001年9月まで)
2006年 慶應義塾大学理工学部機械工学科教授
2008年 慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科教授,現在に至る
[編集] 外部リンク
- 前野 隆司 - 慶應義塾大学の前野研究室にある個人のページ。略歴や執筆した論文のリストなどが見られる。
- ヒトとロボットの心の研究 - 前野自身による受動意識仮説の解説。シンプルでわかりやすい。
[編集] 著作
- 2004年 『脳はなぜ「心」を作ったのか―「私」の謎を解く受動意識仮説』 筑摩書房 ISBN 4-48-084265-9
|
|
---|---|
概念 | 心 - 意識 (現象的意識 - クオリア) - 心身問題 - 説明のギャップ - 意識のハード・プロブレム - 付随性 - 因果的閉包性 - 自由意志 - 汎心論 - カルテジアン劇場 - 認知的閉鎖 |
一元論 | 物理主義(唯物論 - 行動主義 - 機能主義 - 計算主義) - 唯心論 |
二元論 | 存在論(実体二元論 - 性質二元論 - 記述二元論) - 因果関係(相互作用説 - 随伴現象説 - 並行説) |
思考実験 | チューリング・テスト - 中国語の部屋 - 哲学的ゾンビ - マリーの部屋 - - 水槽の脳 - スワンプマン |
人物(日本国外) | デイヴィッド・チャーマーズ - ジョン・サール - ダニエル・デネット - ポール・チャーチランド - パトリシア・チャーチランド - コリン・マッギン - フランシス・クリック&クリストフ・コッホ -ジェラルド・イーデルマン&ジュリオ・トノーニ |
人物(日本) | 信原幸弘 - 金杉武司 - 柴田正良 - 河野哲也 - 西脇与作 / 前野隆司 - 茂木健一郎 - 郡司ペギオ幸夫 |
関連項目 | 理論物理学 - 脳 - 神経科学 - 認知科学 - 心理学 - 進化心理学 - 現象学 - 言語哲学 - 科学哲学 |