シャドウミラー
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シャドウミラーとは、ゲームシリーズスーパーロボット大戦シリーズに登場する組織。
目次 |
[編集] 概要
「極めて近く、そして限りなく遠い世界」である「あちら側」の地球に存在していた、地球連邦軍特別任務実行部隊。隊長はヴィンデル・マウザー。「あちら側」では平和が続いたために次第に世界が腐敗していった(らしい)ため、永遠の闘争こそが文明を発展させるという考えの元に反乱を起こすも失敗し、空間跳躍装置で「こちら側」にやってきた(逃げてきた)。「こちら側」での目論見はあくまでテストケースであり、やがては増強した兵力を持って元の世界に戻る事が最終目的であった。その為に様々な勢力にスパイを送り込み、手を結んでは様々な戦争の引き金を引いた。
[編集] 人物
[編集] アクセル・アルマー
声:神奈延年
初出は『スーパーロボット大戦A』。平行世界から来たシャドウミラーの特殊部隊隊長で、優れた操縦技術と体術を持っている。年齢は推定22~23歳。作品やプレイヤーの選択によって大きくキャラが変わるので、個別に説明する。名前の由来は、ナイフメーカー「アル・マー」から。[1]
- 『A』主人公バージョン
- 「ゲシュペンスト」、「レモン」、「こちら側」、「ロンド・ベル」と言う断片的なキーワードしか覚えていない記憶喪失の青年。性格は至って楽観的で、女性と見れば間の抜けたモーションをかけては振られる?といった三枚目を演じていた。語尾に「~なんだな、これが」とつける癖があり、普段は記憶を取り戻す気が無いかの様な気楽な態度だが、記憶に関するキーワードや情報を収集する際など、時折り冷徹な面を見せた。戦いの最中、自分が次元転移装置によって平行世界(向こう側)からやってきた、シャドウミラー隊の特殊任務実行部隊の隊長であると言う記憶を取り戻す。このことから本来の任務であるスパイとしての自分に戻ろうとするのだが、ロンド・ベル隊特有の「危険を冒してでも仲間を助ける」というような「甘さ」を受け入れている自分自身に苦悩する。結局、組織の命令を実行しようとするのだが土壇場で組織を裏切り、仲間を救うために自爆した。その後、脱出ポッドを恋人のレモンに回収されたことで九死に一生を得るが、シャドウミラーには戻らずレモンとも決別、再びロンド・ベルの仲間とともに戦う道を選ぶ。しかし、レモンとは敵対関係となった後にも戦いの際に含むような物言いをしたり、互いに複雑な思いがあった模様。アクセルもレモン機撃破時には機体からの脱出を促し、彼女の最期の言葉にも「戦争の無い世界で出会っていたら…」と呟いていたことから、道は違えど相思相愛であった事が判る。
- 記憶回復後には本来持っていた冷静な人格を見せるのだが、記憶を取り戻してからもしばらくは記憶が無い振りを続けた為か、「~だ、これがな」と若干変化した形で口癖が残ってしまう。性格面も、記憶喪失時の様なおふざけを見せるなど人間性に余裕が出たキャラになっている。反面、シャドウミラー在籍時の行いに対して強い罪悪感を持っており、あえてその罪を告白したり、自分の命を軽んじた行動を取ったりもした。同主人公でもあるラミアはWナンバーでは唯一決着がつかなかったため、特別な相手としてライバル視したが、彼女は最後まで命令に忠実なだけの『人形』のままだったことに悲しみを見せた。乗機はソウルゲイン、ヴァイサーガ、アシュセイヴァー、ラーズアングリフの中から選択。
- 『A』ライバルバージョン
