クスノキ
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?クスノキ | |||||||||||||||||||||
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クスノキ |
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分類 | |||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||
Cinnamomum camphora | |||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||
クスノキ | |||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||
Camphor Laurel |
クスノキ(樟、楠)とは、クスノキ科ニッケイ属の常緑高木である。一般的にクスノキに使われる「楠」という字は本来は中国のタブノキを指す字である。別名クス、ナンジャモンジャ(ただし、「ナンジャモンジャ」はヒトツバタゴなど他の植物を指して用いられている場合もある)。
目次 |
[編集] 特徴
幹の太さがひとかかえ以上になるものも多く、単木ではこんもりとした樹形をなす。木肌は綿密で、耐湿・耐久性に優れている。葉はつやがあり、革質で、先の尖った楕円形で長さ5~7cm。主脈の根本近くから左右に一対のやや太い側脈が出る、いわゆる三行脈という形である。その三行脈の分岐点には一対の小さな膨らみがあり、これをダニ室という。初夏に大量に落葉する。
晩秋、直径7~8mm程度の球形の果実が黒く熟し、鳥が食べて種子散布に与るが、人間の食用には適さない。直径5~6mm程度の種子が一つ入っている。
枝や葉に樟脳(しょうのう)の香りがある。樟脳とはすなわち、クスノキから得られる無色透明の固体のことであり、防虫剤や医薬品等に使用され、いわゆる”カンフル”のことである。
[編集] 生育地
西日本に広く見られるが、日本本土では本来生していたものかどうかは疑問があり、中国南部などからの史前帰化植物ではないかとも言われる。自然植生の森林では見かけることが少なく、人里近くに多く、神社林ではよく大木がある。
[編集] 利用
全体に特異な芳香を持ち「臭し(くすし)」がクスの語源。「薬(樟脳)の木」が語源とする説もある。またそのことや防虫効果から元来虫除け(魔除け:アジア圏では古来から虫(蟲)は寄生虫や病原菌などの病魔を媒介すると考えられていた)に使われたくす玉(楠玉)の語源であるという説もある。材や根を水蒸気蒸留し樟脳を得る。そのため古くからクスノキ葉や煙は防虫剤、鎮痛剤として用いられ、作業の際にクスノキを携帯していたという記録もある。また、その防虫効能から家具や仏像などにも広く使われていた。食用となるアボカドや、葉が線香の原料となるタブノキは近縁の種である。
クスノキの葉は厚みがあり、葉をつける密度が非常に高いため、近年交通騒音低減のために街路樹として活用されることも多い。
[編集] 都道府県・市区町村・大学の木
[編集] 県の木
[編集] 市・特別区の木
- 群馬県:藤岡市
- 東京都:調布市
- 神奈川県:平塚市
- 静岡県:富士市
- 岐阜県:大垣市
- 愛知県:名古屋市、豊橋市、刈谷市、西尾市、蒲郡市、東海市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、田原市
- 三重県:四日市市
- 滋賀県:長浜市、守山市
- 京都府:八幡市
- 大阪府:岸和田市、池田市、吹田市、泉大津市、守口市、富田林市、河内長野市、和泉市、門真市、摂津市、東大阪市、泉南市、四條畷市
- 兵庫県:西宮市、伊丹市
- 奈良県:五條市、御所市、葛城市
- 和歌山県:和歌山市
- 岡山県:倉敷市、津山市
- 広島県:広島市、福山市、三原市
- 山口県:下関市、宇部市、周南市
- 香川県:善通寺市
- 愛媛県:今治市、新居浜市
- 高知県:宿毛市
- 福岡県:福岡市、筑後市、中間市、小郡市、宗像市、太宰府市
- 長崎県:島原市
- 大分県:別府市
- 宮崎県:宮崎市
- 鹿児島県:鹿児島市、鹿屋市
- 東京都:大田区、江戸川区
[編集] 区の木
[編集] 町の木
- 千葉県:香取郡神崎町
- 神奈川県:足柄下郡真鶴町
- 愛知県:海部郡甚目寺町、知多郡東浦町、武豊町
- 大阪府:三島郡島本町、泉北郡忠岡町、南河内郡太子町
- 島根県:鹿足郡津和野町
- 広島県:安芸郡府中町、海田町
- 山口県:阿武郡阿武町
- 徳島県:板野郡藍住町
- 福岡県:糟屋郡宇美町、新宮町、遠賀郡岡垣町、鞍手郡鞍手町、八女郡黒木町、立花町、京都郡苅田町、築上郡築上町
- 長崎県:西彼杵郡時津町、東彼杵郡東彼杵町
- 熊本県:鹿本郡植木町
- 大分県:玖珠郡玖珠町
- 鹿児島県:姶良郡加治木町、蒲生町、曽於郡大崎町、肝属郡肝付町
[編集] 村の木
- 大阪府:南河内郡千早赤阪村
[編集] 大学の木
[編集] かつて指定していた自治体(廃止)
- 静岡県:小笠郡菊川町
- 愛知県:西春日井郡西枇杷島町
- 三重県:三重郡楠町、志摩郡磯部町
- 大阪府:南河内郡美原町
- 奈良県:北葛城郡當麻町
- 和歌山県:海草郡野上町、有田郡吉備町、日高郡中津村
- 広島県:深安郡神辺町
- 山口県:徳山市、厚狭郡楠町、豊浦郡豊浦町
- 徳島県:海部郡日和佐町
- 香川県:木田郡庵治町、香川郡香川町、三豊郡大野原町
- 愛媛県:伊予三島市、北条市、越智郡朝倉村、伯方町、大三島町、北宇和郡三間町
- 高知県:香美郡土佐山田町
- 福岡県:嘉穂郡筑穂町、三井郡北野町、築上郡築城町
- 佐賀県:神埼郡神埼町
- 長崎県:南高来郡有明町、南串山町
- 熊本県:玉名郡岱明町、菊水町、天草郡栖本町、五和町
- 宮崎県:北諸県郡高崎町
- 鹿児島県:川辺郡川辺町、肝属郡内之浦町
[編集] ダニ室について
クスノキの葉に2つずつ存在するダニ室にはクスノキにとって無害なフシダニの一種が生息している。ダニ室で増殖したフシダニは少しずつダニ室の外に溢れ、これをダニ室には侵入できないサイズの捕食性のダニが捕食することでクスノキの樹上には常にフシダニ捕食性のダニが一定密度で維持されている。このダニ室を人為的に塞いでダニ室のフシダニやこれを捕食する捕食性のダニを排除すると、クスノキにとって有害な虫えいを形成するフシダニが増殖し、多くの葉がこぶだらけになることが知られている。従って、クスノキの葉のダニ室はクスノキに病変を引き起こすフシダニの天敵の維持に役立っていると考えられている。