ソドム (ファイナルファイト)
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ソドム プロフィール
ソドム (Sodom) は、カプコンのアクションゲーム『ファイナルファイト』、および対戦型格闘ゲーム『ストリートファイターZERO』シリーズに登場する架空の人物。本項では、『ZERO』シリーズのソドムを基本として記述する。声は高木渉。
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[編集] キャラクターの設定
犯罪組織マッドギアの元幹部であり、そこで地下プロレスを主催していたプロモーター。自身も度々そのリングに上がり、無敗を誇っていた。日本の兜を被ってアメフトの防具を付けており、胸には「死」と「心」を合わせたような、間違った漢字が描かれている。
とにかく日本および日本文化が大好きで、日本通として絶対のプライドを持っているアメリカ人だが、微妙に日本文化を勘違いしているところもあり、思い込みが激しい。マッドギア崩壊後、自らのジャパニズムが間違っていることに気付き、それを見直すべく日本に渡って飛騨の禅寺で修行を積み、それまで武器として使用していた「カタナ」を「十手」に変え、「ジャパニーズ・マーシャルアーツ」なる格闘技と「ワビサビ・マインド」を習得したが、それでもなお勘違いは多い。その後は帰国して、真の理想である新生マッドギア(魔奴義亜)創立のために活動を開始する。顔が日本人的でないのを気にしているのか、素顔は見られたくないらしく、中平正彦の漫画『ストリートファイターZERO』では春麗にマスクを割られ戦意を喪失している。
また嫌いなものに「ガイ」とあるのは、日本文化に対する勘違いを彼に指摘されたため(ガイ「日本を何か誤解しているようでござるな」)であり、マッドギアを壊滅させられた事に対しての直接的な恨みではない。ソドムにとってこの指摘は相当な屈辱だったようである。
悪の組織の幹部であった身だが、基本的には「ブシドー・スピリッツ」に則った正々堂々とした戦いを信条としており、根っからの悪人ではない。実際『ファイナルファイト』の全6人のステージボスの中で、他の敵キャラクターと同時に襲ってこなかったのは彼のみである。
『ストリートファイターZERO3』のユーニ曰く戦闘力は非常に高いらしく、平時の状態でもかなりの戦闘能力を持つ。鎧や十手などを「武装解除」するとサガットをも凌ぐほど強くなるという。
事故により廃墟となったマンハッタンビルの49階に、自ら購入(中には盗んだ物もあるが)したジャパニーズグッズを大量に置くなど、勝手に利用している。また、歌舞伎役者を西洋風にしたような奇抜なデザインのペイントがされている大型トラックを所有している。因みにこのトラックは日本版と海外版でデザインが異なる。
『ストリートファイターZERO3』において、ロレントが行うはずだったシャドルー基地占拠作戦を聞き、基地をそのまま新生マッドギアのアジトにすることを思い付く。しかし同作品のエンディングでサイコドライブの力によりほとんど無敵状態となったベガに、「イッセ イチダイのBIGショウブ」である「カミカゼアタック」を敢行し、大型トラックを激突させてサイコドライブを破壊、そのまま基地の崩壊に巻き込まれ生死不明となった。これを見たナッシュと春麗は、ソドムを「本物のサムライ」と評し、ロレントは「真の男の魂」と称揚した。
[編集] キャラクターの特徴
「ジャパニーズ・マーシャルアーツ」の名の通り、日本の格闘技とマーシャルアーツを融合させたような技を使う。重量級であるために歩行速度はやや鈍重だが、ジャンプの軌道が低いうえに滞空時間は短いため、対空で落とされにくい。技の威力は高めに設定されている。武器として使っている十手のおかげでリーチもそれなりに長く、強力な投げ必殺技も持つため、打撃と投げの脅威を前面に押し出したキャラクターである。『ZERO3』でX-ISMを選択すると、『ファイナルファイト』時代のように武器が刀になるが、攻撃判定やリーチの変化は無い。