- クールな性格で、ヴィンデルらシャドウミラーの任務をこなすことを目的とし、他の事柄にさほど興味を見せない冷めた男。各組織への潜入任務なども取りしきっており、作中の重大事件にも関わるなど暗躍した。レモンとは恋人同士だが、成り行きでそうなっただけで未練は無いといっている(ただし前後の状況や性格、主人公時のレモンへの未練等から察するに、単なる強がりととることもできる)。Wナンバーの事は「人形風情」と軽く見ているが、Wシリーズで唯一決着が付かなかった事でラミア(W17)をライバル視して居た。最終決戦直前に敗れた際には「敗者には死を」と言う意固地とも取れる信念を貫き脱出を拒んだが、そんな姿こそがラミアに「人形のようだ」と指摘された。人形と言った相手に人形と言われる自分を哂い、最期に「自分は望んで人形になった。なら、人形のお前(ラミア)は何になることを望む?」と言う問いを残し、機体の爆破に呑まれていった。乗機はラミアの機体によって変わる。
- 『OG2』バージョン
- 『OG2』では基本的に『A』ライバルバージョンが元になっている。前の世界から一番最後に転移したが、時空のずれで一番先にこの世界に転移してきた。時期的には『OG』の最終決戦である「オペレーションSRW」の最中であり、戦闘にも参加したらしいが、『OG2』開始時まで機体の破損や負傷で動けていなかった。(余談だが『OG』の元になったドラマCD「スーパーロボット大戦α ORIGINAL STORY」にソウルゲイン参戦を連想させる設定があった)。前の世界のキョウスケ(ベーオウルフ)との間に因縁があり、アルトアイゼンとキョウスケを倒すことに執着している。世界を挟んでまで執着した理由には『向こう側』で屈辱を受けた、とのことなのだが作中ではどのような因縁かは触れられなかったため不明。シーンによって「こちら側の人間は向こう側とは別人」と評しながら、何故かキョウスケをベーオウルフと同一視し、何度も『向こう側』での因縁をこちらのキョウスケで晴らそうとしていた。が、最後の戦いの時には、こちら側のキョウスケとの戦いは予行演習に過ぎなかった、とのこと。『A』同様に、組織の命令に盲目的に従うことからラミアに「人形のようだ」と言い返され、自嘲するシーンがあるのだが、『OG2』では、勝手な出撃を行う、撤退命令を無視して戦闘を継続しようとする、最終決戦時にまで命令違反を繰り返すなど言動に矛盾が見られ、キャラが不安定である。乗機はラーズアングリフの1号機、ソウルゲイン。
- 『OGS』バージョン
- 立場などは『OG2』と同じだが、性格は完全に別人となり、設定も一部変わっている。『OG2』では自分の勝手な行動を棚に上げ、何かと部下の失態や命令違反に憤って居たが、『OGS』では相手を気遣ったり、諭したりするなど、分別の付いた発言を行うようになっている。また、『OGクロニクル』においては「あちら側」で自分を庇って死んだ戦友の「こちら側」での子供を救出するという義理堅い一面も見せた[2]。『こちら側』のキョウスケには『むこう側』ほど執着せず、完全に別個人として見ている。ただ、こちら側のキョウスケが『向こう側』のキョウスケ(ベーオウルフ)と同じ、異常な存在になる事を危惧しており、それを防ぐために戦いを挑む。Wナンバーへの感情も変化し最初から否定的ではなく、むしろある程度肯定的に見ていた模様。『OG2』ではレモンとはあまり恋愛関係は見られなかったが、今回はその描写があり、元々の『A』でのアクセルに近くなっている。元居た『向こう側』の世界でラウルやフィオナと戦闘を行い、間接的にフィオナを殺して(『OG外伝』で生存が判明)ラウルの怒りを買うが、その怒りを受け入れ逆に自分の信念を聞かせる(本人は後に演説めいた事を言ってしまったと自嘲している)など、いわゆる悪セルのような、命令に忠実な『人形』ではないことが判る。また『OG2』ではなかった「~これがな」と言った口調になる事もある(本来は記憶喪失時からの口癖)。乗機は『OG2』の時の2機とアシュセイヴァー。
- 『OG外伝』バージョン
