マクロス ダイナマイト7
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『マクロス ダイナマイト7』(まくろす だいなまいとせぶん)は1997年から1998年にかけて発売されたOVA。SFアニメ『マクロス7』テレビシリーズの後日談にあたる作品。全4巻(各30分)。
目次 |
[編集] 概要
テレビシリーズの人気をうけて2年後に制作されたオリジナルストーリー。ロードムービー調の展開で、メルヴィルの小説『白鯨』を思わせるテーマが描かれる。テレビのない辺境惑星という舞台設定で、架空のラジオ番組をBGMとして使う演出が特徴。主なスタッフ、キャストはテレビシリーズと共通で、作画監督新羽こういちろうが桂憲一郎に代わりキャラクターデザインを担当した。
2007年11月24日より毎日放送「アニメシャワー」枠にて放映される。
注意:以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。
[編集] ストーリー
プロトデビルン戦から1年後も、航海を続けるマクロス7。Fire Bomberは銀河系に轟くメジャーロックバンドとなったが、ボーカルの熱気バサラは人気に辟易し、メンバーに黙って気の向くまま一人旅に出かける。訪れた先の辺境の惑星ゾラには、「銀河クジラ」と呼ばれる謎の生命体を巡る人々の生き様があった。バサラは歌で銀河クジラと接触しようと意気込み、バルキリーを借りて宇宙へと飛び出してゆく。
[編集] 主要スタッフ
- 企画 : 大西良昌
- 原作・シリーズ構成・メカニックデザイン : 河森正治
- 監督 : アミノテツロー
- 脚本 : 富田祐弘
- キャラクター原案 : 美樹本晴彦
- キャラクターデザイン : 新羽こういちろう
- プロダクションデザイン : 宮武一貴
- 作画監督 : 新羽こういちろう
- メカ作監 : 伊藤浩二
- 美術 : 坂本信人(bic Studio)
- 撮影 : 白井久男
- 編集 : 田熊純
- 音響監督 : 本田保則
- 音響効果:蔭山満(フィズサウンドクリエイション)
- OP/ED制作 : GONZO
- 企画協力 : スタジオぬえ
- 制作 : 葦プロダクション
- 製作 : ビックウエスト・バンダイビジュアル・毎日放送・小学館
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ
- 「DYNAMITE EXPLOSION」 作詞 : 古屋敏之 作曲 : 福山芳樹 編曲 : ON-DO 歌 : Fire Bomber
- エンディングテーマ
- 「PARADE」 作詞 : K.INOJO 作曲 : 川野義樹 編曲 : ON-DO 歌 : Fire Bomber
- 挿入歌
[編集] 主要キャスト
- 熱気バサラ (声 - 林延年、歌 - 福山芳樹)
- ミレーヌ・ジーナス (声 - 櫻井智、歌 - チエ・カジウラ)
- ガムリン木崎 (子安武人)
- レイ・ラブロック (菅原正志)
- ビヒーダ・フィーズ (高乃麗※本作では声なし)
詳細についてはマクロス7の登場人物一覧を、本作オリジナルの登場人物については同項目「『マクロス ダイナマイト7』の登場人物」の節を参照。
[編集] 登場メカニック
- VT-1Cバルキリー (複座練習型バルキリーVT-1が民間に払い下げられたもの)
- VF-5000Gスターミラージュ (惑星ゾラパトロール隊の主力機、複座練習型VF-5000T-Gも登場する)
- VA-3C改インベーダー (密漁団の主力機)
- VF-11Cサンダーボルト
- VF-17D、-17Sナイトメア
- VF-22SシュトゥルムフォーゲルII
- VF-19Pエクスカリバー
[編集] リリースデータ
- Volume.1 『漂流 ~WONDER~』 1997年12月18日
- Volume.2 『墓場 ~CEMETERY~』 1998年2月25日
- Volume.3 『孤独 ~LONESOME~』 1998年5月25日
- Volume.4 『銀河クジラの歌う星 ~ZOLA~』 1998年7月25日
[編集] 関連作品
[編集] マクロス ダイナマイト7 ミレーヌビート
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『マクロス ダイナマイト7 ミレーヌビート』(マクロス ダイナマイトセブン ミレーヌビート)は、高山瑞穂の漫画作品。1997年から1998年まで『月刊少年エース増刊 エースダッシュ』誌上で連載された。全5話。単行本は角川書店より全1巻(ISBN 4-04-713231-4 1998年8月7日初版発行)が発売されている。