[編集] ファイナルファイト時代のソドム
ステージ2のボスとして登場。両手に刀(マサムネ)を2本持っており、攻撃を受けると落とす。マサムネは通常の刀(ムラマサ)と違い、落ちても消滅しない。また、打撃に対して非常に強い耐性を持っており、掴み技もしくは武器攻撃を使わないとまともなダメージを与えられない。しかし迂闊に掴みに行こうとすれば、強力な斬撃や非常に攻撃判定の広い突進技「変位抜刀霞斬り」が来ることになり、近づくこともままならない。
いわゆるパターンを見つけなければ絶対にノーダメージで勝つことのできないボスであり、「初心者キラー」として恐れられた。弱点として真上や真下方向に突進することができないため、プレイヤーはこのどちらかの位置で待機し反撃するのが有効な戦い方であるとされた。またマサムネの落ちても消滅しない特性と刀を拾う動作のわずかな無敵時間を利用して突進をすり抜けながら掴み技をかける戦法が発見され、プレイヤー間で浸透していった。
一人プレイのみのスーパーファミコン版(『ガイ』も同様)でも二刀流でプレイヤーに勝負を挑んできたので、二人同時プレイでソドムを完全に素手にできる業務用より余計に強く感じられる。
また、海外のスーパーファミコン版『ファイナルファイト』のソドムは、旧約聖書の罪悪都市ソドムという悪い意味に繋がるという意味で、「カタナ」という名前に改名されている。関連すると思われる言葉にソドミー(sodomy)もある。
なお『マイティファイナルファイト』ではソドムは3兄弟の末っ子であり、同作品にはソドムの次兄がステージ4のボスで登場し、長兄もステージ5の中ボスとして出てくる。
[編集] 技の解説
技名のほとんどが日本語に由来する。技名に「地獄」、「仏滅」、「大凶」などの縁起の悪い言葉が入っているのは、忌み嫌われる言葉を浴びせることによって相手に精神的なダメージを与えることができるというソドムのやり方である。
[編集] 特殊技・投げ技
- 後転移動起き上がり
- ダウン回避は『ZERO』シリーズのシステムとして存在するが、この動作はソドムだけにある。相手の攻撃を食らって吹き飛んでいる最中にコマンドを入力すると、後方に転がってから立ち上がる。
- ショウグンスルー
- 相手を素早く掴んで前方へ放り投げる。初代『ZERO』では、攻撃ボタンのパンチ・キックを問わず同一の投げが出る。
- ダイミョウスルー(『ZERO2』以降)
- 『ZERO2』にて追加された通常投げ(キックボタン)で、見た目はパンチボタンで出る「ショウグンスルー」と変わらない。「ショウグンスルー」との最大の違いは、相手を低く投げ、その直後に別の技による追撃が可能という点である。
- ダイキョウスルー
- 『ZERO3』にて追加された空中投げ。空中の相手を捕えて高く持ち上げてからそのまま地面に叩き付ける。
- 挑発
- その場でお辞儀をする。『ZERO2』以降は攻撃判定が付くようになった。なお、しゃがみガードは可能。
[編集] 必殺技
- ジゴクスクレイプ
- 滑るように前進しながら手にした十手を振り払う技。初代『ZERO』のみ、弱で出すと2段ヒットする。弱はガードされても反撃を受けづらく、強はヒットさせれば相手をダウンさせる代わりに隙が大きい。『ZERO2』以降はコマンドが変更になった。由来は「地獄」。
- なお、スクレイプ(scrape)とは「こする」という意味の単語だが、"レイプ"(rape)という表示が良くないためか『ファイナルファイトリベンジ』では「ジゴクスクレイパー」という名称になっている。
- ブツメツバスター
- 小さく飛び掛かって相手を掴み、そのまま飛び上がって地面に叩き付ける。有効間合いは、技の威力に反比例して弱・中・強の順に狭くなる。シリーズが進むにつれて投げ間合いは狭くなり、相手を掴めなかったときの隙も大きくなった。由来は「仏滅」。