- ホワイトスターでの最終決戦でキョウスケたちに敗れ、死んだと思われていたが、大破したソウルゲインの中でかろうじて生きており、クライ・ウルブズによって回収される。しかしその直後、ホワイトスターがアインスト空間へ転移する騒動の中で手放され宇宙をさまよい、死を覚悟するが精神体となったアルフィミィによって助けられ(アクセルの意思の力で復活したアルフィミィが自身の力とソウルゲインの自己再生能力を利用してアクセルを再生したようである)、再びクライ・ウルブズに回収され、その後、イタリアのトーチカで意識不明のまま眠り続けていた。しかし、修羅やデュミナスらによって再び戦乱が起こった際に目を覚まし、時代は自分達が行おうとして失敗した『闘争の世界』になりつつあることを知り皮肉を感じる。もはや敗れた自分の出る幕ではないと傍観を選ぼうとするが、トーチカが襲撃された際にエリック・ワンからの依頼を受け、復活したソウルゲインを駆り、同じく復活したアルフィミィとともに再び戦いへと身を投じる。既にシャドウミラーが壊滅している中で自分が生き残ったことに悩む一面も見せたのだが、比較的短い時間で振り切っている。かつての敵であったプレイヤー部隊に対しては、同行の誘いを断り単独行動を行い(後に合流)、事情の説明を求められた際に、話すのは苦手だから相手の想像に任せる等、少なくとも言動面ではそっけなさが目立つ。しかし、終盤、共にキョウスケ達の援護に来たアルフィミィに言わせれば「別にキョウスケのために助けにきたわけではない」との事。
今までのスパロボ(『A』と『OGシリーズ』)に出てきたアクセルは「向こう側」の世界(並行世界)のアクセルであるため、こちら側の世界のアクセルがどのような人物で現在どこで何をしているかは一切不明。こちら側の特務隊は構成員が違うとの事なので、こちら側にはアクセル・アルマーという人物が存在しない可能性もある。
「OG」シリーズに登場するにあたり、当初はOG1でアクセルを隠しキャラとして登場させる案もあったらしいのだが、『OG2』にてアクセルを敵にした理由に付いては、『キョウスケとの夢の対決(?)』のため敵にした、との説明がある[3]。
なお、キャスティングについては寺田貴信プロデューサーが「アクセルの声は悩んだが、自分の中のイメージに従った」と語っており、『OGS』で声優を神奈延年に決定する際にアクセルの設定を作った人物に確認を取ったところ、「実は自分もそのイメージで考えていた」と快諾されたというエピソードがある。[4]
専用BGMは『DARK KNIGHT』。なお、『A』でのライバルとしてのBGMは『CHAOS』(ラミア、レモンも同様)。
[編集] レモン・ブロウニング
声:水谷優子
初出は『スーパーロボット大戦A』。平行世界から来たシャドウミラーの幹部で、アクセルの恋人。人造人間部隊「Wナンバー」の生みの親であり、機動兵器開発なども行っていた。どこか廃退的な雰囲気を持っており、真面目な問いをはぐらかしては、相手をからかうようなことをしていた。かと言っていい加減な人間でもなく、部下・上司・同僚問わずシャドウミラー内での信頼度は高いようで、ヴィンデルやアクセルらの相談役のような役割も担っていた模様。特にWナンバーにとっては母親のような存在でもあり(OGsのエンディングで、ラミアがレモンを「お母さん」と呼ぶ場面が追加された)、ラミアは裏切った後もレモンのことを気にかけていた。アクセルも記憶喪失時に最初に口にしたのがレモンの名前だったり、最期の時には脱出するよう促していたことから、その人柄が伺える。Wナンバー製造の最終目的は、完全な自我を持たせることだが、戦争の道具として使う人形に人間性を持たせることに矛盾を感じてもいた。