[編集] 概要
『マクロス ダイナマイト7』のサイドストーリー。アニメ版のヒロイン、ミレーヌ・ジーナスを主人公に据え、彼女のソロデビューを通じた葛藤と成長を描く。テレビ版同様マクロス7船団を舞台としており、テレビ版を最終話まで見ていればOVA版を見ていなくても理解することのできる内容となっている。
ストーリーはOVA版で描かれた一部のシーンとリンクする形で進められるが、終盤のシーンは大筋こそ変わらないものの独自のアレンジが加えられており、OVA版と完全にはリンクしていない。
[編集] ストーリー
プロトデビルンとの戦いを終えて1年後の西暦2047年。銀河の中心へと向かい旅を続ける移民船団マクロス7では、復興を祝う「マクロス7復興祭」が盛大に執り行われていた。16歳となったFIRE BOMBERのミレーヌ・ジーナスは、復興祭パーティの席でテレビプロデューサーのサザピーに、自分がメインボーカルである熱気バサラと比べて、まったく脚光を浴びていないことを指摘される。当初は一顧だにしなかったミレーヌだが、後に街中でのファンの反応がサザピーの指摘通りであることに愕然とする。ミレーヌはバサラと向き合うためサザピーの誘いを受け、一度限りという約束でアイドルグループ「ジャミング・エンジェルス」とユニットを組んで出演する。ところが、その日を境に事態はミレーヌの思わぬ方向へと進んでゆくことになる。
[編集] メカニック
登場するのはVF-11MAXL改 サンダーボルト(ミレーヌバルキリー)、VF-17T改 ナイトメア(ストームバルキリー)、VF-11D改 サンダーボルト(ジャミング・エンジェルス専用機)、VF-11C サンダーボルト、VF-22S シュトゥルムフォーゲルII(ガムリン機およびミリア機)。VF-11MAXL改のカナード翼部分に「Fire Bomber」のロゴが入っているなど、若干の変更が見られる。
[編集] 用語
- ジャミング・エンジェルス
- サザピーが自身の関与するプロジェクトE(後述)のために結成したアイドルグループ。メンバーは統合軍の民間協力部隊「ジャミングバーズ」の女性隊員「ジャミングガールズ」の3人。
- プラズマシンクロシステム
- Dr.千葉がサウンドエナジー応用技術の開発中に偶然発見した副産物的な技術で、サウンドブースターから放射されたサウンドビームをオーロラのように空間に投影するシステム。マクロス7復興祭の最後を飾る銀河花火大会の「花火」として使用され、観衆を楽しませる。
- プロジェクトE
- 統合軍のバートン大佐が中心となって推進する極秘計画。1年前のバロータ戦役において採取したプロトデビルンの細胞サンプルを元に、プロトデビルンの器となったプロトカルチャーの生体兵器「エビル」を開発・量産化し、マクロス7に配備することが目的である(Eとはエビルの頭文字)。そのためには大量の生体エネルギー「スピリチア」の採取が必要となるため、統合軍訓練艦ビギンヒルに設置された「スピリチアアブソーブドアクチュエーター(SPIRITUA ABSORBED ACTUATER)」を用いて、FIRE BOMBERのライブで歌を聴きスピリチアを回復した観衆から密かにスピリチアを抜き取り、エビルを培養していた。
[編集] 小説版
- 飯野文彦 『マクロス ダイナマイト7』上下巻 1999~2000年 角川書店
[編集] ドラマCD
- 『RADIO FIRE!! ZZNKQB/ZORA』 ビクターエンタテインメント 1998年
- OVA作中でBGMとして使用された架空のラジオ番組「ゾミオとゾリエット」を収録。
[編集] 外部リンク
毎日放送 アニメシャワー第2部 | ||
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マクロス ダイナマイト7
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テレビアニメ | 超時空要塞マクロス - マクロス7 - マクロスF |
OVA | Flash Back 2012 - マクロスII - マクロスプラス - マクロス ダイナマイト7 - マクロス ゼロ |
アニメ映画 | 愛・おぼえていますか - マクロスプラス MOVIE EDITION - マクロス7 銀河がオレを呼んでいる! |
ゲーム | VF-X2 - トゥルーラブソング - M3 |
漫画 | マクロス7 トラッシュ - マクロス ダイナマイト7 ミレーヌビート |
ラジオドラマ | マクロス・ジェネレーション |
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