三行決定
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三行決定(さんぎょうけってい、みくだりけってい)とは、最高裁判所が毎年大量に出す例文棄却決定のこと。調書の形で出る場合と決定書の形で出る場合の2種類がある。
かつての三行判決同様、上告に必要な要件は法律上限定されているにも関わらず、最高裁判所が終審裁判所としての地位を有するために、下級審にて敗訴した当事者が徹底して争う場合には最高裁判所への上告ないしは上告受理の申立てがなされがちであることに由来する。
なお、元最高裁判事の伊藤正己(学識経験者出身)によると、最高裁の判決・決定の9割以上が三行判決(三行決定)ということである。
[編集] 三行決定の例
決定
当事者の表示 別紙当事者目録記載のとおり
上記当事者間の東京高等裁判所平成yy年(ネ)第nn号損害賠償事件について,同裁判所が平成yy年m月dd日に言渡した判決に対し、上告人兼申立人から上告及び上告受理の申立てがあった。よって,当裁判所は次のとおり決定する。
主文
本件上告を棄却する。
本件を上告審として受理しない。
上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。
理由
1 上告について
民事事件について最高裁判所に上告が許されるのは,民訴法312条1項及び2項所定の事由に該当する場合に限られるところ,本件上告理由は違憲又は理由不備をいうが,実質は単なる法令違反をいうものに過ぎず,明らかに上記各項に規定する事由に該当しない。
2 上告受理申立について
本件申立ての理由によれば、本件は、民訴法318条1項の事件に当たらない。
よって,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり決定する。
平成yy年mm月dd日
最高裁判所第n(1~3)小法廷
裁判長裁判官 以下5名