- ダイキョウバーニング
- 十手を構えて突進打撃し、地上でヒットすると相手を掴み、地面を画面端まで引きずり摩擦熱で燃やす。(『ZERO2』までは)十手に食らい判定が無く、突進中の攻撃判定もそれなりに強い。また、相手に当たらない限り一定距離を突進するため、突進の終わり際をガードさせれば隙は少なくなる。突進の由来は「大凶」。
- シラハキャッチ
- 『ZERO2』にて追加。相手の攻撃を受け流して反撃に転じる、いわゆる当て身投げ属性の技。受け止めることができる攻撃は、しゃがみガード不可の中段攻撃や、めくり気味のジャンプ攻撃といった具合に限られており、相手のジャンプ攻撃に対して入力する感覚で出すとまず失敗に終わる。由来は「真剣白刃取り」。
- ヤグラリバース
- 『ZERO3』にて追加。宙返りして十手を地面に突き刺し、相手の下段攻撃をかわしながら攻撃。由来は「櫓」。
- テングウォーキング
- 通常の受け身の代わりに行う技で、十手を地面に突き刺しながら前進する。厳密には、「攻撃能力を持つダウン回避技」。だが、必殺技扱いであるため、ガードした相手の体力を削る効果を持つ。技名の由来は「天狗」。
[編集] スーパーコンボ
- メイドノミヤゲ
- ジゴクスクレイプを連発する突進技。由来は「冥土の土産」。
- テンチュウサツ
- ブツメツバスターを連続で繰り出す投げ技。技に設定されている無敵時間は、レベルに関係無く画面暗転の直後までと非常に短い。レベル3は、最後に「ダイキョウバーニング」のように地面を擦って相手を燃やす。由来は「天中殺」。
[編集] ソドムの勝利メッセージ
『ZERO』シリーズの勝利メッセージでソドムの言う英単語の羅列は、そのままでは英文としても読めず、また注釈としてついている日本語訳も意味を成していない。実は日本語の韻がそのまま英単語化されているだけであり、例えば「NIP ON DIE SKI!(訳:嫌いじゃねぇよアンタ)」は「日本大好き」、「GOTS AND DEATH!(訳:まぁまぁ、よかったぜ! )」は「ごっつぁんです」と読むことができる。その一方で、日本語訳が『気の毒な野郎だぜ』となる語のように、意訳として成立していると取れなくもないものも存在する。これらの勝ちゼリフは、俗にソドム語とも呼ばれている。
[編集] ソドムにまつわる怪現象
初代『ZERO』でのソドムの立ち強キックは、攻撃判定が出現しているときにガード不能になる一定の時間帯が存在する。相手がガード操作をしているにも関わらず、勝手にガードを解くのである。この現象は全キャラに適用されるため、ソドムが相手を転ばせてからその起き上がりにタイミング良く立ち強キックを重ねることで一方的に攻撃を与えられ、さらに必殺技キャンセルも可能であるためにそのまま「ジゴクスクレイプ」、「ダイキョウバーニング」、「メイドノミヤゲ」などに繫いでダウンさせてから、起き上がりに再び立ち強キックを当ててダメージを与えるという怖ろしい戦法が可能であった。次回作の『ZERO2』では、オリジナルコンボを発動した相手の攻撃を、本作で新たに追加された「シラハキャッチ」を決めてダウンさせると、起き上がった相手がいきなり強制前進を行い、相手のオリジナルコンボの効果が半永久的に持続するという現象が起こる。この現象は、ソドムの相手が攻撃を食らうか、そのラウンドが終了するまで続く。なお、これらの怪現象は『ZERO2 ALPHA』以降は全て削除された。
[編集] その他の登場作品
- SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ全シリーズ(トレーディングカードゲーム版も含む)
[編集] 関連人物
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