スパイvsスパイ (コンピュータゲーム)
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ジャンル | アクションゲーム |
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対応機種 | Atari 8ビット・コンピュータ セガ・マークIII[MKIII] ファミリーコンピュータ[FC] |
発売元 | MKIII:セガ FC:コトブキシステム |
人数 | 1人・2人 |
メディア | FC:320Kbitロムカセット |
発売日 | Atari:1984年 MKIII:1985年9月20日 FC:1986年4月26日 |
価格 | MKIII:4,300円(税別) FC:4,900円(税別) |
『スパイvsスパイ』(スパイバーサススパイ、スパイアンドスパイ)は、1984年に発売されたコンピュータゲームソフトである。アメリカで人気があったコミック『スパイvsスパイ』がゲーム化されたもの。様々なプラットフォームに移植されている。2人対戦が基本のアクションゲーム。
目次 |
[編集] 内容
白カラスのスパイ「ヘッケル」と黒カラスの「ジャッケル」が、部屋の至る所に隠されたカバンと設計図、パスポート、金、鍵の4種類のアイテムを探し出し、空港から飛行機で逃げ出すというゲーム。かばんを除くそれぞれのアイテムは2つ以上は持てないので、カバンを手に入れて他のアイテムを運ばなくてはならない。なお、武器、カバンを含むアイテムとプレーヤーは、マップ上に青く表示される。カバンに4種類のアイテムを入れて空港のドアを出た方の勝ちとなる。アイテムが揃ってないのに空港のドアを開けると、はじかれて一回死亡する。
以下の罠の要素を使って相手の動きを妨害しつつ、制限時間内に相手より先にすべてのアイテムを探し出して空港のドアを開け脱出したほうが勝ちとなる。設置された罠に引っかかると「死亡」し、ペナルティとして制限時間が30秒マイナスされるほか、一定時間行動不可となる。制限時間が0秒になったらゲームオーバーになるので、死んだ回数が多いほうが不利になる。
なお、ファミコン版は「ケムコ」と言うメーカー名で発売されていた。クレジットは『MAD MAGAZINE'S OFFICAL KEMCO』。1Pのヘッケルはケムコの産業スパイ、2Pのジャッケルはトムコ(恐らくナムコのパロディ)と言うライバル会社の産業スパイと言う設定で、二人が奪い合う設計図はゲーム界の元締めであるジンテンドウ(恐らく任天堂のパロディ)の開発した新型ディスクシステム(恐らく任天堂が作ったファミリーコンピュータ ディスクシステムのパロディ)の設計図とされていた。(宝島社『僕たちの好きなTVゲーム』より)
[編集] 数々の罠と回避方法
以下の種類の罠が存在し、それぞれ決められた場所に仕掛けることができる。仕掛けた罠は仕掛けた本人にも効果があるため注意が必要。
- ダイナマイト
- タンス、机、額縁などに仕掛けることが可能。設置された机などを開けた途端爆発、即死する。
- 赤い防火用具入れにある白バケツを使用し、ダイナマイトを元から消火することで回避できる。
- スプリング
- タンス、机、額縁などに仕掛けることが可能。設置された机などを開けた途端弾き飛ばされ死亡する。なお、飛んだ先のドアが開いていれば、その隣の部屋まで飛ばされる。その部屋のドアも開いていれば、さらに隣へ飛ばされる。
- 白い工具箱にあるペンチを使用しスプリングをばらして回避できる。
- 硫酸バケツ
- ドアに仕掛けることが可能。ドアを開けた途端硫酸を頭からかぶり、死亡する。
- コートラックにある傘をつかい硫酸を体から守ることで回避できる。
- 時限爆弾
- 部屋に仕掛けることが可能。部屋に入るとキャラクターの顔が青くなり、2秒後に爆死する。
- 基本的にしかけられてる状態での回避は不可能。2秒以内に一旦部屋から出ると時限爆弾の効果が無くなる。
- 罠を回避する白バケツ、ペンチ、傘は、A又はBボタンを押すと消えてしまうので注意。また、相手と遭遇しても戦闘モードに入り消えてしまう。
[編集] 戦闘モード
2人のスパイが同じ部屋に入ると戦闘開始となる。基本的に殴り合いだが、途中で武器を手に入れると攻撃力が増す。防御力を高くするアイテムは無いのでどっちが早く武器を手に入れるかが重要。 相手が素手の場合、10発攻撃を受けると体力がゼロになり、死亡する。戦闘モードに限り、ABボタンを同時に押すとジャンプもできる。
[編集] 武器
4つのアイテムのほかに、武器も手に入ることができる。武器はどちらか一方しか持てず、武器を持っている状態でもう一方の武器を入手すると前の武器は消えてしまう。
- こん棒 - 相手を6発でしとめる事が可能。ナイフより射程距離が長い。
- ナイフ - 相手を4発でしとめる事が可能。その分、射程距離が短い。
[編集] 攻略
自分が武器で上回っているときは、相手を何度も殺してタイムオーバーに追い込むのが手っ取り早い。戦闘でダメージを受けた場合は、カバンを出したりしまったりすると全快する。
一度死ぬと一定時間操作できなくなる上、復活してもスタート地点に強制的に戻される。そのときアイテムも武器以外は死んだ場所付近に置かれている。自分のスタート地点に相手がいる場合、相手のスタート地点で復活する。これを利用して相手の復活地点を変えたりすることも出来る。復活地点(スタート地点)には必ず傘があるので、硫酸バケツで周辺のドアを塞いでもあまり効果は無い。
アイテムは4種類揃えないとクリアできないので、相手が3つ揃えていても自分が1つでも持っていれば、罠で殺して死んでいる間にアイテムを奪ったりして逆転もできる。相手がアイテムを揃えてしまった場合、空港へのドアのある部屋で罠をたくさん仕掛けて待ち構えるのも効果的。
ドアは基本的に一度開けたら閉めることは滅多にないので、一度開いたドアが閉まっていればバケツが仕掛けられていることを疑ったほうがよい。これを利用して、バケツを仕掛けないでドアを閉めておいて、相手が傘を取りにいっている間に自分は素通りする、という戦法もある。
アイテムの配置は何度プレイしても変わることは無いので、覚えてしまうのも手。ただ、これをすると面白くないと言う意見もある。
[編集] 罠の有効的な使い方
- ペンチが置いてある部屋の隠し場所にあえてダイナマイトを仕掛ける。スプリングだと思い相手が爆死する場合が高い。さらに裏をかいて、ペンチの部屋にスプリングを仕掛けたりする、といった心理戦になることもある。
- ダイナマイト回避用の白バケツの場合も、ペンチの場合と同様の使い方となる。
- 自分が相手からひたすら逃げる状況では、いきなりドアを閉めて素早く硫酸バケツを仕掛けるという戦法もある。
- 時限爆弾の場合は、ハシゴの降り口にしかけると効果的。ハシゴを降りてる間は、回避不可能(ハシゴは上り降りに一定時間かかるので)。
- 時限爆弾の部屋を相手が通過するのを見計らって自滅。笑っている間に相手も爆発させ、道連れにする。
マップ上では罠は黄色、アイテムは青色に表示されるが、罠とアイテムが同じ部屋にある場合、アイテムの青色の方が優先的に表示される。これを利用してアイテムの入ったタンスなどに罠を仕掛けたりして相手を混乱させることもできる。ただ、自分が仕掛けた罠を、自分が忘れてしまう場合もある。
[編集] 関連項目
- 南国指令!!スパイvsスパイ - ファミリーコンピュータ用に発売された続編作品。