マエディ・ビスナ
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マエディ・ビスナ(英:maedi-visna)とはレトロウイルス科レンチウイルス属のマエディ・ビスナウイルス感染を原因とする羊や山羊の感染症。家畜伝染病予防法において届出伝染病に指定されている。羊のスローウイルス感染症である。感染動物の乳汁を介して感染が成立するが、呼吸器感染および胎内感染の可能性もある。約2年の潜伏期の後、元気消失、呼吸困難を示す。脳脊髄炎発症例では徐々に進行し、四肢の麻痺、歩行困難を示し、衰弱死する。血清診断として寒天ゲル内沈降反応が用いられる。ワクチンは実用化されておらず、治療法も存在しない。
[編集] 関連項目
- 家畜伝染病予防法
- スローウイルス感染症
[編集] 参考文献
- 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版 1991年 ISBN 4885006104
- 清水悠紀臣ほか 『動物の感染症』 近代出版 2002年 ISBN 4874020747