ブロウニング姓である事から、エクセレンと何らかの関係があるのではないかと長年囁かれていたが、後の『OG2』では正体は平行世界のエクセレンで、一度シャトル事故で死亡し、エクセレンの両親が人造人間のマテリアルを使って蘇生させようとしたが、記憶と人格までは甦らず、レモンが「生まれた」と言う設定が追加された(ちなみにレモンはエクセレンの事を「死んだ妹」とアクセルに語っていた)[5]。恐らくこの事から「戦争の続く世界(によって向上した技術=人造人間の技術)でなければレモンと言う存在は生まれなかった」と考え、闘争の世界を肯定したと推察される。『A』でもそうであったのか、またWナンバーを軽視するアクセルがこのことを知っていたかは不明。最期の時に「もし戦争がないところで、出会っていたら…」とアクセルに語りかけた事から、心底愛していたようである。
『A』の乗機はアシュセイヴァー、アンジュルグのうち、主人公の乗機で決まる。『OG2』における乗機はアシュセイヴァーの1号機。『OGs』ではアシュセイヴァーのカスタム機であるヴァイスセイヴァーに搭乗(第3話のイベント部分(GBA版OG2におけるプロローグ部分)でのみアシュセイヴァーに搭乗している)。
[編集] ヴィンデル・マウザー
声:梅津秀行
初出は『スーパーロボット大戦A』。パラレルワールドの連邦軍特殊部隊、「シャドウミラー」部隊長。階級は大佐。『向こう側』の世界で異星人らとの戦争後、『平和』の名の下に世界がゆっくりと腐敗していく様を憂い、「戦い続けることで人類は進化する(腐敗しない)」と言う「闘争の世界」を目指して戦争を引き起こした張本人。世界の壁を越える次元転移装置(『OG2』ではシステムXN)を開発、その完成を機にあらゆる世界に戦争の火種を撒き、闘争によってのみ支配される世界を作ろうと目論む。各組織にスパイを送り込み、暗殺や情報の操作で様々な戦争を起こすに至った。『向こう側』にて敗北の原因となった部隊、ロンド・ベル隊に主人公を潜入させ、降伏寸前に追い込んだり、次元転移装置を爆弾化した次元転移弾などで危機に陥れるも、主人公が裏切り失敗に終わる。この後の戦争の操作も阻まれ、組織も追い詰められるが、完成された次元転移装置で小惑星基地アクシズを地球の目前に転移させ、アクシズ落としで地球を壊滅の危機に陥れる。しかし、戦いの中、主人公に転移装置を組み込んだ乗機・ツヴァイザーゲインを次元転移弾として使われ、アクシズを消滅させるために自らの機体を自爆させられて最期を迎えた。
ヴィンデルの提唱する「闘争の世界」とは、それに巻き込まれる一般人について考えないと言う身勝手な思想ではあったが、「戦争によって文明は進化した」といった点や、平和によって戦いの場を失った者たちにとっては彼の思想は救いだったのか、部下たちからの信望は厚かった模様。なお、『向こう側』で得た情報を元に戦争を操作したことや、「平和の後の腐敗」が起こったことなどから『向こう側』は『こちら側』の数年後の世界と思われる。
『OG2』では次元転移装置は不完全なままであり、使っているのもシステムXNのコアであるといった違いがある。完全な機動にもギリアム・イェーガー(ヘリオス・オリュンパス)を必要としていた。このためギリアムを付け狙っていたが、最後にそのギリアムによって因果地平の彼方へ飛ばされそうになり、結局ラミアにトドメを刺された。ヴィンデルはWナンバーをあまり信用していなかったが、アクセルに対しては強い信頼を寄せていた。 名前の由来はドイツの兵器メーカー『マウザー(モーゼル)社』から[要出典]。
レモンと同様に『OG』シリーズではカットインがない(『A』では2人ともカットインがあった)。乗機はツヴァイザーゲイン。専用BGMは『CHAOS』。なおこの曲はGBAバージョンとPS2バージョンではまったくといっていいほど違う曲になっている。
[編集] バリソン
