ディスプレイ (コンピュータ)
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ディスプレイ(display) はモニタ (monitor) ともいい、コンピュータなどの機器から出力される静止画または動画の映像信号を表示する機器である。
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[編集] 概説
コンピュータの出力機器の一つであり、画像を表示する方法には以下のようなものがある。
- ブラウン管(CRT)
- 液晶ディスプレイ(LCD)
- プラズマディスプレイ(PDP)
- ビデオプロジェクタ
- このうち、ビデオプロジェクタはブラウン管または液晶の表示をレンズで拡大表示するものが多いがDMDを使ったものもある。
デスクトップパソコン向けの単品のディスプレイ装置は、かつては、ほとんどがブラウン管を利用していたため、CRTとも呼ばれていたが、1990年代後半から液晶を用いた単品のディスプレイ装置が登場し、2008年現在では単品のディスプレイ装置の主流は液晶となっている。
ビデオ信号はビデオ表示回路(ビデオカードなど)で発生され、少なくとも一つ以上の表示規格を満たす。規格には画面サイズ(表示領域の大きさ、表示画素数では無いことに注意)、発色数、水平および垂直方向の走査周波数、信号インターフェースの電気的特性などがあり、これらのいくつかはは互いに関係しあう。
最近のCRT表示器は非常に柔軟性に富んでおり、おおむね640x480(通称VGA解像度)から1600x1200(UXGA)で32ビットカラーまでの範囲で、様々な表示周波数に対応が可能である。特殊な用途では、さらに情報量の多い2048×1536(QXGA)にも対応できるものもある。
技術畑の人たちには「ディスプレイ」のほうが「モニタ」よりも好まれることがある。これは「機械語レベルのデバッグ」や「スレッド同期機能」をあらわす「モニタ」と混同しやすいためである。コンピュータディスプレイは、他に「ビデオ表示端末」(VDT)とも呼ばれる。
単品のディスプレイ装置(ブラウン管・液晶とも)については、パーソナルコンピュータ(PC)本体とともに、「資源の有効な利用の促進に関する法律」の適用を受けることになり、メーカーによる回収・リサイクルが制度化された。詳しくはパーソナルコンピュータ#PCとリサイクルを参照のこと。
[編集] 歴史と入力インタフェース
初期のCRTを用いたVDTはグラフィクス表示機能を持たず、前身の電動機械との類似性から「ガラスのテレタイプ端末」などと呼ばれた。
モノクロ(モノクローム)・ディスプレイは、単色のON/OFFだけが表示でき、グレイスケール・ディスプレイは単色の階調を表現できる。CRT時代はモノクロディスプレイというと実際にはグレイスケールディスプレイであったが、初期のLCD (Liquid crystal display)/PDP (Plasma Display Panel)ディスプレイはカラー表示ができなかったため、単色のみで階調表示もできないものが珍しくなかった。色信号を付加する必要が無いため、画像信号の伝送には、通常のNTSC等のビデオ信号と、単一のRCA端子、または、BNCコネクタが使用されていた。また、ブラウン管では表示色は蛍光材で決まり、グリーン、アンバー(オレンジ)、白があった。
初期のカラーモニタのインタフェースにはデジタル式とアナログ式があった。デジタル式の場合、3原色のそれぞれをON/OFFできるだけであり、8色(黒・白・赤・緑・青・シアン・マゼンタ・黄)だけが表示できた。デジタル式でもRGBI(RGB-Intensity)方式では8色の各々の輝度を全輝度と半輝度とに制御することができ、合計16色(8色の明暗)が表示できた。初期のIBM PCのCGAカードのインターフェースはこの方式であり、今日のディスプレイ標準でも16色というとこの組み合わせが用いられる。デジタルモニタはTTLモニタと呼ばれることがあった。これはRGB各色を表すのにTTLレベルの電気的インターフェースを用いたことによる。9ピンのD-Subコネクタで接続される。
アナログモニタではRGB各色が連続的に表現されるため、原理的にはすべての色が表示可能であるが、コンピュータの表示回路が発生可能な色数に制約される。最新のディスプレイ装置では24/32ビットカラー表示(RGBそれぞれが8ビット、すなわち256階調の組み合わせで合計24ビット、4億色)に対応するものがある。この場合、余りの8ビットは、表示には関与しない。
