ダビッド・ベー
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ダビッド・ベー(David B.、本名:ピエール・フランソワ・ボシャール(Pierre-Francois BEAUCHARD)、1959年2月9日 - )は、フランスの漫画家。
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[編集] 経歴
パリの応用美術の学校で広告の勉強をした後、1985年より漫画を描き始め、「Okapi」、 「A suivre」、「Tintin Reporter」、「Chic」[1]など様々な雑誌にイラストレーションを寄稿。1986年、『le Timbre maudit』で漫画家としてデビューする。彼のくっきりした線を使ったモノクロームの画風は、Georges PichardやJacques Tardiなどから影響を受けている。1990年、独立系の出版社L'Associationをルイス・トロンダイムらとともに共同設立、この出版社はマルジャン・サトラピやジョアン・スファールの作品を出版し、スタイルやテーマの点でフランスの小出版の漫画に大きな影響を与えた[1]。彼の漫画作品はL'Associationが出版するアンソロジー雑誌「Lapin」に発表されている。1990年代の彼の作品の多くは自身の夢を扱ったものであり、これらの作品は作品集『le Cheval bleme』と『les Incidents de la nuit』に収められている。
1996年から2003年にかけて、彼はてんかんに罹った兄と弟との関わりを描いた自伝的作品『大発作(l'Ascension du Haut Mal)』を発表した。この作品は英語に翻訳された彼の最初の作品であり、近年のバンド・デシネを代表する作品の一つと考えられている。『大発作』はアングレーム国際漫画祭に繰り返しノミネートされており、2002年には第4巻が最優秀シナリオ賞を受賞、また第2巻と第6巻がベストコミックブック賞にノミネートされている。
1997年より彼はL'Association以外でも出版者として活動しており、ジョアン・スファール、Christophe Blain、 Emmanuel Guibertなどとのコラボレーションも行なっている。2005年、彼はアウトサイダーアートに与えられるIgnatz Awardsを受賞した。
[編集] 日本語訳
- 『大発作』 フレデリック・ボワレ監修、関澄かおる訳、2007年8月、明石書店、ISBN 4750325902
[編集] 参照
- David B. publications in (A SUIVRE) BDoubliees (フランス語)
脚注
[編集] 外部リンク
- David B. biography on Lambiek Comiclopedia