『OGS』における『OG2』シナリオにて名前だけが出てくる人物。バリソン隊を率いていたが『向こう側』の世界にてアクセル達が転移する前に連邦軍と交戦して通信が途絶えた。レモンにそれを伝えられたアクセルが驚いている事から彼からも信頼されていた人物だったようだ。
[編集] Wシリーズ
レモン・ブロウニングによって生み出された人造人間。(ベースは『向こう側』のエクセレン・ブロウニングの父が作った人造人間)。Wナンバーはその中でも優秀なもので、人造人間といっても、特に後期のWナンバーは外観は人間のそれと区別がつかないほど(W00は例外的にその製造用途からほぼ人間そのままである)。ある程度自分の意思も持っており、ラミアの様に完全に自我を得た者もいる。現時点では18人の内6人が確認されている(W00=ハーケン・ブロウニング、W06=カルディア・バシリッサ、W07=アシェン・ブレイデル、W15=ウォーダン・ユミル、W16=エキドナ・イーサッキ、W17=ラミア・ラヴレス)。その後製作された量産型Wシリーズは、自分の意思は持たないようである。
基本的には任務の遂行を第一に考え、それ以外のことはなるようになる的な考え方をしているため、良く言えば生真面目、悪く言えば融通が聞かない性格をしている。(ただし、上記の人物に関してはある程度自分の意志も持っているため、任務の遂行を放棄して意志を貫く描写が見られる。)なお、『A』でレモンの「修理」、アクセルの「解体処分」発言や、木星ルートでのジュドーの「サイボーグというかアンドロイドみたいなやつだった」という証言、火星ルートでは精神攻撃が無効だったことからアンドロイドと推測されるが、ラミアの場合、Aの場合、“言語シナプス”、OG2等では“クスハ汁”の効果発動、OVAではバルトールの“生体コア”にされたり、培養液の入ったカプセルに入って回復していたりと、まるで有機体部品を使ってるか、もしくは有機体そのもののような描写をされていた。反面バルトールの生体コアにされた時は人間と変わらない体をしていたが、キョウスケに助けられたときはアンドロイドの体をしていたりとはっきりしない(ただし、これはODEシステムから切り離された時に自立性の金属細胞を植えつけられた際に変質させられたためとも考えられる)。短時間なら生身での宇宙空間での活動も可能でOGのOVAではラミアが宇宙空間に生身で投げ出されているが無事だった。
OGSではW00からW10までのWナンバーズはトライロバイト級に乗って転移を試みたが、行き着いた先はOG世界の地球ではなく23年前のロスト・エレンシアとフォルミッドヘイムだった。アクセルが言うにはW00は実戦にも出せないタイプだと言うが、赤子なので当然である。
[編集] 初期型Wシリーズ
W00よりW10までの11体が該当する。W00のみ、人工授精によって優秀な人間を作るというコンセプトで製作されたために生身の人間であるが、W01以降はPT操縦技術を考慮していない直接戦闘型アンドロイドとして構成されている。
[編集] ハーケン・ブロウニング
声:檜山修之
初出は『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』。Wシリーズ唯一の生身の人間。製造ナンバーは「W00(ダブリュー・ゼロゼロ)」。PTの操縦技術を先天的に刷り込ませてあり専用PT「ゲシュペンスト・ハーケン」とセットでの運用が想定されていたが、成人になるまでは普通の人間と同じように育成する必要があり、即戦力としては期待できないため、計画ごと凍結されてしまった。誰の精子と卵子を受精させたのかについては明らかになっていないが、ブロウニング姓を名乗っていることやドラマCDでのレモンの台詞より母親はレモン、「~、これがな」「動くな、外れるから」等のセリフがあることから父親はアクセルの可能性がある。専用BGMは『All Correct!』。