国内規格としては、15ピンD-Sub、PC/ATにおいては、VGA端子が一般に用いられる。または、家庭用テレビ受像機と互換性のある21ピンコネクタが使用される。表示領域が広く、同期周波数が高い場合(いわゆる、高解像度)は、同期信号と色信号を別々のBNCコネクタで接続する場合もある。また、新しいデジタルインターフェースであるDVI規格においては32ビットフルカラー表示に対応した信号伝送が可能である。デジタルコンテンツ保護の規格HDCPを備えるものもある。
[編集] サブピクセルアンチエイリアス技術
LCD等、ディスプレイ技術によっては、原理的に色のレジストレーションずれ(RGB各色の輝点の中心が完全にはそろわないこと)がある。このため、色によって、輝点の中心が異なる事になる。2001年頃から、ソフトウェア設計者が鮮明なテキストイメージを表示するためにこのレジストレーションずれをうまく利用しはじめた。その例としてマイクロソフト社のClearTypeやアドビ社のCoolTypeがある。Mac OS XでもQuartzにより同等の機能が実装されている。
人間の目が、輝点の位置の認知については鋭敏だが、色については鈍感であることを利用し、文字表示についてのみ実際の画面解像度以上の解像度を擬似的に利用することが可能である。以前から、同様の技法として、ジャギーの周囲に、周辺色との混色を配置するアンチエイリアシングが存在したが、この手法を、1ピクセル以下の領域で行うのがクリアタイプである。ただし日本語文字フォントではこの機能は働かない場合がある。
ディスプレイの解像度が低すぎてイタリック表示ができない場合でも、文字を移動させればイタリック表示になりうる。見かけ上ピクセルの何分の一かの移動は、その分の時間軸を遅延させることにより実現できる。
[編集] キャプチャ
キャプチャとは、コンピュータからディスプレイに送られている信号を画像データとして記録する行為を云う。これを俗にスクリーンキャプチャと呼ぶ。キャプチャされた静止画はスクリーンショットと呼ぶ。以下に、主なオペレーティングシステムでのキャプチャ法を示す。
ただし、一部のソフトウェアが起動中の場合は、「コピー禁止」と言う画像が生成され、スクリーンショットが撮影できない場合もある。
- Microsoft Windows
- Macintosh
- [Command]キー + [shift]キー + [4(キーボード左上から)]キー + [caps lock(キーボード左下)]キーの4つのキーを同時に押す事で、「Macintosh HD」の中にディスプレイに映っている画像が保存される。
- Mac OS Xでは[Command]キー + [shift]キー +[3(キーボード左上から)]キーで画面全体、[3]キーのかわりに[4]キーを押すことによって選択部分の画像が保存される。
- X Window System
% xwd -root > file
によってファイルに保存できる。
[編集] 動画の静止画キャプチャ
通常の静止画キャプチャ操作では動画部分は取り込めないことがある。グラフィックスデバイスドライバのアクセラレーションがキャプチャインターフェイスを提供しないため、抜け落ちてベタ一色に取り込まれる。
この問題を解決するためにはオーバーレイを使用しないか、アクセラレーションを使わない再生を行なう必要がある。
[編集] Windows
Windows Media Playerでアクセラレーションを使わない再生を行なう場合は以下の操作を行う。ツール→オプション→パフォーマンス→ビデオのパフォーマンス→「ハードウェアアクセレータ」の値を「なし」にする。 もしくは、オーバーレイを使用しないビデオレンダラ(非オーバーレイVMRなど)を選択する。
[編集] X Window System(UNIX,FreeBSD,Linux,etc.)
Video OverlayデバイスをX11などにする。
MPlayerであれば"-vo x11"オプションを用いる。~/.mplayer/configに"zoom=yes"等の記述が無いとアスペクト設定ができないことに注意。
[編集] 動画の動画キャプチャ
詳細はキャプチャ (録画ソフト)を参照
一般的には録画ソフトによって行なわれる。
[編集] 関連記事
- ビデオ表示端末
- マルチモニター
- テレビ
- 光学
- レンズ
- 国際フラットパネル ディスプレイ展
- 焼き付き
- 応答時間
- リンギング
- The Society for Information Display(SID:世界最大のディスプレイ学会)