[編集] アシェン・ブレイデル
声:清水香里
初出は『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』。シャドウミラーの特殊部隊「Wナンバー」の一員で、初期に作られた人造人間の一体。製造ナンバーは「W07(ダブリュー・ゼロ・セブン)」。ラミアの元となっており、アシェンとラミアのみにコードDTDが搭載されている。ラミア同様言語機能に問題があり、アシェンのそれは天然ボケというよりも毒舌の方向にシフトしていてコードDTDを使用するとさらに酷くなる(本人も言語機能の不具合を気にしていない)。また、ラミアとは違い、アンドロイドである事に対して「それ以外の何にもなれない」と割り切っている。アシェン本人は自らの任務を忘れていたものの、「W00の護衛」が任務だったため、ハーケンが幼少時から側で面倒を見てきたアシェンは結果的にそれを果たしていた事になる。専用BGMは『ASH TO ASH Ver.EF』。
[編集] カルディア・バシリッサ
声:鈴木麻里子
初出は『無限のフロンティア スーパーロボット大戦OGサーガ』。シャドウミラーの特殊部隊「Wナンバー」の一員で、初期に作られた人造人間の一体。製造ナンバーは「W06(ダブリュー・ゼロ・シックス)」。
[編集] 後期型Wシリーズ
W11以降が該当する。
[編集] ラミア・ラヴレス
声:清水香里
初出は『スーパーロボット大戦A』。レモンによって生み出された人造人間「Wシリーズ」の最新型であり、「Wナンバー」の一人。ナンバーは「W17(ダブリュー・ワン・セブン)」。レモンによれば、任務の達成率だけならばアクセルを上回り、実力、容姿、スタイルの全てにおいて完璧であるとのこと。名前の由来はギリシャ神話に登場する人物もしくは怪物のラミア[要出典]および、ナイフ製作者「ロバート・ウォルドーフ・ラブレス」より。[1]
任務を遂行することを至上とし、自身が戦争の道具であるということに何の疑問も抱かなかったが、潜入したロンド・ベル(『OG2』ではATXチームに潜入)での仲間との交流により戸惑いながらも次第に人間性を得てゆく。最終的には部隊を救うために、与えられていた命令を無視し、自爆する。その後レモンによって回収されるが、芽生えた『ラミア・ラヴレス』としての自我を尊重した彼女の手引きでシャドウミラーを離脱、今度は自らの意思で部隊と再合流する。同主人公のアクセルをライバル視しており、彼との決着を付けようとするが「裏切り者に隊長と呼ばれる覚えは無い」と言われながらも、最後まで隊長と呼ぶのを止めなかったり、アクセルの最期の時にはレモンが悲しむと言う理由からか、脱出するよう説得をし行うなど、尊敬か憐憫なのか、単なる敵対感情だけではなかった模様。シャドウミラー離脱の際に、レモンに禁断の果実を食べたために楽園から追放されたアダムとイヴに喩えられ、これに対して「自らの足で次の楽園を探す」と返しており、まさに『人間』として自立していく彼女を象徴する台詞であると言える。
基本的には他のWシリーズと同じく生真面目で冷静な性格であるが、自我を自覚し始めてからは多少の変化が伺える。とはいえ、人間の感情の機微にはまだ疎く、OGSに置いてはアクセルに嘘をあっさりと見抜かれている。ユーモアなどの感性も、理解しようとはしているようだが、ジョークや物の例えを言葉通りに受け取ってしまい、結果的に的外れな行動をとっている場合があるなど、前途多難である。
当初はあまりに兵士らしくない部隊メンバーの態度に対し、疑問を感じるとともに、自身がその影響を受けてしまうことを恐れていた。しかし、「兵士から任務を取ったら何が残る?」という問いに対しシロー・アマダ(『OG』ではブリット)に「人間が残る」と言われた事に強い衝撃を受けるシーンも。再合流の後、スパイであった彼女を仲間として受け入れるようなロンド・ベル(ハガネ・ヒリュウ改)の『甘さ』を、自分自身が受け入れていることに気づくが「不思議と嫌な気分ではない」と感じている。
次元転移の影響で言語機能に障害があり、敬語をうまく喋ることができないが、レモンに回収された際に修復されている(ドラマCDでは再び障害が出たようである)。『OGs』では、以前のシリーズ以上に症状がひどくなっており、正確に台詞を読もうとすると一苦労するほどである。また、完全に修復することによって自我に影響が出ることを危惧したレモンが、多少の調整を行うだけにとどめたため、稀に以前のような喋り方が出てしまうことがあるが、部隊のメンバーからは「特徴があって良い」「かわいい」などと認識されているようだ。また、他の言語モードが内蔵されているらしく『OG外伝』では時折口調や声質が別人のようになることがある(OGサーガのアシェンの口調)。『OG外伝』よりコードATAの他に、彼女とアシェンのみ強制オーバーヒートを起こすコードDTDが搭載されているという設定が追加された。なお、口調のほかにも困惑すると寄り目になるというクセがある。レモンによるとアシェンはラミアの姉のようなものであるとのこと。
『OG2』での戦後は新生特殊戦技教導隊に所属していた(階級は少尉)が、OVAにてバルトール事件に巻き込まれ、生体コアとしてバルトールに組み込まれてしまう。『OG2.5』ではバルトールに組み込まれた後、生存が確認されキョウスケにより助け出されるが、直後に不意打ちをされ凶弾に倒れ、生死不明となっている。その後、デュミナスに回収され洗脳された状態でバルトールの制御のためのコアにされてしまう(このとき、機械的な口調に変化しているなどAにおける敵仕様のラミアに近い。またポジション上Rにおける東方不敗の立場もかねていると思われる)がアクセルのコードDTDを外部から強制的に引き起こすという一か八かの賭けで救出される。
エクセレンの事をレモンと同じように慕っており、彼女から「エクセ姉様」(もしくは「姐さん」)と呼ぶように言われているが、正体を明かしてからもそう呼び慕っている(ただし、心中の台詞においては「エクセレン」と呼び捨てにしている)。なお外見上の年齢は20歳前後なので、一応正しい呼ばせ方ではある。
緑がかった銀色の長髪に緑色のスーツが特徴。また、バンプレストオリジナルの女性キャラクターの中で1、2を争うほどの巨乳である(本人は「こんなもの重いだけだが」といっているが)。
『A』ではアクセルを主人公に選ぶと敵となって現れるが、他のWナンバーと同じく感情が芽生えることなく、アクセル達に”人形”のまま破壊される。
『A』の乗機は、アンジュルグ、ヴァイサーガ、アシュセイヴァー、ラーズアングリフの中から選択1機。『OG2』における乗機はアンジュルグ、進行次第ではヴァイサーガ、アシュセイヴァーが追加される(乗り換えでラーズアングリフに搭乗させることも可能)。専用BGMは『ASH TO ASH』、『極めて近く、限りなく遠い世界に』。OG2では隠しで『DARK KNIGHT』が選択可能。
[編集] エキドナ・イーサッキ
声:鈴木麻里子
初出は『OG2』。シャドウミラーの特殊部隊「Wナンバー」の一員で、ラミアより前に作り出された人造人間であり、製造ナンバーは「W16(ダブリュー・ワン・シックス)」。ユウキ、カーラらと供にDC側の人間としてハガネ・ヒリュウ改らと交戦した。最後はネビーイームでの決戦時に、アクセルのソウルゲインを庇い戦死。レモンから言い伝えられた指令を最後まで全うした(しかし最後にはレモンの命令だけでない“自分の意思”を見せていたような節もあった)。この行動に対しアクセルは『OG2』では「(キョウスケとの)対決を邪魔された」と怒っていたが『OGS』では最後に自我らしき物を見せたエキドナを仲間と呼んだ。『A』には登場していないが、宇宙ルートでエキドナを思わせるWナンバーが出てきており、ラミアが主人公の際、その存在を明かしている(ラミア曰く「バームとの会談を失敗させる為に動いたのはW16」。なおこの指揮を取っていたのがアクセルと言う事がアクセルを主人公にした時に明かされている)。戦死直前のセリフなど、「(『OG2』では出てこない)敵バージョンのラミア」を一部再現している。名前の由来はギリシャ神話に登場する魔神、エキドナから。[要出典]乗機はエルアインス、ラーズアングリフの2号機。
[編集] ウォーダン・ユミル
声:小野健一
初出は『OG2』。メイガスの剣と名乗り、ゼンガー・ゾンボルトと声やたたずまいが良く似た、仮面を被った謎の男。その正体はシャドウミラーの特殊部隊「Wナンバー」の一員で、ラミアより前に作り出された人造人間であり、製造ナンバーは「W15(ダブリュー・ワン・ファイブ)」。ゼンガーの性格をそのままトレースした状態で仕上げているため、他のWシリーズとは違い感情が多少豊かであるが、精神を安定させる為にアースクレイドルで調整を行わなければならないという欠点もある。また、かなり頑丈らしく、コックピットにアルトアイゼンの「切り札」の直撃を受けたにも関わらず平然としており、キョウスケを驚愕させた。乗機はスレードゲルミル。アースクレイドルに残り、決戦時にはゼンガーの駆るダイゼンガーと壮絶な激戦を行い敗れさる。最後はソフィアを開放すべく、捨て身の特攻を行い死亡した。彼は「アンセスターに操られたゼンガー(『α外伝』版。『OG2』では出てこない)」を一部再現している。名前の由来は北欧神話に登場する主神、オーディンのドイツ語読み、ウォーダンから。[要出典]専用BGMは『THE GATE OF MAGUS』。
[編集] 使用機体
[編集] 一般兵
[編集] 戦艦
- トライロバイト級万能戦闘母艦
- ギャンランド
- ネバーランド
- ワンダーランド
- シロガネ
[編集] 指揮官機
- ラーズアングリフ
- アシュセイヴァー
[編集] 専用機
- ゲシュペンスト・ハーケン
- アークゲイン
- ヴァイスセイヴァー
- アンジュルグ
- ソウルゲイン
- ヴァイサーガ
- ツヴァイザーゲイン
[編集] 脚注
- ^ a b 「電撃スパロボ! Vol.4」140頁
- ^ 。同作中ではナイフ一本でリオンにしがみついて強奪、子供を抱えたまま空中に飛び出し味方機に受け止めてもらう、さらには生身のまま空中を飛んでいるリオンから飛び降りて湖に隠していたソウルゲインに乗り込むといった荒業を見せている。『電撃スパロボ』掲載時には『OGS』は発売されていなかったが、『OGS』でこのエピソードがアクセルの口から語られており、漫画の中でもGBA版では使わない「~これがな」等の口癖を使っているので『OGS』バージョンと思われる。なお、同作が収録されたクロニクルの第2巻の補足説明の項においてOG世界での正史である事が認められており時期がL5戦役中(OG1)での出来事であることが明らかになった。
- ^ スーパーロボット大戦公式BLOG「熱血!必中!スパログ!」 | バレバレ!?
- ^ スーパーロボット大戦公式BLOG「熱血!必中!スパログ!」 | 名古屋で講演
- ^ 『A』発表時点で、ライターであった森住は両者の関係性を考慮していたわけでなく、「名字が一緒だと意味深かなと思って付けた」と語っている。その後寺田が後付けで設定の補強を行った。
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